GLAY、東北に帰還!ツアー千秋楽で4人だけの「さくらびと」も

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昨年11月に開幕したGLAYの全国ツアー「GLAY ARENA TOUR 2014-2015 Miracle Music Hunt」が、昨日2月22日の宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ公演をもってファイナルを迎えた。

GLAY「GLAY ARENA TOUR 2014-2015 Miracle Music Hunt」宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ公演の様子。

GLAY「GLAY ARENA TOUR 2014-2015 Miracle Music Hunt」宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ公演の様子。

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GLAY「GLAY ARENA TOUR 2014-2015 Miracle Music Hunt」神奈川・横浜アリーナ公演の様子。

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最新アルバム「MUSIC LIFE」を携えて全国各地を回ってきた彼ら。公演ごとに異なるセットリストは「MUSIC LIFE」と過去の楽曲をバランスよく織り交ぜた内容で、各所で新旧のGLAYサウンドがしっかりとオーディエンスに届けられた。

場内が暗転するとSEが止み、満員の観客が待ち構える中、ステージ中央に設営された六角形のLEDスクリーンと円柱型のLEDスクリーンが上昇。映画「2001年宇宙の旅」のテーマ曲としても知られる「ツァラトゥストラはこう語った」が流れ出し、オーディエンスの高揚感を高めていく。2つのスクリーンが上昇しきったところで、ゴンドラに乗ったメンバーが円柱型のスクリーンの中から現れ、どよめきのような歓声がアリーナ中に響きわたった。ゆっくりとステージに降り立った4人は手を上げ観客と挨拶を交わす。そしてTAKURO(G)が弾く勢いのあるギターを口火に、「疾走れ!ミライ」でツアーファイナルの幕開けを飾った。観客は一斉に腕を振りながら盛り上がり、TERU(Vo)が「オッケー宮城、いくぞ!」と叫ぶとうれしそうな歓声で応える。続く「AMERICAN INNOVATION」はJIRO(B)がセンターに立ち、彼のリードで演奏がスタート。TAKUROとHISASHI(G)はスタンド席付近まで伸びる花道に向かい、ファンとコミュニケーションを交わしながらギターを奏でた。

TERUは、ツアー最終日迎えて寂しさを感じていることを口にしながらも「(ツアーを)やり遂げた感があるんで、今日はとことん楽しんで、とことん暴れて、とことん愛し合っていきたいと思います」と叫び、「THINK ABOUT MY DAUGHTER」「月に祈る」といった懐かしいナンバーを届けた。イントロから観客も大盛り上がりとなったこの2曲だが、「THINK ABOUT MY DAUGHTER」ではTERUが歌詞を間違え「すまん!」と茶目っ気たっぷりに謝り、観客を沸かせる場面もあった。HISASHI節炸裂の「妄想コレクター」では、歌詞の世界にあわせてスクリーンにHISASHI演じる曲のイメージキャラクター“妄想子レク太”が登場。映像演出によって、刺激的な歌詞がつづられたナンバーの世界がより広がりを見せていた。

GLAY「GLAY ARENA TOUR 2014-2015 Miracle Music Hunt」宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ公演の様子。

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その後のMCではTERUが「MUSIC LIFE」のゴールドディスクに認定されたことを報告し、「僕らにとって誇りになるアルバムになりました」とうれしそうにコメント。そして「スタンド! アリーナ! 男! 女! 宮城!」と個別にコール&レスポンスを行ったのち、「MUSIC LIFE」の収録曲のみで構成されたブロックへ突入した。TAKUROの穏やかなギターと、JIROの優しいコーラスがノスタルジーを誘った「祭りのあと」、哀切感をたたえたTERUの歌声がオーディエンスを酔わせた「DARK RIVER」と続いていく。「Only Yesterday」では朗らかな曲の雰囲気に後押しされたのか、JIROがTERUと肩を抱きながら踊る一幕も。TERUもJIROの行動に驚きつつ思わず笑顔に。陽気なムードは次の「浮気なKISS ME GIRL」にも引き継がれ、同曲ではレトロな8bitゲームふうの映像が上映されたほか、客席に巨大なカラーボールが飛び交ったり、メンバーがバンドのマスコットキャラクター“ズラー”のぬいぐるみを投げたりと楽しげな演出が続出。TERUは笑顔で盛り上がる観客を前に「ホントにみんなの笑顔を見るのが大好物です!」と顔をほころばせた。

ライブの中盤戦を彩ったのは、柔らかな空気が漂うミディアムチューン。TERUがギターを爪弾きながらファンに語りかけるように歌い上げた「Fighting Spirit」、ステージのうしろに星空のような光景が広がった「Hospital pm9」、TAKUROと永井誠一郎(Key, Sax)のセッションから始まり、TERUの情感のこもったクライマックスを彩った「つづれ織り~so far and yet so close~」と続いた。「つづれ織り~so far and yet so close~」を歌い終えたあと、「出し切っちゃった。たくさんの思いが降ってきました。いい歌が歌えたなと思います」と口にしたTERUだが、「黒く塗れ!」から幕を開けた次のブロックでは一転してアグレッシブに。「百花繚乱」では途中で挟み込まれた「CRAZY DANCE」が観客のボルテージを引き上げ、「FAME IS DEAD」ではJIROとHISASHIがさまざま対決を行う企画「JIRO VS HISASHI」がスクリーンで上映され会場を熱狂させる。さらに「TILL KINGDOM COME」では、火炎が飛び交う中でTAKUROのシャウトが炸裂したほか、TAKUROとHISASHIがギターバトルが展開された。そして本編のラストを飾ったのは、昨年9月にセキスイハイムスーパーアリーナに隣接する宮城スタジアムで行われた「GLAY EXPO 2014 TOHOKU」のテーマソング「BLEEZE」。清涼感のあるバンドサウンドが場内を満たし、本編はクライマックスを迎えた。

