BSジャパンで1月13日(土)21:00からスタートするドラマ「連続ドラマJ 三島由紀夫『命売ります』」の完成披露試写会および記者会見が東京・六本木のテレビ東京で行われ、主題歌「命売ります」を書き下ろした
「命売ります」は三島由紀夫が1968年に発表した小説を初めて映像化したドラマ。主演の
和嶋は主題歌制作をオファーされたときの気持ちについて「人間椅子はデビューの頃から太宰治、谷崎潤一郎、坂口安吾などの文芸作品から着想を得て曲を作ってきたんです。今回『三島由紀夫原作ドラマで主題歌を作りませんか?』と言われて、僕らが作らないでどうすると思いまして、ありがたく受けさせていただきました」とコメント。「イチからドラマに主題歌を付けるというのは初めてのことなので、原作の持つイメージを崩さないようにしつつテーマソングにふさわしいキャッチーなものにしなければいけないとか、原作を読んでのイメージだけでなく『自分だったらこういうふうに命の重さを訴えたい』というのを曲に込めなければいけないとか、そういうバランスを取って1曲を作るという作業がとても難しかったです」と語った。
また記者から文学とロックの共通点について問われた和嶋は「いろんな人が楽しめる大衆小説が歌謡曲やJ-POPみたいなものだとして、純文学は世の中のタブーを描いていいもの。ロックもそういうジャンルだと思ってるんですよね」と回答。主題歌を作るにあたって考えたことについて聞かれ、「人間椅子っていうグループはそんなに売れてません(笑)。若い人は知らない人もいるだろうし、『まだやってたの?』って言われたりもするグループです。でも今回はテレビの主題歌として大勢の人に聴かれると思ったので、すごく言葉を選びました。みんなにわかりやすい言葉で、かつ核心を突く言葉を選んだので、何日もかけて歌詞を書き直しました。これは今までになかったことです」と振り返った。
オープニング映像での舞踏については田中が「ちょうど19歳だったかな……クラシックバレエの稽古をしてるときに稽古場の母屋から三島が市ヶ谷で演説してるのを中継してて、釘付けになって夢中でそれを聞いてたのを思い出しました。当時、三島の4部作を夢中で読んでいたんですが、ドラマの台本の中に三島のエッセンスを僕なりに嗅ぎ取って、踊りながら自分のエネルギーを次々にぶつけていきました」と説明。続けて「1回10分以上、8回か9回くらい踊ったのに、それをあれだけの短い時間に詰め込むというのは、上手に編集するもんだな(笑)」と田中が感心すると、その撮影に参加していた中村は「なんてことをするんだ、もったいない(笑)」とつぶやいた。
また中村は自身が演じる羽仁男について「回を追うごとに人間味が増していくので、共感するところが増えています。最初は羽仁男がどういう人間かつかめなくて悩む日々だったけど、話が進むにつれて無機質な人間から愛すべき人間に変わっていくので、僕自身『こういう商売をやめたらいいのに』と思うようになってきた」とコメント。彼は撮影時のエピソードについて聞かれると、6話のゲストである大地真央について「住む世界が全然違う人なので、会話が成り立つだろうかと思った」と話し、実際にロケ地にあった牛丼チェーン店、ケータリングのお菓子、劇中の乾杯するシーンで使ったジュースについて、商品名を言っても何を言ってるのかさっぱりわからないという顔をされたことを明かした。
リンク
- 連続ドラマJ 三島由紀夫「命売ります」:BSジャパン
- 人間椅子オフィシャルサイト
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ワジーが記者会見に登壇、三島由紀夫ドラマ主題歌は「僕らが作らないでどうする」
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