中村は3月に発売した最新アルバム「海賊盤」を携え、4月から5月にかけてこのツアーを実施。バンド編成“海賊”のメンバーと共に全国9カ所でライブを行った。
最終公演で中村は町田昌弘(G, Cho)、ヨースケ@HOME(G, Cho)、TOMOTOMO club(B, Cho / THE BEACHES、THE JERRY LEE PHANTOM)、マシータ(Dr, Cho)とステージで円陣を組み、「スカイライン」でライブの口火を切った。「ロックンロール」「ロザリオ」でオーディエンスを盛り上げた彼は、「東京に戻ってきました。待たせたね」と観客に挨拶し、「今日は皆さんのクラップ、コーラス、シャウトが重要なのでお願いします!」とライブへの参加を呼びかけた。
続いてのブロックではダンサブルな「アドワン」、平床政治(G, Cho / Hermann H.&The Pacemakers)扮するDJ MUDが乱入し観客を沸かせた「MAD / MUD」、町田によるバンジョーが軽やかに楽曲を彩る「世界は笑う」といったニューアルバム収録曲が連投されていく。「いつだってそうさ」の演奏時には、楽曲で重要な役割を果たしているシンセサイザーのプレイヤーが、今回の公演では不在であることを受け、観客がシンセのメロディを歌うことに。バンドの演奏と共に大合唱が響き、場内には一体感が生まれた。「みんなの声をいっぱいもらったんで、次は自分たちの演奏をガシッと届けようと思います」と話した中村は、「セブンスター」を情感たっぷりに歌い上げファンを魅了した。
中村のデビューシングル曲「犬と猫」の演奏時には、岡本洋平(G, Cho / Hermann H.&The Pacemakers)と平床がステージに姿を見せる。2017年でデビュー20周年を迎えることを説明した中村は「ヘルマンを加えたこのメンバーで、デビュー曲を演奏するとは思ってなかったです。1人で部屋で聴いてた人もいただろうけど、今日は騒ぐぞ!」と声を上げた。また中村は「犬と猫」が収録されている1stアルバム「金字塔」を、岡本が海に投げたことがあると明かす。これに対し岡本は「当時好きだった子が中村一義のファンだったから、ムカついて海に投げた……」と話して客席に笑いを起こした。
“海賊”のテーマソングだという「大海賊時代」ではウルフこと若井悠樹(Wolf / Hermann H.&The Pacemakers)が大きな旗を掲げて現れ、アグレッシブにパフォーマンスした。観客が「オイ! オイ!」と拳を突き上げた「1,2,3」、フロアにシンガロングが広がった「ショートホープ」を経て、中村は「死んだように生きてるヤツはいねえか! 俺は生きるぞ! 生きてくぞー!」と咆哮。熱のこもった歌声で「僕は死ぬように生きていたくはない。」という歌詞が印象的な「キャノンボール」を届けて本編は終了。中村はヨースケにおんぶされてステージを去った。アンコールで中村はウルフ以外のメンバーと「魂の子守唄」をゆったりと演奏したのち、「ほかの“海賊”メンバーも呼び込みたいと思います」とウルフとあずままどか(Cho)を迎え「ビクターズ」で賑やかなアンサンブルを響かせた。演奏が終わると9人はステージ前方でお辞儀をし、オーディエンスから大きな拍手を浴びた。
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中村一義「RockでなしRockn’Roll 2016~海賊大祝祭~」
2016年5月31日 赤坂BLITZ セットリスト
01. スカイライン
02. ロックンロール
03. ロザリオ
04. アドワン
05. MAD / MUD
06. GTR.
07. 世界は笑う
08. いつだってそうさ
09. セブンスター(アコースティック Ver.)
10. 犬と猫
11. ジュビリー
12. 大海賊時代
13. 1,2,3
14. ショートホープ
15. キャノンボール
<アンコール>
16. 魂の子守唄
17. ビクターズ
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生きてたのか
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