GLAY「GLAY ARENA TOUR 2014-2015 Miracle Music Hunt」宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ公演の様子。

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アンコールは、観客が画面の指示に従って手拍子とコールを行うリズムゲームを取り入れた遊び心たっぷりの演出を経てスタート。まずは宮城を拠点に活動する和太鼓アンサンブルユニット閃雷のパフォーマンスが披露され厳粛な空気が漂う。閃雷のダイナミックな演奏が観客を圧倒したあとは、GLAYのメンバーが加わり、「GLAY EXPO」でも披露された和楽器とバンドのセッションによる「HIGHCOMMUNICATIONS」へ。東日本大震災によって被災した東北へエールを送るように、全員が渾身のプレイを繰り広げていた。その後のMCでは永井利光(Dr)が昨年9月の「GLAY EXPO」を振り返り、観客「ここ(仙台)に帰ってくると『EXPO』を思い出します」としみじみ語り、永井誠一郎は「最高のツアーファイナルになったと思います」「これからもあと20年、30年とずっとサポートし続けたいなと思います」と今後もGLAYとともに歩んでいくことを誓う。JIROは「みんなの楽しそうな顔を見れたんで、再会の約束ができそうです」とはにかむ。HISASHIは「ここに来るといろんなことを思い出しますね……」と「GLAY EXPO」に自分の車で移動して来たことを振り返り、「ツアーの最終公演をここで迎えられてうれしかったです」と口にした。

GLAY「GLAY ARENA TOUR 2014-2015 Miracle Music Hunt」神奈川・横浜アリーナ公演の様子。

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会場にしんみりした空気が漂っていると、TAKUROが「今日は君たち真面目かっ!」とメンバーにツッコミを入れ怒濤のトークを開始。「アルバムのツアーが終わるということは、もうやらない曲があるということです」と言い放つと、突然TERUに向けて「『Snow Flake』のAメロ歌ってください」「『SWEET MAGIC』のサビを歌ってください」とリクエスト。TERUは目を泳がせながら歌い出すも、どちらも正解とは言いがたいメロディ。TAKUROは「こうなっちゃうわけですよ……」と沈痛な面持ちで「オリンピックが終わったら『百花繚乱』はやらないかもしれない! 『妄想コレクター』は世が世ならできないかもしれない! 『TILL KINGDOM COME』は一緒に歌ってないヤツがいる……」と残念そうに言い放つ。しかし、最後は解散しないバンドとして活動するGLAYならば今後も過去の楽曲を披露する機会が必ずあることを述べ、「来年あたりまた会えるといいですね。ここがツアーファイナルでよかったです」と語った。TERUは前日に口にした「10年後も20年後も続けていきます。20年後ここに立ってたいね」という言葉を引き合いに出し、「約束があるとやる気が出るじゃない? 健康に気を遣って人間ドッグに行こうとかさ。解散しないバンドがどういうことかっていうと、昔の曲もやるってことです。一緒に共有できる思い出を作って、楽しく生きていきましょう」と「HAPPY SWING」を届けた。「次の曲は20年後もやり続けていくんで!」という宣言からなだれ込んだ「彼女の“Modern…”」でひと盛り上がりしたあとは、最新アルバムのラストを飾る「MUSIC LIFE」へ。TERUの「みんなの音楽人生がハッピーになりますように」という言葉から曲が始まると、スクリーンに結成当初から現在までのさまざまな写真が投影され、さらに天井からカラフルな風船が舞い、広い会場が華やかな空気で包まれた。

「みんなホントにありがとう。諦めない力を得られたのは、みんなのおかげです。俺たちは諦めない力を届け続けます。大好きだー!」とTERUが叫んだあと、メンバーは花道に足を向け観客と挨拶を交わす。これでライブは終了すると思われたが、サポートの2人を見送った4人は「最後にもう1曲」と「ふくしま浜街道桜プロジェクト」のために書き下ろされた「さくらびと」をアコースティックスタイルで披露。東北への思いを歌ったナンバーを心を込めてプレイする4人に、温かい拍手が送られた。そして「これからもGLAYは東北とともにあります」というTERUの言葉を経て、JIROが「最高のツアーでした。次会う日までみんな元気でな!」とシャウト。ステージ上のメンバー4人が手をつなぎジャンプすると、観客も大きく飛び跳ねて会場を揺らした。最後に響いたのはTERUの「行ってきまーす」の挨拶。ファンは大声で「行ってらっしゃい!」と返し、ツアーを無事終えた4人を労うとともに、5月30日と31日に行われる東京ドーム公演へと送り出した。

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GLAY「GLAY ARENA TOUR 2014-2015 Miracle Music Hunt」
2015年2月22日 セキスイハイムスーパーアリーナ セットリスト

01. 疾走れ!ミライ
02. AMERICAN INNOVATION
03. THINK ABOUT MY DAUGHTER
04. 月に祈る
05. 妄想コレクター
06. 祭りのあと
07. DARK RIVER
08. Only Yesterday
09. 浮気なKISS ME GIRL
10. Fighting Spirit
11. Hospital pm9
12. つづれ織り~so far and yet so close~
13. 黒く塗れ!
14. 百花繚乱
15. FAME IS DEAD
16. TILL KINGDOM COME
17. BLEEZE
<アンコール>
18. HIGHCOMMUNICATIONS(with閃雷)
19. HAPPY SWING
20. 彼女の“Modern…”
21. MUSIC LIFE
22. さくらびと

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