さくらしめじの田中雅功が1月23日に初のソロライブ「さくらしめじ田中雅功、18歳最後の日」を配信した。
1月24日に19歳の誕生日を迎えた雅功。彼の18歳最後の日のソロライブは、18:18にスタートした。配信画面に1人現れた彼は、1曲目に「天つ風」を弾き語りで披露。ギターを丁寧に演奏しながら、晴れやかな歌声を視聴者に届ける。
東京・下北沢SHELTERの飾り気のない小さなステージに、腕まくりしたパーカーとコートというラフないでたち。さくらしめじのライブとは一味違う環境やスタイルに少し照れ笑いを浮かべた雅功は「さくらしめじの田中雅功です」と自己紹介したのち「今日は初めての配信ソロライブです。(高田)彪我は家で家族と観てるって言ってましたけどね(笑)、せっかくなのでみんなで楽しんでいけたらと思っています」と挨拶した。そして2曲目に淡い恋心を歌う「きみでした」を選んだ彼は、1曲目とは違う甘く切ない歌声で、曲の主人公の思いを浮き彫りにする。
文学青年としての顔も持ち、昨年12月には小説家デビューも果たした雅功は、3曲目を前に朗読も披露。前世から運命に結ばれた男女の壮大な恋愛を描くアニメに憧れる“僕”にも、19歳になって「大切な、守らなきゃいけない人」ができたとうれしそうに語ったが、次の瞬間態度を急変させ「なんてな! 嘘だよ、全部フィクションだよー! いや、でも1つだけ守らなきゃいけないものがあるな。非リア(非リア充)としてのプライドがなあ!」と絶叫。そして、スタンバイが完了した柿澤秀吉(G)、足土貴英(B)と共に、彪我が作った“リア充爆発ソング”こと「たけのこミサイル」をパワフルなバンドアレンジで演奏してみせ「俺もこれやってみたかったんだよ!」と満足げな表情を浮かべた。
2度目のMCでは自身の衣装に触れ、「上に着てる服の裾、色が違うじゃないですか。これ、彪我の衣装の生地を使ってスタイリストさんが作ってくれたんです。だからソロだけどソロじゃないっていう」と視聴者に説明した雅功。ここでギターを置いた彼はVaundy「不可幸力」のカバーを披露した。さくらしめじの楽曲ではなかなか聴くことのできないラップもクールに歌いこなし、続くダンスロックナンバー「いーでぃーえむ」でも気だるげにスタンドマイクに手をかけて、歪んだギターの音に身を委ねる。ラストティーンを目前に、これまでは見せてこなかったような声色や表情も見せる、豊かな表現力で1曲1曲を重ねていった。
そしてライブの終盤には、年末年始の期間に作ったばかりだという新曲「レイ」を初披露した雅功。「レイ」は詩的な世界観のリリックが印象的なロックバラードで、真っ赤な照明に照らされた雅功は楽曲の世界に没入するようにギターをかき鳴らし、歌声を響かせた。
バンドメンバーとのセッションを全身で楽しみながら、パワフルな歌声で歌い上げた「てぃーけーじー」を終えると、雅功は少しの間、両手で目頭をじっと押さえた。彼は「なんだろう、彪我とやってるときとはまた違う……」と口を開き、「ライブハウスもひさびさに来たし、(心に)来るものがあるというか。ツアーを思い出しました、今日は」と自分の胸の中にある思いを吐露する。そして「いろいろ気付けましたね、ソロライブ。1人でやる楽しさも、2人でやる楽しさも」と続け、「彪我は朝ドラの出演も決まって、今いろんなものを吸収していると思うので、僕も負けずにここで吸収したものをさくらしめじに還元できたらなと思っていて……今日のライブもすごくありがたい経験になったなと思います。あと何時間後かに19歳になります。19歳は、音楽を作ったり歌ったりする身として、表現の幅を広げていきたいし、強くなりたいと思いました」と力強く前を見据えた。
19歳の1年は「自分の作った曲をリード曲にするのが目標」だと語った雅功はラストナンバーに「青春の唄」を選び、まっすぐさわやかな歌声で曲を歌い上げる。そして最後にギターを高々と掲げ、充実感に満ちた笑顔を浮かべていた。ライブ配信が19:19に終わると、画面には「19歳の田中雅功もよろしくお願いします」というメッセージが。新たな1年に彼がどんな活躍を見せてくれるか、きのこりあん(さくらしめじファンの呼称)は楽しみにしておこう。
「さくらしめじ田中雅功、18歳最後の日」2021年1月23日 セットリスト
01. 天つ風
02. きみでした
03. たけのこミサイル
04. おたまじゃくし
05. 不可幸力
06. いーでぃーえむ
07. レイ
08. かぜいろのめろでぃー
09. てぃーけーじー
10. 青春の唄
※高田彪我の高ははしごだかが正式表記。
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18歳最後の日、初めてのソロライブ「強くなりたい」と田中雅功は未来を見据えて歌った https://t.co/YKsQJJ97cm