アジカン、結成の地でファイナル迎えた全35公演のアルバムリリースツアー

3

1156

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 168 948
  • 40 シェア

ASIAN KUNG-FU GENERATIONが7月25日に神奈川・パシフィコ横浜でライブツアー「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019『ホームタウン』」のファイナル公演を開催した。

ASIAN KUNG-FU GENERATIONとは?

1996年に同じ大学に在籍していたメンバーで結成。渋谷、下北沢を中心にライブ活動を行い、エモーショナルでポップな旋律と重厚なギターサウンドで知名度を獲得する。2003年にはインディーズで発表したミニアルバム「崩壊アンプリファー」を再リリースし、メジャーデビュー。2004年には2ndアルバム「ソルファ」でオリコン週間ランキング初登場1位を獲得し、初の東京·日本武道館ワンマンライブを行った。2010年には映画「ソラニン」の主題歌として書き下ろし曲「ソラニン」を提供し、大きな話題を呼ぶ。2003年から自主企画によるイベント「NANO-MUGEN FES.」を開催。海外アーティストや若手の注目アーティストを招いたり、コンピレーションアルバムを企画したりと、幅広いジャンルの音楽をファンに紹介する試みも積極的に行っている。2015年にヨーロッパツアー、南米ツアーを実施した。2018年3月にベストアルバムを3作同時リリース。2021年に結成25周年を迎え、2022年3月に10thアルバム「プラネットフォークス」を発表した。2023年7月に江ノ電の15駅をモチーフにしたアルバム「サーフ ブンガク カマクラ(完全版)」をリリース。2024年7月にデビュー20周年を記念してシングルコレクションをリリースし、8月に神奈川・横浜BUNTAIでアニバーサリーライブ「ファン感謝祭2024」を行う。

ASIAN KUNG-FU GENERATION「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019『ホームタウン』」神奈川・パシフィコ横浜公演の様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)

ASIAN KUNG-FU GENERATION「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019『ホームタウン』」神奈川・パシフィコ横浜公演の様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)

大きなサイズで見る(全10件)

12月にリリースした最新アルバム「ホームタウン」を携え、3月よりライブハウスとホールを回ってきたアジカン。計35公演におよぶツアーの最終地点には、バンドの結成地である横浜が選ばれた。

後藤正文(Vo, G)(Photo by Tetsuya Yamakawa)

後藤正文(Vo, G)(Photo by Tetsuya Yamakawa)[拡大]

ライブのオープニングを飾ったのはアルバムの1曲目「クロックワーク」。重厚で芯のあるサウンドがホールにじんわりと満ちていき、エモーショナルな空気が生み出された。大歓声の中、4人はそのままアルバムの2曲目「ホームタウン」の演奏へ。軽快なリズムを軸にポップなメロディが鳴り響いたあと、「レインボーフラッグ」ではオーディエンスのハンドクラップが広がる。「君の街まで」ではステージ全体にプロジェクターで映し出された街並みをバックに、みずみずしいサウンドが響きわたった。

後藤正文(Vo, G)が曲間に告げた「自由に自分らしく楽しんで帰ってください」という言葉の通り、観客は「荒野を歩け」で弾むようなサウンドにつられるように自由に体を揺らした。リラックスしたムードの中「ライカ」「迷子犬と雨のビート」を続け、後藤は「ツアーファイナルを横浜でやるのは、どちらかというと珍しいこと。アジカンは横浜のバンドなので、最後にここに戻って来れてうれしいです」と朗らかに語る。「UCLA」では緩急を付けた迫力のある演奏に、オーディエンスは息を呑んでじっくりと聴き入っていた。

ASIAN KUNG-FU GENERATION「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019『ホームタウン』」神奈川・パシフィコ横浜公演の様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)

ASIAN KUNG-FU GENERATION「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019『ホームタウン』」神奈川・パシフィコ横浜公演の様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)[拡大]

