バンドはこのツアーで愛知、福岡、大阪、東京の4カ所でライブを実施。東京公演では4月に発売された1stアルバム「心の中の色紙」の収録曲を中心に、アンコールを含めて全20曲が演奏された。
ところどころに吊るされた電球が場内を暖かく照らす中、ALがステージに姿を見せる。小山田壮平(Vo, G)の「こんばんは」という挨拶を合図に、4人はアルバムのタイトルトラック「心の中の色紙」でライブを開始した。長澤知之(Vo, G)が熱を込めて歌った「風のない明日」、藤原寛(B, Cho)がアグレッシブなプレイを見せた「シャッター」、4人のハツラツとした演奏に観客がジャンプした「Mt. ABURA BLUES」と続けて披露されたのち、小山田は「ALです。マッドシティトーキョー!」と両手を広げる。この発言に対し長澤は「なんて言ったの? 狂った都市?」と聞き返すも、小山田から「知之が言えって言ったんじゃん」と明かされ、「ごめんなさい」と小声で謝罪。場内には笑いが起こり、和やかな空気が広がった。その後も4人は「マッドシティトーキョー」という単語を取り入れながら観客に挨拶するなど、リラックスした様子で会話していた。
「メアリージェーン」では小山田のたゆたうような歌声や、メンバーが作り上げる壮大なアンサンブルに観客の目が釘付けに。続く「会いにいくよ」で4人はラフに演奏を行い、軽やかなサウンドを届ける。その後も疾走感のある「ワレモノ」「おかしなやつのひとりごと」と連投し観客の興奮を高めていった。MCで小山田が「さっき楽屋で話してたんですけど、方言を歌にするとちょっと難しいんですよね」と話すと、小山田と長澤が「心の中の色紙」を九州の方言で「暗か部屋の隅でかいとった歌を 心の中の色紙ばかくたい」と歌唱しファンを笑わせた。
ALは長澤の柔らかな歌声に小山田がハーモニカを重ねた「15の夏」、小山田が鈴を鳴らして楽曲を彩った「リンリンリン」といったナンバーを披露し、ライブ終盤へと向かっていく。後藤大樹(Dr, Cho)がキーボードを弾いた「ハートの破り方」で4人は曲の後半でテンポを落とし、繊細な音色を奏でていく。後藤はドラムの位置へと戻ると、どっしりとしたドラミングで楽曲を活気付けた。本編ラストに披露されたのは「北極大陸」。バンドは後藤の叩くカホンを軸に、グルーヴィな演奏でフロアを揺らして喝采を浴びた。
アンコールでは4人が手を広げながらステージに再登場。小山田が「マッドシティトーキョー!」と叫んでから「晩酌」が演奏されると、長澤は律動的にギターカッティングを鳴らし、小山田は身ぶり手ぶりを交えて歌い上げた。後藤によるタイトなビートに乗せて「HAPPY BIRTHDAY」が披露されたのち、小山田は「ありがとう! また会いましょう!」と観客に呼びかける。バンドは最後に「花束」を絶妙なアンサンブルで届け、オーディエンスを魅了した。
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AL「AL 1st Tour 2016」
2016年5月6日 赤坂BLITZ セットリスト
01. 心の中の色紙
02. 風のない明日
03. シャッター
04. Mt. ABURA BLUES
05. さよならジージョ
06. 懐かしい雨の匂い
07. メアリージェーン
08. 会いにいくよ
09. ランタナ
10. ワレモノ
11. おかしなやつのひとりごと
12. たぶん、きっと
13. 15の夏
14. リンリンリン
15. あのウミネコ
16. ハートの破り方
17. 北極大陸
<アンコール>
18. 晩酌
19. HAPPY BIRTHDAY
20. 花束
リンク
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【長澤知之(AL)Web】
「音楽ナタリー」にて、AL 1st Tourの最終公演、5/6@赤坂BLITZのライブレポートを掲載!
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