サカナクション、オーラル、フォーリミらが雨上がりの湖畔に登場した「ラブシャ」初日

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スペースシャワーTVが主催する野外ライブイベント「SPACE SHOWER TV 30TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2019」が、8月30日から9月1日にかけて山梨・山中湖交流プラザ きららで開催された。この記事では初日公演の様子をレポートする。

サカナクション(撮影:渡邉一生)

サカナクション(撮影:渡邉一生)

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昨年までLAKESIDE、Mt.FUJI、FOREST、WATERFRONTの4ステージ制で開催されてきたラブシャ。今年は木々に囲まれたGOOD VIBESが新たに加わり、5ステージでライブが行われた。FORESTにはFOMARE、teto、ハルカミライCreepy NutsDizzy SunfistNAMBA69、WATERFRONTにはmol-74the chef cooks meが登場。新たに設立されたGOOD VIBESにはあっこゴリラSIRUPiri、DJ石毛&ノブ(the telephones)が出演した。この記事では会場で最大規模のLAKESIDE、LAKESIDEの次に広大なMt.FUJIのライブの模様を中心に紹介していく。

ヤマサキセイヤ(Vo, G / キュウソネコカミ)(撮影:渡邉一生)

ヤマサキセイヤ(Vo, G / キュウソネコカミ)(撮影:渡邉一生)[拡大]

ステージの後ろにそびえ立つ富士山が美しいMt.FUJIには、キュウソネコカミgo!go!vanillasROTTENGRAFFTYきゃりーぱみゅぱみゅSUPER BEAVERSHISHAMOら計6組が登場。それぞれが個性を発揮していった。トップバッターのキュウソネコカミは、ノリのいいリズムとヤマサキセイヤ(Vo, G)のエネルギッシュな歌声が印象的な「MEGA SHAKE IT !」で一気に観客のテンションを引き上げ、2番手のgo!go!vanillasは、「エマ」「SUMMER BREEZE」などで会場に爽やかな雰囲気を漂わせていった。重低音のあるサウンドで観客を圧倒させたROTTENGRAFFTYは「D.A.N.C.E.」をはじめとしたダンサブルなナンバーで観客を踊らせた。キュートなパフォーマンスで観客を魅了したのはきゃりーぱみゅぱみゅ。「インベーダーインベーダー」「演歌ナトリウム」などで独自の世界観を魅せ、オーディエンスは楽しいひと時を過ごしていた。

SUPER BEAVER(撮影:関口佳代)

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トリ前に登場したSUPER BEAVERは藤原“31才”広明(Dr)が体調不良のため欠席しており、サポートドラマーとして河村吉宏を迎えて演奏を行った。「27」でライブを開始させた彼らは、渋谷龍太(Vo)の気迫に満ちた歌唱で観客を魅了していく。また渋谷は藤原について「心配の声をくださってありがとうございます。並びにすみません。たぶん深刻ではないので、帰ってきたら死ぬほど文句を言ってやってください」とファンを安心させた。ストレートな歌詞が魅力の「秘密」の演奏時には、ステージ後方から差し込む夕日によって美しい光景が作り上げられた。野外ライブイベントで初めてラストを飾るSHISHAMOは、“夏フェス”について歌う「君と夏フェス」でライブをスタート。その後も恋愛に関する甘酸っぱい体験が描かれた「恋する」や「夏の恋人」をときに元気よく、ときにしっとりとパフォーマンスしていく。最後にNTTドコモのテレビCMソング「明日も」、シングル曲「OH!」などを次々と演奏し、笑顔でステージをあとにした。

ヤバイTシャツ屋さん(撮影:岸田哲平)

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もっとも大きなステージであるLAKESIDEには、ヤバイTシャツ屋さんcoldrainHEY-SMITHSiMの3組からなる合同バンド・TRIPLE AXE、04 Limited Sazabysマキシマム ザ ホルモンTHE ORAL CIGARETTESサカナクションといった情熱的なパフォーマンスが魅力のロックバンド計6組が登場。トップバッターのヤバイTシャツ屋さんは「かわE」で勢いよくライブをスタートさせると、「Tank-top Festival 2019」「無線LANばり便利」といったアッパーチューンを続けていく。ライブが直前まで降っていた小雨が止んだことを受け、こやまたくや(G, Vo)は「雨を想定して『まさにシャワーですね!』みたいなMCを用意してきたんですけど……(笑)」「雨降ってなくても伝説作れますか!」と観客を煽り、最新曲「癒着☆NIGHT」をパフォーマンス。最後は「ハッピーウェディング前ソング」「あつまれ!パーティーピーポー」といった人気ナンバーを連投し、集まった観客を笑顔にしてアクトを終えた。

