「俺らなりの場所へ」back number、目指す先見据えた感謝の幕張公演

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back numberが6月6、7日に千葉・幕張メッセイベントホールにて全国ツアー「アーバンライブツアー2015」の追加公演を実施した。

back number(写真提供:ユニバーサル シグマ)

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3月から全国のライブハウスを回り、計14公演を行った「アーバンライブツアー」。このツアーの盛況を受けて幕張メッセでの追加公演が決定し、バンドは2日間のライブに1万5000人を動員した。この記事では6月7日の公演の模様をレポートする。

清水依与吏(Vo, G)(写真提供:ユニバーサル シグマ)

清水依与吏(Vo, G)(写真提供:ユニバーサル シグマ)[拡大]

栗原寿(Dr)の威勢のいいカウントから始まった「MOTTO」で公演の幕は切って落とされた。イントロとともにステージ上部には巨大なミラーボールが姿を現し、広い空間を華やかに照らし出す。清水依与吏(Vo, G)は「幕張ー!」と絶叫。力強い歌声を響かせ、観客の熱狂を誘った。続く「bird's sorrow」では清水と小島和也(B, Cho)がステージ前方へ飛び出してオーディエンスを煽る。3曲目の「青い春」では無数の青いレーザー光線が会場の中を飛び交い、清水の「踊れー!」という合図に合わせてオーディエンスが一斉に飛び跳ねた。

清水は「もうすごいよ、景色が。序盤なのにもうすごいよ!」と興奮を隠せない様子で語る。「最後までよろしく!」と伝えた彼は次に「アップルパイ」「そのドレスちょっと待った」「SISTER」を続けて披露。「そのドレスちょっと待った」ではファンによる手拍子の音が会場に響き、清水は栗原とアイコンタクトを取ったり、ステージ前方でギターをかき鳴らしたりとアクティブなステージングを見せた。今回の2DAYS公演での演奏がライブ初披露だった新曲「SISTER」では、イントロが鳴ると客席から一際大きな歓声が沸く。清水はさわやかな歌声を届け、小島は歌を口ずさみながら体を揺らした。

小島和也(B, Cho)(写真提供:ユニバーサル シグマ)

小島和也(B, Cho)(写真提供:ユニバーサル シグマ)[拡大]

その後もバンドはバラードからアッパーチューンまで、多彩なナンバーを披露してファンを楽しませる。新たなアレンジでプレイされたバラードナンバー「春を歌にして」ではステージ両端に設置された特大ビジョンに花びらが揺れ落ちる映像が映し出され、清水は歌詞の1つひとつに強く思いを込めるように声を振り絞った。「重なり」からは「アーバンライフ」「003」と激しい楽曲が続く。栗原と小島が重厚なビートを刻んだ「003」ではフロアの熱気がますます上昇し、会場はダンスホールと化した。

清水はMCで、昨夜の夕飯がスタッフの用意してくれたおこわのお弁当だったことを話題にし「ふいに、炊飯器を持ってツアーを回ってた頃を思い出してさ。俺と和也が炊くとおいしくないから、寿ばっかりが炊くようになったり(笑)。あの頃と何か変わったのかな。変わってないのかな」と笑う。続けて披露されたのは「電車の窓から」。「演奏するたびに初心に戻してくれる大事な曲」というこの曲を届けると、バンドは続けて「世田谷ラブストーリー」をプレイ。月明かりを思わせる淡い黄色に照らされたステージで、清水と小島はぴったりと息の合った美しいハーモニーを響かせた。

栗原寿(Dr)(写真提供:ユニバーサル シグマ)

栗原寿(Dr)(写真提供:ユニバーサル シグマ)[拡大]

会場中が清水の歌声にじっくりと耳を傾けた「ヒロイン」を経て、ステージは終盤へ。「じゃあ、踊って帰ろうか。ラスト3曲!」という清水の言葉を合図に、バンドは「あとのうた」へとなだれ込む。小島がアグレッシブなベースプレイを見せた「海岸通り」を経て、本編最後に届けられたのは「スーパースターになったら」。清水の「一緒に歌ってくれ!」という呼びかけに応えたファンの大きな歌声が響き渡り、それに触発されるように清水のパフォーマンスはますます激しさを増していく。曲の最後にストラップが外れ、ギターが舞台上に打ち付けられたのも気にしないほどこの瞬間に没頭した清水は、背中に熱を宿したまま足早にステージを去った。

アンコールを求める手拍子に応え、3人は再びステージに姿を見せる。立ち位置についた清水は真っ先にギターの前に跪き、優しく愛器を労わった。彼は「どうしても今日やりたくて、大事な曲を持ってきました」と語り「花束」をオーディエンスへ届ける。清水の優しい歌声に、客席には笑顔が広がっていった。

back number(写真提供:ユニバーサル シグマ)

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挨拶に立った清水は「俺らはまだまだなバンド。これから、俺らなりのやり方で、俺らなりの場所に上り詰めたいと思ってる」と語りだす。そして大きな会場を埋め尽くすファンを見つめ「人数は関係なくて、1人ひとりに何ができるか。俺たちはそこに対して力をつけていきたいと思う。人の心を救えるとは思ってないけど、誰かがしんどいときに寄り添えるような曲なら書けるような気がしてるから。あなたにとってのそういう大事な場所に、1秒でも早くたどり着けるようにがんばっていきます」と意志表明した。ファンからは大きな歓声と拍手が送られ、清水の顔にも笑顔がこぼれる。新曲「泡と羊」を経て、ラストナンバーとしてプレイされたのは「高嶺の花子さん」。清水は「最後の最後だぞ! 力残すなよ!」と叫び、オーディエンスは何度もジャンプして会場を揺らした。最高潮の盛り上がりの中でライブは終幕。清水は「ありがとう、救われたよ!」と感謝を伝えた。手をつないでステージ前方へ歩み出たバンドメンバーは万感の表情。全身で喝さいを浴びた清水はオフマイクで「ありがとうー!!」と叫んだ。

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back number アーバンライブツアー2015 追加公演 supported by uP!!!
2015年6月7日 幕張メッセイベントホール セットリスト

01. MOTTO
02. bird's sorrow
03. 青い春
04. アップルパイ
05. そのドレスちょっと待った
06. SISTER
07. チェックのワンピース
08. 春を歌にして
09. エンディング
10. 重なり
11. アーバンライフ
12. 003
13. 電車の窓から
14. 世田谷ラブストーリー
15. stay with me
16. ヒロイン
17. あとのうた
18. 海岸通り
19. スーパースターになったら
<アンコール>
20. 花束
21. 泡と羊
22. 高嶺の花子さん

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とも @hassaku16

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