2月にバンド初の全国流通盤となる1stフルアルバム「トランシーバ・デート」を発表し、3月にリリースツアーを行ったキイホリ。ツアーファイナルは、彼らにとって初のワンマン公演となった。
この日のチケットはソールドアウトとなり、フロアから大勢のファンの歓声が飛び交う中、キイホリは穏やかなムードが漂う「パウエル」でオーディエンスを歓迎。疾走感あふれる「はじめまして、キイチビール&ザ・ホーリーティッツです。」の演奏を終えると、キイチビール(Vo, G)は「ワンマン、うれしいー!」とこの日を迎えられた喜びを叫んだ。
彼らは序盤、橋本樹(B)とタカヒロ(Dr)による力強いリズムセッションと、りょう(Key)の奏でるきらびやかなメロディが絡み合う「たまらない夜」、レゲエ調のサウンドでフロアを優しく包み込んだ「レガエ」を披露。MCではキイチがライブ前に職務質問され、股間を執拗に取り調べされたことを語りオーディエンスの笑いを誘った。また彼は1カ月ほど前に質屋に入れてしまった父のギターを無事引き取ってきたことも語り、安心した様子を見せた。
中盤ではローザ・ルクセンブルグ「橋の下」やTheピーズ「実験4号」などのカバー曲、キイチ自身「とにかく暗い」と解説した新曲「日照りになれば裸になって」「平成が終わる」をプレイ。さらにアルバム「トランシーバ・デート」の特典CDに収められた架空のCMソング「ハイライトのメンソール」「スーパーカップ」、2016年発表の自主制作盤「俺もハイライト」に隠しトラックとして収録された「マック」といったレアなナンバーも用意され、古くからのファンにはうれしいサプライズとなった。
後半に入り、バンドはさわやかなシンセサウンドが広がる「プラスチックラブ」のあと、カーネーションの名曲「夜の煙突」を演奏。メインボーカルを務めたKD(Cho)は同楽曲をカバーした、森高千里の振り付けを彷彿とさせるようなダンスでオーディエンスを魅了していった。「東京タワー」演奏前には、キイチは同楽曲が励みになったと友人から言われたことに触れ、「自分のために作った曲が手元を離れて、いろんな人の生活の一部になれたら超幸せ。もっといっぱい作りたいです」と笑みを浮かべつつ、自身の意気込みを明かした。
そしてキイホリはハードなサウンドで本編ラストを演出した「ちっちゃなハート」のあと、アンコールでは「名曲」という仮タイトルが銘打たれた、スケール感のある新曲を披露した。さらにダブルアンコールの「かっぱえびせん」では、キイチが父のギターを手にして演奏。その音色をフロア中に響かせ、初のワンマンを堂々と締めくくった。
キイチビール&ザ・ホーリーティッツ「1st full album『トランシーバ・デート』リリースツアーファイナル(1stワンマンライブ)」
2018年3月24日 渋谷Star Lounge セットリスト
01. パウエル
02. はじめまして、
03. キイチビールのテーマ
04. たまらない夜
05. レガエ
06. ハンモック
07. ビールを用意しててね
08. ロケット裸族
09. 橋の下(オリジナル:ローザ・ルクセンブルグ)
10. 日照りになれば裸になって(新曲)
11. 平成が終わる(新曲)
12. 実験4号(オリジナル:Theピーズ)
13. ハイライトのメンソール
14. スーパーカップ
15. シナレルマエニシネ
16. マック
17. コインランドリーデート(オリジナル:TOMOVSKY)
18. トランシーバ・デート
19. プラスチックラブ
20. 夜の煙突(オリジナル:カーネーション)
21. 夏の夜
22. 世の中のことわからない
23. 東京タワー
24. ちっちゃなハート
<アンコール>
25. 名曲(仮)(新曲)
26. かっぱえびせん
リンク
- キイチビール&ザ・ホーリーティッツ (@kiichibeer) | Twitter
- キイチビール&ザ・ホーリーティッツ|1st フルアルバム「トランシーバ・デート」特設ページ
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音楽ナタリー @natalie_mu
【ライブレポート】キイホリ初ワンマンはカバー&レア曲盛りだくさん、キイチ父のギターも返還 https://t.co/okEPBULIB4 https://t.co/F0HNbWYeJb