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サザン13年ぶりに出演した「RIJF」後半戦、MWAMやももクロら100組熱演

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サザンオールスターズ

サザンオールスターズ

ロックフェスティバル「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018」の後半戦が8月11日と12日に茨城・国営ひたち海浜公園で行われ、計100組のアーティストが出演した。

■8月11日

直前に台風が通過し、雨の予報も出ていた3日目。開演直前になると晴れ間が広がりはじめ、快晴に恵まれる1日となった。GRASS STAGEのトップを飾ったゴールデンボンバーは「元カレ殺ス」「まさし」といったナンバーで来場者を歓迎。ところが「抱きしめてシュヴァルツ」の演奏に入ると、直前まで「『きのこの山』食べたい……」とぼやいていた喜矢武豊(Gita-)がきのこにチョコレートをたっぷりとまぶし、黙々と食べ始めた。さらに樽美酒研二(Doramu)は服を脱ぎ、お盆で股間を隠すパフォーマンスを披露。スリリングかつコミカルなステージングで観客の笑いを誘った。LAKE STAGEのトップバッターを務めたのは、新体制では初の「RIJF」出演となったでんぱ組.inc。「でんでんぱっしょん」で勢いよくライブの幕を切った彼女たちは、なりふり構わないエネルギッシュなステージングで会場を盛り上げる。終盤には新曲「プレシャスサマー!」、そして「おつかれサマー!」とサマーチューンを連投し、7人体制ならではの迫力のあるアクトでオーディエンスを楽しませた。

一方WING TENTの1組目を務めたどついたるねんは、「俺節 / アッパー」「精神」といったライブハウス仕込みのハードなナンバーを次々プレイ。「このまま黙ってると思うなよ」では会場の近くにいたプレデター、「ちんこケース」ではGreen Dayのビリー・ジョー・アームストロングのそっくりさんをステージに呼び込み、にぎやかにフロアを温めた。LAKE STAGEの2番手として登場したナオト・インティライミは、まずアコースティックギターとテクニカルなボイスパーカッションを交えた「あの素晴らしい愛をもう一度」で道行く人たちを魅了。マイアミから帰ってきたばかりだというナオトは、「バイブスがバイバイブスブスしてるぜイエー!」と自身の意気込みを語り、「めっちゃ安堵! うれしいわー!」と大入りとなった会場を見て喜びを明かした。「The World is ours!」「カーニバる?」では「メンズがさぼってんな!」「空までいこうか!」といったアジテーションも飛び出し、ファン・インティライミも初・インティライミも巻き込んでの壮大な“オマットゥリ”が作り上げられた。

昨年同様にGRASS STAGEに立ったももいろクローバーZは、生バンドによる重厚感のあるサウンドが印象的な「BLAST!」でライブを始める。そしてホーン隊の音色が鮮やかに響き渡った「Chai Maxx」やサマーソング「ココ☆ナツ」を経て、彼女たちは8月4日に配信したばかりの新曲「Re:Story」を優美なバンドアンサンブルをバックに歌唱。その後も笑顔を見せながら「走れ!」や「クローバーとダイヤモンド」などを届け、真昼のGRASS STAGEをピースフルな雰囲気へと導いた。2014年より5年連続で「RIJF」に出演してきたKEYTALKは、今年初めてGRASS STAGEに登場。ステージに現れた4人は、多くの観客が集まったGRASS STAGEエリア一帯を見渡しながら心地よさそうに「桜花爛漫」を演奏した。その後も彼らはサマーソング「Summer Venus」やキラーチューン「MATSURI BAYASHI」などをハイテンションでプレイ。「その場で絶対楽しい一日を作る、それがKEYTALKの仕事です!」という寺中友将(Vo, G)の言葉の通り、4人は観客が一斉に踊ったラストナンバー「MONSTER DANCE」まで会場を笑顔で満たした。

LAKE STAGEのトリを務めたMrs. GREEN APPLEのステージには、エリアからあふれ返るほどの観客が詰めかけた。ライブ中盤で「鯨の唄」が演奏された頃には完全に日が沈み、暗闇の中ビビッドなライトが交錯したEDMチューン「うブ」でLAKE STAGEはダンスフロアと化す。そして大盛り上がりとなった「WanteD! WanteD!」を経て、5人は新曲「青と夏」を披露した。アンコールで彼らはWING TENTに初出演した4年前を回想し、「CDを聴き倒したアーティストさんたちが出ているようなロックフェスで、僕らがどうやって爪痕を残そうかもがいていました。不安ながらも精一杯やっていた自分がちょっと報われた気がします。ありがとうございます」と深く頭を下げた。5人がアンコールで披露したのは、初出演した際にラストナンバーとして披露した「StaRt」。「僕らのポップスを『ROCK IN JAPAN』に残していこうと思います」と告げ、彼らは満員のLAKE STAGEでこの楽曲を届けた。