力強いビートを軸に、後藤の歌声と喜多建介(G, Vo)の歌声が幻想的に重なったのは「モータープール」。「ダンシングガール」では重々しいサウンドが渦巻くAメロを経て、サビに入ると伸びやかな歌声と開放的なアンサンブルが広がる。ライブ中盤にはアコースティックコーナーが設けられ、後藤によるノスタルジックなハープの音色から「サーカス」がスタート。2本のアコースティックギターが奏でる哀愁を帯びた音色に、山田貴洋(B, Vo)によるグロッケン、伊地知潔(Dr)のドラムが重なり、音源とはまた違った形で楽曲の世界観が描かれる。山田がピアニカを披露した「大洋航路」を経て、「ブルートレイン」では3本のアコースティックギターと複雑なドラムのリズムが絡み合い、緻密な音像が生み出された。

ASIAN KUNG-FU GENERATION「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019『ホームタウン』」神奈川・パシフィコ横浜公演の様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)

ASIAN KUNG-FU GENERATION「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019『ホームタウン』」神奈川・パシフィコ横浜公演の様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)[拡大]

アコースティックコーナーを終えたあと、アジカンは敬愛するスピッツの「グラスホッパー」をツインボーカルでパフォーマンス。爽快なサウンドに乗せて、後藤の力強い歌声と喜多の透明感のある歌声が響きわたった。その後は喜多がメインボーカルを務める「八景」、山田が初めて歌唱する「イエロー」といった彩り豊かな楽曲が続く。「センスレス」で盤石のアンサンブルを届けた4人は、ライブの終盤を駆け抜けるように「スタンダード」を勢いよく演奏した。大胆に楽曲が展開していく「さようならソルジャー」を披露したあと、後藤が「本当にすごく幸せなツアーでした、ありがとう。また秋ぐらいに横浜で面白いことを計画しているので、ぜひ会いに来てください」とほのめかし、会場を大きく沸かせる。最後にはアルバムのラストナンバー「ボーイズ&ガールズ」でノスタルジックなメロディを奏で、残響音が響く中、4人はステージを去って行った。

ASIAN KUNG-FU GENERATION「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019『ホームタウン』」神奈川・パシフィコ横浜公演の様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)

ASIAN KUNG-FU GENERATION「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019『ホームタウン』」神奈川・パシフィコ横浜公演の様子。(Photo by Tetsuya Yamakawa)[拡大]

鳴りやまないアンコールに応えて再びステージに現れたアジカンは、5月にリリースした両A面シングル「Dororo / 解放区」より楽曲を披露した。おどろおどろしいフレーズで始まった「Dororo」は、サビでキャッチーなメロディが晴れやかに響きわたる展開に。「解放区」では観客が一斉に腕を上げて大合唱し、壮観な景色が広がる中、約4カ月におよぶツアーは晴れやかに締めくくられた。

この記事の画像(全10件)

ASIAN KUNG-FU GENERATION「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019『ホームタウン』」2019年7月25日 パシフィコ横浜 セットリスト

01. クロックワーク
02. ホームタウン
03. レインボーフラッグ
04. 君の街まで
05. 荒野を歩け
06. ライカ
07. 迷子犬と雨のビート
08. UCLA
09. モータープール
10. ダンシングガール
11. ラストダンスは悲しみを乗せて
12. サーカス(Acoustic Set)
13. 大洋航路(Acoustic Set)
14. ブルートレイン(Acoustic Set)
15. グラスホッパー
16. 八景
17. イエロー
18. Easter
19. センスレス
20. スタンダード
21. さようならソルジャー
22. ボーイズ&ガールズ
<アンコール>
23. Dororo
24. 今を生きて
25. 解放区

読者の反応

  • 3

かおる @kaoru_11

アジカン、結成の地でファイナル迎えた全35公演のアルバムリリースツアー - 音楽ナタリー
https://t.co/QDgGNFVWW6

#マイナタリー

コメントを読む(3件)

関連商品

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 ASIAN KUNG-FU GENERATION の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。