半年間のロンドン留学を経て、初めての単独ツアーとなった今回。各公演では6月に発表された初のベストアルバム「ID」の収録曲と新曲を織り交ぜた、これからのWEAVERを示すようなセットリストが組まれた。
紗幕越しに杉本雄治(Vo, Piano)の姿が浮かび上がる中でライブは開幕。3人は大人の雰囲気をたたえた穏やかな新曲を届け、早速バンドの新たな一面を観客にアピールした。続けて「66番目の汽車に乗って」や「Hard to say I love you ~言い出せなくて~」といったライブではおなじみのナンバーを躍動的なアンサンブルで奏で、客席の熱気を徐々に高めていく。
ツアーファイナルということもあってメンバーも気合いが入っている様子で、杉本はMCで「飛ばしまくりですが……前奏2回やっちゃったり……」と照れ笑いを浮かべる場面も。一方で彼が序盤にも関わらず「ホンマにこの日を待っていました。でも今日が終わったらみんなに当分会えへんわけやん?」と発言すると、奥野翔太(B, Cho)がすかさず「まだ4曲しかやってへんで!」とツッコミを入れ、肩の力の抜けたトークでも観客を楽しませていた。
ライブ中盤では留学の成果を披露するように、持ち曲である「新世界」とColdplay「Viva la Vida」をマッシュアップし、アレンジ力や演奏力の高さをアピール。また曲中で奥野、杉本、河邉徹(Dr, Cho)が連弾でYMOの「ライディーン」や、映画「アナと雪の女王」の主題歌「Let It Go」のワンフレーズを弾くなど、伸び伸びとしたセッションを繰り広げた。さらに「BLUE」をはじめとする過去のナンバーを、アコースティックアレンジでプレイするコーナーも展開。WEAVERのアーティストとしてのポテンシャルの高さを、改めて証明するひとときとなった。その後、ダイナミックなサウンドの新曲やアップテンポな楽曲を立て続けにプレイした3人は、本編の最後に「Hope~果てしない旅路へ~」をプレイ。「みんなのおかげで曲を作れてるんだと思います。これからも僕たちWEAVERについてきてください」とオーディエンスに伝えてステージをあとにした。
客席から自然発生したWEAVERコールに呼ばれて再登場したメンバーは、口々にファンへの感謝の思いを伝える。杉本は「もっとここにいるみんなのことを幸せにしたいなと思います。いっぱいいい曲を作って届けていけたらと思います」と述べ、アンコールに突入した。「僕らの永遠~何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから~」であたたかな空気を紡ぎ、スケール感たっぷりの新曲でバンドの新機軸を提示したところでライブは終幕するはずだったが、3人が挨拶をしている途中で突然スピーカーから「Happy Birthday」が流れ出す。するとステージの上からファンの寄せ書きで作られたデビュー5周年を祝うタペストリーが登場した。3人はファンからのサプライズに驚き、「ずるいわー」「すごい!」と叫びあまりのうれしさに涙を流していた。「デビュー当時に思い描いていたところには立ててないと思うところがあるよ。でも今日は自分たちが思い描いていたものより、もっとええもんを見せてもらいました」と杉本は述べ、改めてファンとの絆を確かめている様子だった。
そして「よっしゃもう1曲やるか!」という杉本の発言から、3人はデビュー曲「白朝夢」を観客にプレゼント。自分たち原点とも言えるナンバーを高らかに鳴らし、ツアーファイナルを彩った。なお最後にメンバーは、2015年春にライブハウスツアーを開催することや、シングルのリリース予定など今後のスケジュールを一挙にアナウンス。さらなる飛躍を誓う形でライブを締めくくった。
WEAVER「WEAVER "ID" TOUR 2014『Leading Ship』」
2014年10月21日 渋谷公会堂 セットリスト
01. 新曲
02. 66番目の汽車に乗って
03. Hard to say I love you ~言い出せなくて~
04. ティンカーベル
05. Shall we dance
06. 新世界×Viva la Vida
07. BLUE
08. Whistling in the dark
09. キミノトモダチ
10. こっちを向いてよ
11. 新曲
12. 夢じゃないこの世界
13. Free will
14. Shine
15. トキドキセカイ
16. Hope~果てしない旅路へ~
<アンコール>
17. 僕らの永遠~何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから~
18. 新曲
19. 白朝夢
関連商品
リンク
- WEAVER Official Site
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
専門学校ESPエンタテインメント東京 @ESPinformation
21日のライブレポートが公開されています!ギタークラフト科在校生が製作した7弦ベースを奥野さんが弾く姿も!ぜひご覧ください!
http://t.co/OpI9ZLROoo
WEAVER、渋公ワンマンでファンの祝福に涙 - 音楽ナタリー http://t.co/C7S3vtLffT