スタダ3B Junior、初単独公演で決意表明「来年またここに戻って来ます！」

スターダストプロモーション芸能3部に所属するアイドルグループ・3B juniorが昨日8月14日、東京・浅草公会堂にて初の単独ホール公演「3B junior 浅草大歌謡ショー」を開催した。

ももいろクローバーZ、私立恵比寿中学、チームしゃちほこ、たこやきレインボーほか多数のアイドルグループを世に送り出してきたスターダスト芸能3部。かつてはこの部署で活動するアイドルたちが“3B junior”の総称で呼ばれていたが、現在の26名からなる3B juniorは「スターダストプロモーションの他のグループとは一線を画し、新たな魅力を打ち出すアイドルグループ」として結成された。埼玉・西武園ゆうえんちでの定期公演やアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL 2015」への出演を経て行われた初の単独公演「3B junior 浅草大歌謡ショー」では、26人全員でのパフォーマンスのみならず、グループ内から派生した複数のユニットがフレッシュなライブを繰り広げた。

開演時刻となりオープニングナンバー「SunLiVe」が流れると、ホール内は3B juniorのイメージカラーである青いサイリウムで染め上げられる。そして緞帳が開くと、ステージ上にはV字型に並んだ26人の姿が。新曲「Stardust Fantasia」でライブの幕を開け、大人数ならではの華やかなフォーメーションで観客を魅了した。続けて3B伝統のナンバー「なにがなんでも」、同日リリースされた1stシングルからの楽曲「Fragile Stars」と2曲を歌ったところでメンバーは観客に挨拶。奥澤レイナは「今日は花の金曜日なのに、そんな貴重な1日を私たちのために使ってくださって本当にありがとうございます！ 心から喜んでもらえるように私たちも一生懸命楽しんで、皆さんにいいパフォーマンスを見せられるようにがんばります！」とメンバーを代表して宣言した。

26人全員が1人ずつ自己紹介を終えると、ここからは各ユニットのコーナーへ。最初に登場したはちみつロケットは、雨宮かのん、公野舞華、塚本颯来、華山志歩、播磨怜奈、澪風、森青葉の7名からなるユニットで、週末になるとさまざまな場所でフリーライブを行いながら、先輩ももクロが持つ冠“週末ヒロイン”の二代目を狙っているという。彼女たちはオリジナル曲「恋メラ」、ももクロのカバー「未来ヘススメ！」、新曲「ギリギリサマー」の3曲を披露した。続いて登場したのは、市川優月、小島はな、中原咲耶からなるメンバー全員小学生のフレッシュな3人組・冷凍みかんチーム。3人はデビュー前のももクロもレパートリーとして歌っていた、グループ名の由来となっている「冷凍みかん」を歌い終えると、ホッとした表情で「私たちの時間がトイレ休憩にならないか心配でしたけど、振りコピしたりしてくださってうれしかったです」と観客に感謝の言葉を伝えた。

3番手のリーフシトロンは栗本柚希と葉月智子によるマイペースな2人組デュオ。彼女たちはそのたたずまいにぴったりな、フォーキーな「たんぽぽ」で観客を和ませる。「ゆめかなエール」では葉月がピアニカを演奏するパフォーマンスも。続いて登場したMajestic7はうらん、市川優月、大平ひかる、小田垣陽菜、小島はな、斎藤夏鈴、鈴木萌花のユニットで、7人はももクロのレパートリーでもあるHarajukuロンチャーズの「気分はSuper Girl!」を披露した。

内山あみ、椎名るか、高井千帆、内藤るな、平瀬美里によるユニットは、今後キングレコードからのデビューが決まっていることから、通称“キングレコード組”。白いブレザーに身を包んだ5人は新曲「歌いたいのうた」を初披露したが、「私たちは今年の夏にキングレコードからデビューするということで……でも夏休み終わっちゃいますよね？ どうなってんだ、宮本！」と未だはっきりしないデビューについてキングレコード内EVIL LINE RECORDSのレーベルヘッド・宮本純乃介氏に不服を訴えると、宮本氏はVTRを通じて、諸事情によりデビューが遅れていること、来年の新春にはデビューできるよう準備していることを説明。さらに新曲「歌いたいのうた」の振り付けがももクロの振付師として知られる石川ゆみによるものであることを明かし、「それぐらい力を入れてるんですよ！」と力説した。彼女たちがどのような形でデビューするのか、ファンは続報をお楽しみに。

キング組がデビューの話題で盛り上がる中「おいおいお前ら、なげーんだってば！」と業を煮やして登場したのは、奥澤レイナ、愛来、中村優、永山真愛からなる奥澤村だ。自己紹介ではももクロ・高城れにのどこが好きかを挙げるほど高城を崇拝している彼女たちは、「お前らもっと残業してこの日本を支えろー！」という煽りからももクロ「労働讃歌」のカバーでライブをスタートさせると、さらに新曲「スパイス少女」、オリジナルレパートリーの「HAPPY★LOOPER」を熱唱した。「HAPPY★LOOPER」では観客とともにタオルを振り回しながら歌い、曲の最後には26人の3Bメンバーが全員集合。そして南こうせつと伊勢正三が書き下ろした芸能3部・3B juniorのテーマソング「七色のスターダスト」の大合唱で締めくくった。

アンコールでは、ももクロのレパートリーとしておなじみのmihimaru GT「ツヨクツヨク」、ももクロの「ココ☆ナツ」が続けて披露され、場内はふたたび熱狂の渦に。最後は1stシングルからの楽曲「勇気のシルエット」でさわやかにステージを終えた。その後メンバーは、このライブまでの道のりやファンへの感謝の思いを、時には涙を見せながら1人ひとりじっくりと時間をかけて伝えていく。最後にマイクを持った奥澤は、それまでのはつらつとした様子から一転、「3B juniorの最年長としてみんなのことを見てきて、いいところも悪いところもたくさん知っているし、いいところは真似したり、悪いところは注意したりしてみんなで切磋琢磨しながらここまで成長できたんだなって思ってます」と真剣なトーンで語り出す。そして8月2日に出演した「TOKYO IDOL FESTIVAL 2015」では前日に「選抜メンバーのみの出演」とアナウンスされていたが実際は「チーフマネージャーとの約束を守れなかった」メンバーが不参加となっていたことを告白。「こういうことを皆さんにお伝えすることはおかしいことなんですけど……皆さんがいるからこその3B juniorなので、正直に伝えたいなと思って、私が代表してこの話をさせてもらいました」と説明した。続けて「今日のチケットはいろんなところで手売りをさせてもらったんですが、満員にすることができなくて正直悔しいところがあって……。743枚のチケットを売ることができたけど、空席の分は今の私たちの実力なのかなと感じることができました」と心情を語ると、奥澤は「このままでは私たちは前に進めないので、私から宣言させてもらいます。来年の8月14日、日曜日にまたここに戻って来ます！」と来年の同日に同じ浅草公会堂でライブを行うことを発表。ほかの25人にも知らされていなかったというサプライズ発表に、会場は大きく沸いた。

「私たちは皆さんのことを裏切りません！」という奥澤の力強い宣言で、およそ2時間半におよんだ3B junior初の単独ライブは終了した。3B juniorはこのあと、8月30日に埼玉・西武園ゆうえんちでの8回目となる定例公演を開催するので、興味を持った人は足を運んでおこう。