GRASS STAGE最後のアクトを担当したMAN WITH A MISSIONは、序盤からスケール感あふれる「Emotions」「Broken People」でオーディエンスを圧倒。一気にハイテンションとなった観客たちに対してJean-Ken Johnny(G, Vo, Rap)は「開始3曲デ確信イタシマシタ。今日ノアンタタチハ最高ダ」と褒めつつ、「オマエラソロッテ、カカッテコイヤ!」とさらに扇動してみせた。伸びやかなJohnnyの歌声が夕暮れの空に響き渡った「Winding Road」のあとには、Spear Rib(Dr)のドラミングとDJ Santa Monica(DJ)のスクラッチプレイによるセッションコーナーに突入。Johnnyが弾き語りで演奏した「フォーカスライト」では東出真緒(Violin / BIGMAMA)がゲストとしてステージに立ち、この日ならではのコラボも披露された。再びバンド編成に戻ったあとは「Take Me Under」「Raise your flag」など、疾走感に満ちた楽曲群で会場はさらにヒートアップ。アンコールの「FLY AGAIN」が終わり、おなじみの「1、2、3、ガオー!」コールが行われると同時に花火が打ち上げられ、3日目は盛大に締めくくられた。

■8月12日

GRASS STAGEのトップバッター岡崎体育は「GRASS STAGEでライブができたこと、一生誇りに思います!」と言葉に喜びをにじませる。長袖パーカーで気合十分の彼は、口パクパフォーマンスで届けた「MUSIC VIDEO」で「今の曲口パクやったんですけど、こんだけ盛り上がるんですね」とニヤリ。ラストの「The Abyss」のパワフルなビートで大きな盛り上がりを作り出すと「これが俺の作った音楽だ。全員踊れー!」と魂の咆哮を広大なステージエリアに轟かせた。

LAKE STAGEのモーニング娘。'18は、一斉に拳を突き上げ「HOW DO YOU LIKE JAPAN?~日本はどんな感じでっか?~」でライブをスタートさせる。がなりを効かせたボーカルで「行くぞ!」とワイルドに聴衆を煽った彼女たちは「恋愛レボリューション21」「泡沫サタデーナイト!」と、強力なダンスナンバーを次々と投下。「RIJF」初参加ながら、小田さくらの「思い残すことのないように楽しんでいきたいと思います!」という宣言通りキレのあるエネルギッシュなパフォーマンスで観る者を圧倒していた。

盤石のバンドアンサンブルで余裕を感じるライブを展開したのはGRASS STAGEに登場したゲスの極み乙女。の面々。ヒットソングの数々にニューアルバム「好きなら問わない」からの新曲を織り交ぜたセットリストで多彩なサウンドを響かせる4人は、川谷絵音(Vo, G, Syn)の“ムチャ振り”を受けた休日課長(B)、ちゃんMARI(Key)の粋な即興演奏などでもオーディエンスの耳を存分に楽しませた。一方、このステージ初登場のヤバイTシャツ屋さんは、1曲目「Tank-top in your heart」で初っ端からヘッドバンキングの波を巻き起こす気迫に満ちたライブを展開していく。こやまたくや(G, Vo)の「みんなで!」という呼びかけに息の合った「えっびっばーっでぃっ!」の声が飛んだ「あつまれ!パーティーピーポー」では3人の演奏に一層の熱がこもり、オーディエンスで埋め尽くされた目の前の景色にこやまは「すげえー!」と絶叫した。

昼下がりのSOUND OF FORESTを熱狂させたのは「RIJF」初登場の私立恵比寿中学。真山りかが「ヤバTよりもヤバいってんで、エビ中と踊れー!」と威勢よく煽ると、彼女たちは「仮契約のシンデレラ」「サドンデス」を続け、華やかでアグレッシブなステージを展開していく。メンバーがパワフルなハーモニーを聴かせる「HOT UP!!!」では星名美怜が「私たちがアイドル・エビ中だ!」と叫び、ラストナンバー「感情電車」で小林歌穂は雲の切れ間の青空に溶けていくようなロングトーンを聴かせていた。

