Mr.Children、熊本の夜空に未来への希望響かせたツアーファイナル

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Mr.Childrenの全国ドーム&スタジアムツアー「Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25」のファイナル公演が、9月9日に熊本・えがお健康スタジアムにて行われた。

Mr.Children (c)osami yabuta

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このツアーはMr.Childrenのデビュー25周年を記念し、6月10日の愛知・ナゴヤドーム公演から全9会場15公演にわたって実施されたもの。サポートメンバーとしてSUNNY(Key, Cho)、山本拓夫(Sax, Flute)、icchie(Trombone, Trumpet)、西村浩二(Trumpet)、小春(Accordion / チャラン・ポ・ランタン)、沖祥子(Violin)、四家卯大(Cello)も参加し、多彩なサウンドで各公演をアシストした。最終日の熊本公演には約4万1000人のファンが集まり、彼らの25周年を祝った。

桜井和寿(Vo, G) (c)osami yabuta

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ライブのオープニングではステージ上の巨大LEDビジョンに、歴代のミュージックビデオやジャケット写真などを用いた映像が過去のさまざまな名曲のメロディに乗せて流れる。満員のオーディエンスが手拍子しながら映像に見入る中、サポートメンバーたちが続々とステージへ。鈴木英哉(Dr)、中川敬輔(B)、田原健一(G)に続いて桜井和寿(Vo, G)が姿を現すと1曲目「CENTER OF UNIVERSE」が始まり、スタジアムは大歓声に包まれた。花道を疾走した桜井の「素晴らしい! 行くぞ熊本!」という絶叫のあとは、3色のテープが華々しく上空を舞った「シーソーゲーム ~勇敢な恋の歌~」、観客の大合唱が響いた「名もなき詩」と大ヒット曲を連発し、会場の熱気をさらに高めた。

田原健一(G) (c)osami yabuta

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桜井は「今日は長く長く続いたこのツアーの最終日です。最終日なんで過去のどの公演よりも……このツアーだけじゃなくて、過去の25年のどんなライブよりもいいベストパフォーマンスをしたいと思います」と熊本のファンに誓い、「僕らの宝物である皆さんに、この曲を贈ります」と語ってから「GIFT」を歌う。その言葉を裏付けるように丁寧に奏でられるサウンドと桜井の真摯な歌声に、観客はじっくりと聴き入った。壮大なストリングスが印象的な「Sign」のあと、メンバー4人とSUNNY、山本、icchie、小春はアリーナに設けられたセンターステージへ移動する。ここで披露されたのは、この8人でレコーディングされた「ヒカリノアトリエ」。桜井が「手のひらサイズの希望の曲を作りたいと思ってできた曲」と話したこの曲を、8人は楽しそうに奏でた。その後はデビュー曲「君がいた夏」を、夏の終わりを迎えたスタジアムにゆったりと届けた。

中川敬輔(B) (c)osami yabuta

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SUNNYの力強いピアノイントロで始まった「innocent world」では青と銀のテープが会場中に放たれ、田原が奏でるおなじみのフレーズとあいまってオーディエンスのテンションを再び引き上げる。「Tomorrow never knows」に続いては桜井が1人でセンターステージに立ち、「Simple」をアコースティックギターで弾き語る。桜井に促され、オーディエンスも口ずさみながらまっすぐなサウンドを楽しんでいた。

コミカルな映像と演出に続いては、鈴木がボーカルを取る往年のナンバー「思春期の夏~君との恋が今も牧場に~」で場内を和ませる。そして「365日」「HANABI」のあと、桜井は「僕らにとっては大事な歌。旅について、ツアーに出ることについて、誰かを愛することについて、いろんなことを歌っています」と語って「1999年、夏、沖縄」を披露した。曲中、桜井は1999年当時、そしてその後に迎えたデビュー10周年の頃を振り返り「あの頃は若かったし素直じゃなかったから、『一時僕らの音楽に耳を傾けてくれても、どうせどこかに行ってしまう』と思っていた。でも、そういう人たちがいまだにこんなにたくさんいてくれて。本当に幸せだなと思います」とファンへの感謝をしみじみと述べた。

鈴木英哉(Dr) (c)osami yabuta

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「足音 ~Be Strong」でオーディエンスを惹きつけると、バンドは「ランニングハイ」「ニシエヒガシエ」「ポケット カスタネット」をエモーショナルにパフォーマンス。鬼気迫る演奏で圧倒したあと、桜井は追い打ちをかけるように「この曲でみんなをこてんぱんにやっつけたいと思います」と語ってから「himawari」へ突入する。中川の骨太なベースラインが牽引するダイナミックなサウンドに、桜井が熱唱する切ない歌詞が合わさり、先ほどの言葉どおりに“こてんぱん”にやっつけられた観客は息もつかずに彼らの演奏に聴き入った。終盤、「Dance Dance Dance」のイントロが鳴り響くと大歓声が沸き起こる。鈴木のドラムと中川のベースリフに乗せ、オーディエンスは一斉に両腕を上げた。最後は「fanfare」「エソラ」を華々しく演奏し、本編を締めくくった。

Mr.Children (c)osami yabuta

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アンコールの拍手に応えて再びステージに現れたメンバーが届けたのは「蘇生」。彼らはスタジアムを見渡し、時折笑顔を浮かべながらそれぞれの音を鳴らしていた。桜井の「25年の感謝を伝えたくてたくさんの曲を演奏してきたけど、最後の曲だけはただただ未来だけを見据えて……この熊本の夜空に響かせたいと思います」という言葉に続き、最後に披露された曲は「終わりなき旅」。ステージ上を照らすシンプルな照明のみ、曲の終盤まではメンバーの姿もLEDビジョンに映さないという演出で、彼らの音だけをストレートに伝えてツアーの幕を閉じた。

4人はサポートメンバーとともにファンへ深々と頭を下げ、この日の感謝を表す。桜井は「また何年か経ったら、同じ規模のツアーをやりたいと思います。そのときまでみんな元気で!」と、ドーム&スタジアムツアーの開催を約束し、笑顔でステージを去っていった。

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「Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25」 2017年9月9日 えがお健康スタジアム セットリスト

01. CENTER OF UNIVERSE
02. シーソーゲーム ~勇敢な恋の歌~
03. 名もなき詩
04. GIFT
05. Sign
06. ヒカリノアトリエ
07. 君がいた夏
08. innocent world
09. Tomorrow never knows
10. Simple
11. 思春期の夏~君との恋が今も牧場に~
12. 365日
13. HANABI
14. 1999年、夏、沖縄
15. 足音 ~Be Strong
16. ランニングハイ
17. ニシエヒガシエ
18. ポケット カスタネット
19. himawari
20. 掌
21. Dance Dance Dance
22. fanfare
23. エソラ
<アンコール>
24. overture~蘇生
25. 終わりなき旅

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撮影:薮田修身(W)

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チルナビ @chirunavi

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