TRIPLE AXE(撮影:古溪一道)

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続いては coldrain、HEY-SMITH、SiMよる合同バンドが登場。TRIPLE AXEというバンド名で今夏のライブイベントへ出演する企画「TRIPLE AXE TAKEOVER」を実施中の彼らは、このステージでは代わる代わる各バンドの楽曲を披露していった。SiM「BASEBALL BAT」でcoldrain のMasato(Vo)、coldrain「THE REVELATION」でHEY-SMITHの猪狩秀平(G, Vo)が歌唱したり、SiMとcoldrainの演奏にHEY-SMITHのホーン隊が加わったりと豪華なコラボレーションも行われ、ファンは熱狂。さらにステージにヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)やGEN(04 Limited Sazabys)が姿を現すなど、“お祭り騒ぎ”と言っても過言ではない時間が届けられた。

04 Limited Sazabys(Photo by AZUSA TAKADA)

04 Limited Sazabys(Photo by AZUSA TAKADA)[拡大]

晴れ間も見えるようになった頃、ステージに登場したのは04 Limited Sazabys。4人は軽快な「Feel」でライブを始めると、最新アルバム「SOIL」の収録曲を中心に、疾走感あふれるポップな楽曲を次々と繰り出して清々しい時間を作り上げていった。GEN(B, Vo)はこの日の天候について、「あいにくの雨かと思いきや……晴れてきたのは完全に我々晴れバンドのおかげです!」とまくし立てる。「Galapagos」の演奏中には、GENがTRIPLE AXEのステージに急遽出演したというエピソードを勢いよくまくし立てて会場を盛り上げた。続けて登場したマキシマム ザ ホルモンは荒々しいライブとユーモアあふれるMCで観客のテンションを瞬く間に引き上げていた。

山中拓也(Vo, G / THE ORAL CIGARETTES)(Photo by AZUSA TAKADA)

山中拓也(Vo, G / THE ORAL CIGARETTES)(Photo by AZUSA TAKADA)[拡大]

夕暮れ頃にステージに現れたのは、7年連続での「ラブシャ」出演となったTHE ORAL CIGARETTES。彼らは「PSYCHOPATH」の迫力のある演奏で観客を一斉にジャンプさせるなど、序盤から場内に一体感を作り出していく。そんな会場を見渡した山中拓也(Vo, G)は「何回来てもやっぱホームやなと思います」と顔をほころばせた。中盤で山中が 「雨の曲を1曲歌わせてください」と告げ、アコースティックギターを交えて披露したのはライブであまり演奏されることのない「透明な雨宿り」。美しいメロディと夕暮れの涼やかな風が相まって、場内は心地のいい空気で満ちていった。ラストに「BLACK MEMORY」を熱唱した山中は「7年目も最高でした! また帰ってくるので『おかえり』って言ってください!」と観客に呼びかけ、大歓声に見送られながら、穏やかな表情で“ホーム”をあとにした。

サカナクション(撮影:渡邉一生)

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1日目のトリを鮮やかに飾ったサカナクションは、山口一郎(Vo, G)がステージ中央で指揮を取ると、そのコンダクトに合わせてバンドがダイナミックなサウンドを出力してライブをスタート。観客の熱い視線が注がれる中「アルクアラウンド」を繰り出すと、会場は一瞬でダンスフロアに。その後も力強いビートを軸とした「陽炎」やノスタルジックなメロディが美しい「モス」、エレガントなサウンドと穏やかな歌声が魅力の「忘れられないの」などが披露されていった。それから幻想的な照明に彩られながら丁寧に音を重ねていき、そのままエモーショナルな「ワンダーランド」、「ミュージック」とつなげていった。「みんなまだまだ踊れる?」と山口が観客に呼びかけ「アイデンティティ」を歌い始めると、場内の観客は大合唱。最後は代表曲の1つ「新宝島」を届けて、イベント初日をにぎやかに締めくくった。

「SPACE SHOWER TV 30TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2019」の模様は10月5日(土)、12日(土)、19日(土)の3日間、スペースシャワーTVで合計9時間にわたって放送される。

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スペースシャワーTV「SPACE SHOWER TV 30TH ANNIVERSARY SWEET LOVE SHOWER 2019 Day1 / Day2 / Day3」

2019年10月5日(土)21:00~24:00
2019年10月12日(土)21:00~24:00
2019年10月19日(土)21:00~24:00

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みつと @mitsuto_

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