GRASS STAGEのORANGE RANGEは「上海ハニー」で1曲目から観客をカチャーシーで踊らせる。ファンの一体感を感じたRYO(Vo)は「そのつながりをもっと強いものにしないとダメですよね?」と呼びかけて「以心電信」へとつなぎ、軽快なエレクトリックサウンドに乗ってオーディエンスも大きなシンガロングで曲を楽しんだ。ステージから放たれる陽気なパワーに影響されたように空はみるみる晴れ渡っていき、照り付ける日差しがにぎやかなパーティを一層華やかなものにする。ORANGE RANGEからバトンを受け取った04 Limited Sazabysのステージは「まだ元気残ってますか!」というGEN(B, Vo)の呼びかけから「fiction」で幕開け。バンドは「monolith」「Warp」と冒頭からアッパーチューンを畳み掛けて容赦なく観客を踊らせていく。MCでは「ここ(GRASS STAGE)まで来ましたよ! 今後の人生、ずっと『サザンと対バンした』って言うから」といたずらっぽく笑ったGEN。彼の「4日間で一番ロックな時間をいただこうと思います」という宣言からドロップされた「My HERO」では、突き抜けるようなボーカルがGRASS STAGEに響き渡った。

ホーンセクション、コーラスを擁する豪華なバックバンドを引き連れて夕暮れのGRASS STAGEに登場したのは9年ぶりの出演となるSuperfly。挨拶代わりに「愛をこめて花束を」を高らかに歌い上げると、彼女は「またこうやって戻って来れてうれしいです」と笑顔を浮かべた。ハイテンションなロックナンバー「Alright!!」「タマシイレボリューション」を連発して会場の熱気を一段引き上げたのち、「やさしい気持ちで」をジャズアレンジで届けて心地よくオーディエンスの身体を揺らすなど、表現力の豊かさを惜しみなく提示していく彼女はラストに新曲のジャズ「Fall」をゴージャスなサウンドに乗せて披露。ステージの上から広い空へ向かって放たれる圧巻のボーカルに聴衆は終始魅了されていた。

熱狂の4日間を締めくくるGRASS STAGEの大トリを担ったのは今年デビュー40周年を迎え、13年ぶりに「RIJF」に出演したサザンオールスターズ。原由子(Key)の奏でる「希望の轍」の流麗なイントロがライブの幕開けを告げると、大歓声が桑田佳祐(Vo, G)を迎えた。バンドは「いとしのエリー」「涙のキッス」と誰もが知る名曲を連発し、イントロの数音で大歓声が上がり続けるという状況の中桑田は穏やかな笑みを浮かべながら歌声を届けていく。そして中盤には今年発表された新曲も。「壮年JUMP」ではバックダンサーも登場し、オーディエンスは「アイドル!」と叫ぶコールや軽快なクラップで楽曲を彩ってみせる。桑田のボーカルも曲数を重ねるごとに熱を帯びていき、「東京VICTORY」では拳を高々と掲げ歌い上げる彼の姿に導かれるように、観客が大きなシンガロングで1つになった。

本編ラストの「マンピーのG★SPOT」ではカツラを被った桑田が男性ダンサーに担ぎ上げられ“開脚”するというパフォーマンスを展開し、観る者の期待にこれでもかと応えてみせたサザンオールスターズ。アンコール冒頭、桑田は「ROCK IN JAPAN このステージに立たせてくれて 素晴らしいひとときをありがとう」とメロディに乗せて大きな感謝を伝えた。この歌に大歓声が起きると「みんなのうた」へ。大人も子供も挙げた手を笑顔で左右に振りリズムに乗る中、桑田は聴衆へ向けてホースで放水し、さらなる興奮を誘った。そして最後は「勝手にシンドバッド」で大団円。「ラララララララララ」の合唱は会場を大きく揺らし、その場にいる全員を巻き込んだ大ジャンプで全17曲のライブを締めくくると、桑田は「ありがとう『ROCK IN JAPAN』! 暑い夏が続きますがお身体ご自愛ください。素敵な夏の思い出と、素晴らしい秋を!」と晴れやかな笑顔でオーディエンスに呼びかけた。

※記事初出時、見出し及び本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

写真提供:rockin'on japan

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