BIGMAMA、1年に一度の“格別な日”に全国ツアー終幕

BIGMAMAの全国ツアー「TRANSIT MAMA TOUR 2018」が、昨日5月13日に東京・Zepp Tokyoでファイナルを迎えた。

昨年10月にバンドのキャリアを総括する東京・日本武道館公演「BIGMAMA in BUDOKAN」を実施したBIGMAMA。彼らは「TRANSIT MAMA TOUR 2018」では武道館ワンマンで演奏しなかった楽曲を中心に、新旧の楽曲を織り交ぜたセットリストでライブを展開してきた。千秋楽は、5人がバンド名にちなんで毎年Zepp Tokyoで開催している“母の日公演”を兼ねたものとなった。

真っ赤なカーネーションの花束が彩るステージに登場した金井政人（Vo, G）、リアド偉武（Dr）、柿沼広也（G, Vo）、安井英人（B）、東出真緒（Violin）。5人は1曲目の「Theater of Mind」で楽曲の冒頭から観客のシンガロングを引き出していく。続く「虹を食べたアイリス」では曲が進むにつれて演奏が激しさを増し、興奮した観客がフロア前方に押し寄せた。その後カラフルな照明を浴びながらメンバーは「Weekend Magic」をプレイ。オーディエンスによるリズミカルなハンドクラップが発生し、メンバーは笑顔を浮かべる。また「ex-extra」が披露されると、ファンはメッセージ性の強い歌詞と憂いを帯びたサウンドにじっくりと耳を傾けていた。

この日大きな盛り上がりを見せたのは、「Gum Eraser」。5人の織りなす疾走感あふれるメロディに合わせ、観客は手を掲げたりクラウドサーフをしたり、存分に楽曲を楽しむ。そして東出が美しい旋律を紡いだ「Merry-Go-Round」やリアドのタイトなドラミングが強いインパクトを与えた「ファンデーション」を経て、バンドは「Flameout」を披露。安井はうねりのあるベースラインを鳴らし柿沼は鬼気迫るギタープレイを繰り広げるなど、各メンバーがスキルフルな演奏を見せライブ前半を駆け抜けていった。

公演が後半に突入し、彼らはライブで久々となる「The Right」をパフォーマンス。金井と柿沼が伸びやかなコーラスを響かせ、観客を惹き付けた。場内に深い余韻が残る中、柿沼が「この日だけは格別で、バンド名をBIGMAMAにしてよかったなと思える日」と語り始め、ライブはMCコーナーへ。東出は大雨の中会場に集まったファンに感謝を伝える。さらにこの日の楽屋に用意されたという崎陽軒の弁当にも話題が及ぶなど、とりとめのないやりとりで観客を和ませた。

「熱々の新曲やってもいいですか？」という金井の言葉でライブは再開。5人が新曲（タイトル未定）を奏でると、会場は熱を帯びていく。ライブ定番曲「秘密」「ファビュラ・フィビュラ」「荒狂曲“シンセカイ”」の演奏中には、メンバーがフロアを隈なく見渡しながら、ステージの最前線で力強くパフォーマンス。その後3月発表のシングル曲「Strawberry Feels」が届けられ、ボーカル2人の力強い歌声やアグレッシブな演奏でこの日のハイライトを飾る。最後に彼らは「SPECIALS」を熱演し、ステージをあとにした。メンバーがいなくなったあと、フロアに母の日のライブではおなじみの楽曲「母に贈る歌」が流れ、場内には終演を惜しむファンの拍手がしばらく鳴り響いていた。