ユニコーンのメンバーが50歳を迎えるたびに行われてきた「50祭」シリーズも、バンド内最年少のABEDONの公演をもって最後。出演者にはABEX GO GO、ABEDON and THE RINGSIDE、
「アヴェ・マリア」をバックに、幼少期の写真や若かりし頃の映像を流すオープニングムービーを経て、ABEDONと
ABEDON and THE RINGSIDEの出番になると、ABEDONがユニコーンの
転換中は、ABEDONがニューアルバム「ゅ 13-14」のマスタリング作業でニューヨークを訪問した際の様子が上映されたり、山形名物であるさくらんぼにちなんで「チェリー」をタイトルに含む楽曲が流れたりと、このイベントならではの演出が続々。集まった観客を存分に楽しませていた。
3番手を務めるのは、出演者の中で唯一ABEDONがメンバーとして所属していない氣志團。“ABEDONの愛弟子”とも言える彼らは、ABEDONがこれまでに発表してきた楽曲を往年の歌番組を模した「アベストテン」という歌番組形式で、“綾柳徹子”に扮した綾小路翔(Dragon Voice)とタキシード姿の星屑輝矢(微熱DANJI)による司会のもとパフォーマンスするユニークな企画を繰り広げる。氣志團の楽器隊はバックバンドとなって、ABEDONがユニコーン、ソロ、ABEX GO GOでとして発表してきた10曲を選び、それぞれを日本の有名ヒット曲風にアレンジしてカウントダウン形式で演奏していく。さらに、パフォーマーとして、ABEDON本人のみならず、ユニコーンのメンバーや出演者たちがコスプレをして入れ替わり立ち替わり登場。まず10位の曲として「忍者ロック」の演者としてABEDONの名前がアナウンスされると会場はざわつき始める。そして登場したのは、忍者に扮したABEDON。彼は氣志團の楽器隊の演奏をバックに手裏剣を投げながら「忍者ロック」を熱演して、オーディエンスを笑わせた。さらに川西幸一(Vo, Dr)が肩パッド入りの白いスーツで「WAO!」を熱唱したり、奥田が赤と白のストライプパンツという昭和アイドル風のいでたちで「欲望」を甘い声で歌い上げたりと大奮闘。ホットパンツ姿のEBI(Vo, B)と、サングラス姿の手島いさむ(Vo, G)が登場するとオーディエンスは騒然。特にEBIのホットパンツ姿にざわめきが止まず、彼がエモーショナルに「PTA~光のネットワーク~」を熱唱すると、今度は笑い声が響いた。
また、ABEDONはスタイリッシュな黒いスーツに身を包みEDMアレンジを施した「人生は上々だ」をランニングマンを踊りながら披露したり、奥田と共にロングコートをはためかせながら「開店休業」を熱唱したりと大忙し。氣志團のエンタテイナーぶりと、ユニコーンメンバーの熱演に拍手が送られる中、綾小路は氣志團のステージのコンセプトが「師匠を休ませない」だったことを明かして観客を納得させていた。
その後、いよいよトリのユニコーンの出番に。ABEDONがランボーを思わせる仮装、EBI、奥田、川西、手島がカラフルなマンボの衣装に身を包み、イベントのテーマソングの1つである陽気な「RAMBO N°5」をバックにノリノリで登場する。そして曲が終わるや否や5人は早着替えし、今度はそろいのつなぎ姿に。そこからは、川西がラップする「半世紀少年」を皮切りに、歴代の「50祭」のテーマソングが連発されていく。手島はナポレオンを彷彿とさせる衣装で「新甘えん坊将軍 ~21st Century Schizoid Man」を、奥田はサングラスに長髪姿で「ロック! クロック! オクロック!」を絶唱。さらにEBIは和太鼓を叩きながら「TAIRYO」を披露した。
MCで奥田は「疲れた! 今日だけでいいんじゃないか?」とぼやき、「氣志團ありがとう! 一切自分たちの曲をやらなくていいんでしょうか?」とつぶやき笑いを巻き起こす。ライブの後半で5人は「WAO!」「SAMURAI 5」といったライブの定番曲や最新曲「エコー」を演奏。本編のラストではABEDONのしっとりとした弾き語りから、ダイナミックなバンドサウンドに展開する新曲「50/50」が届けられた。
アンコールでABEDONは客席の後方から登場。エルビス・プレスリー風のフリンジ付きの白い衣装に着替えた彼は、紙吹雪を自ら撒き、「幸せ」コールを巻き起こしながらステージに向かっていく。ステージに無事たどり着いた彼は、「今日で『人生は上々』だー」と叫ぶとラストナンバーの「人生は上々だ」を歌い始めた。曲の途中で出演アーティストたちによってケーキが運び込まれるサプライズや、ABEDONがブルース・リーのトラックスーツに生着替えする演出も挟みつつ、ライブはにぎにぎしく終了。ABEDONは「おれはここで50を迎えられて幸せだ」「サンキュー山形! 俺が生まれたところ。愛してるぜー!」と故郷への思いを叫びステージをあとにした。
なお、ライブの模様は9月30日(金)にフジテレビNEXT ライブ・プレミアム / フジテレビNEXTsmartにてオンエアされる。
ユニコーン ABEDON50祭「サクランボー / 祝いのアベドン」
2016年7月30日 山形市総合スポーツセンター セットリスト
ABEX GO GO
01. 夕立ち
02. ABEX
03. VISITOR
04. おせわになりました
05. TOY JUMP
ABEDON and THE RINGSIDE
01. Feel Cyber
02. R&R Shower
03. 欲望
04. TALK TO THE LADY
05. 不思議は不思議
氣志團
01. 忍者ロック
02. WAO!
03. 欲望
04. PTA~光のネットワーク~
05. 風~SMA~風II
06. 夏の大将
07. 人生は上々だ
08. Feel So Moon
09. 開店休業
ユニコーン
01. RAMBO N°5
02. 半世紀少年
03. 新甘えん坊将軍 ~21st Century Schizoid Man
04. ロック! クロック! オクロック!
05. TAIRYO
06. ひまわり
07. WAO!
08. SAMURAI5
09. エコー
10. 50/50
<アンコール>
11. 人生は上々だ
フジテレビNEXT ライブ・プレミアム / フジテレビNEXTsmart「ユニコーン ABEDON50祭『サクランボー / 祝いのアベドン』」
2016年9月30日(金)21:00~22:55
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