これのドラムを聞け!5秒だけでもいい Vol. 37 [バックナンバー]
柏倉隆史(toe、the HIATUS)が非常に興奮する曲は
「予測できないマグマの噴出を連想させられます」
2026年1月19日 18:00 5
楽曲のリズムやノリを作り出すうえでの屋台骨として非常に重要なドラムだけど、ひと叩きで楽曲の世界観に引き込むイントロや、サビ前にアクセントを付けるフィルインも聴きどころの1つ。そこで、この連載ではドラマーとして活躍するミュージシャンに、「この部分のドラムをぜひ聴いてほしい!」と思う曲を教えてもらいます。
第37回は、
構成
ドラムフレーズが好きな曲とその理由
ネイト・スミス「Spress Theyself」(ドラム:ネイト・スミス)
2:05からライドシンバルへ流れていく一区切りがとても印象的です。
そこまでの運びは、ビートを主体にしながら、時折、閃光が走るようなギミックやテクニックがちりばめられています。
その断片的なフレーズが次第に勢いを生み、流れを太くしていき、感情が吹き上がっていくこのタームは、聴いていて非常に興奮します。
Moses Yoofee Trio「APR4 Session (Take 2)」(ドラム:ノア・フュルブリンガー)
0:42からの、リズムが終了する結びのフィルがとにかくカッコいいです。
突然ゾーンに入ったかのように、それまで続いていたダークな世界観をばっさりと切り替える瞬間が印象的でした。
曲自体はとても短いのですが、突然噴き出しては瞬時に消えていく、予測できないマグマの噴出を連想させられます。
Tom Misch & Yussef Dayes「What Kinda Music」(ドラム:ユセフ・デイズ)
ロートタムを回してピッチを上げ、タムのチューニングそのものを音楽的に取り入れている導入から、一瞬ブレイクして「ドン!」と入る一連の流れがとても印象的です。
本編のリズムパターンも、曲のコード感やフレージングをしっかりと引き立てていて、思わず手足でビートを追ってしまいます。
5K HD「I Am Emotional」(ドラム:ルーカス・ケーニッヒ)
3:53からエンディングに向かう流れが素晴らしいです。
とてもエグくダッキングされたボーカルと、怒りや深い悲しみを通り越した、矛盾のように歪むシンセベースをテクスチャーに、ドラムが展開していくプレイが非常にカッコいい。
曲のタイトルや歌詞の世界観を、エンディングでドラムが回収していく様には、思わず「カッコいい……」と声が出ました。
ぜひ生でライブを観てみたいです。
今気になっているドラマー
今回は、実際にライブで生演奏を観たドラマーの音源、そしてぜひ生で観てみたいドラマーに絞って挙げさせていただきました。
どの演奏にも共通しているのは、予兆を積み重ね、感情が噴き上がり、そして回収されていくという流れの美しさです。
一瞬で消えてしまう音でありながら、確かな爪痕とインプレッションを残していくところに、強く惹かれました。
柏倉隆史
1976年生まれ、神奈川出身。1998年にメロコアバンド・REACHでデビュー。その後、2000年よりtoe、2009年よりthe HIATUSのドラマーとして活躍。2016年からはタブゾンビ(SOIL&"PIMP"SESSIONS)、日向秀和(ストレイテナー、Nothing’s Carved In Stone)、伊澤一葉(the HIATUS、東京事変、あっぱ)と組んだKATSINA SESSIONでも活動しているほか、木村カエラ、Superfly、ポルノグラフィティ、ももいろクローバーZ、NakamuraEmi、みゆな、黒木渚など、多くのアーティストのサポートも務める。
Takashi Kashikura (@shuumaibentoe) / X
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