再生数急上昇ソング定点観測 (2024年7月2週目) [バックナンバー]
BE:FIRSTとATEEZ、日韓の実力派コラボが胸アツ / LISA「Rockstar」MVロケ地をタイ政府が観光地に
今、盛り上がり始めている曲 / これから盛り上がりそうな曲について詳しく解説
2024年7月12日 18:30 9
YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週刊連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで6月28日から7月4日にかけて集計されたミュージックビデオランキング、および急上昇ランキングの中から要注目トピックをピックアップします。
文
まずはこの週の初登場曲の振り返りから
今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、当連載の6月3週目の記事から紹介してきた
こっちのけんと「死ぬな!」ミュージックビデオ
26位には
스메랄도 가든 마칭 밴드 프론트맨 지민 등장
28位には
マキシマム ザ ホルモン「殺意vs殺意(共犯:生田斗真)」ミュージックビデオ
45位には、7月26日から開催される「パリオリンピック」の中継を盛り上げる「テレビ朝日系列 2024スポーツ応援ソング」のために
Mrs. GREEN APPLE「アポロドロス」リリックビデオ
52位には
西野カナ「トリセツ」ミュージックビデオ
期待の若手からベテランアーティストまで、幅広い世代の楽曲が並んだ今週は下記3曲をピックアップ。
BE:FIRST X ATEEZ「Hush-Hush」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場10位
昨年12月に大阪・京セラドーム大阪にて開催された「D.U.N.K. Showcase in KYOCERA DOME OSAKA」で共演を果たした
#7 (D.U.N.K.) SKY-HI Rap collaboration
そんな日韓の実力派グループによる夢のコラボ曲が「Hush-Hush」だ。疾走感のあるビートの上で、BE:FIRSTのクールな低音ボイスとATEEZのアグレッシブなハイトーンボイスが見事に融合している。
MVの舞台は巨大な塔が並ぶ幻想都市。太陽と月のように互いに影響し合いながら、それぞれの輝きを放つBE:FIRSTとATEEZが物語を繰り広げていく。全編CGで作られたダイナミックな映像の中で両者が対峙。ラストで15人全員が一緒に踊る場面など胸が熱くなる名シーンが多い。なおMV冒頭の、列車の上にBE:FIRSTのRYOKI、LEO、JUNONがいるシーンで映り込んでいる数字は、BE:FIRSTが結成された8月13日を表す「0813」。このような細かな仕掛けが盛り込まれ、細部まで見逃せない映像になっている。
31位には「Hush-Hush」のオフィシャルオーディオもランクインしており、この曲が今いかに注目されているのかを物語っている。
LISA「Rockstar」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場12位
プロデュースは、OneRepublicのフロントマンであり、グラミー受賞の敏腕ポップスプロデューサーとしても知られるライアン・テダーと、ジャスティン・ビーバーやセレーナ・ゴメスの楽曲制作にも携わったサム・ホメイが担当。2人でトラックを共同制作し、中毒性の高いダンスポップを完成させた。
MV監督を務めたのは、ビリー・アイリッシュやデュア・リパのMVも手がけているヘンリー・ショーフィールド。撮影はタイのバンコクで行われ、彼女のルーツにあるタイの文化とストリートカルチャーを体現した映像となっている。バンコクの公立大学・スアンドゥシット大学が実施したアンケート調査により、タイで最も影響力のある人物の1位に選ばれているLISA。彼女の影響は大きく、MVのロケ地であるバンコクのヤワラート通りに現在大勢のファンが訪れていることから、現地の複数のメディアによるとタイ国政府観光庁は観光客を誘致するためにヤワラート通りや近隣地域のプロモーション活動を拡大する計画を立てているそうだ。
BLACKPINKの所属事務所であるYG ENTERTAINMENTは、去年12月にグループ活動に関する再契約を締結。しかしソロ活動に関しては全員が契約を終了し、現在は全員が別々のレーベルに所属している。それぞれ別の拠点に移った4人の中で、ソロでの音楽活動を行うのはLISAが初めて。今後、彼女を含めほかのメンバーもどんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ。
てにをは「修羅薔薇」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場76位
去年4月に公開された「ザムザ」のMVが1280万回再生を突破し、「こんな曲はこの人にしか書けない」「センスに圧倒される」と、その高い作曲力が話題を呼んだボカロPの
てにをは「ザムザ」ミュージックビデオ
こちらはスマホゲームアプリ「#コンパス 戦闘摂理解析システム」のキャラクター、鬼ヶ式うらのテーマソングとして書き下ろされた楽曲。「鬼を使役し怨霊を滅する“株式会社陰陽師”の社員」である彼の設定に合わせて、冒頭の笛の音など雅楽を想起させる和テイストのサウンドデザインが施されている。歌詞は「誰が問ぅ 問ぅTrue」や「修羅場 阿修羅 薔薇薔薇」など、リズミカルで心地いい言葉遊びが光る。
てにをははこの曲について、X(Twitter)で「鬼ヶ式うらというヒーローのために修羅薔薇という曲を作りました 修羅と薔薇 陰と陽 犬と猫 なんでも半々フィフティフィフティ」とポスト。その「なんでも半々フィフティフィフティ」という言葉や、MVのイラストでうらに立派な八重歯が生えていることなどを踏まえて「もしかして鬼ヶ式うらは鬼と人間のハーフなのでは?」という考察が視聴者の間で盛り上がっている。
バックナンバー
- (2024年11月3週目) DJ社長に振り回される「不憫ボーイズ」に期待の声 / 活休前の嵐の心情を描いた「5×20」に今改めて感動
- (2024年11月2週目) なきそが一切の救いがない現実を描く「化けの花」 / timeleszが感謝込め3人で作り上げた「because」
- (2024年11月1週目) キヨ東京ドームが大盛況!Eveが描いた15年の軌跡 / 星街すいせい&葛葉の初コラボに感じる熱いドラマ
- (2024年10月4週目) こっちのけんと「もういいよ」はどうしてタヌキ? / Ado作詞作曲「初夏」の心の叫びに救われる人が続々
- (2024年10月3週目) 「Bunny Girl」でAKASAKIは親に認められるのか? / 京本大我ソロ曲に感じるhideへの熱いリスペクト
- (2024年10月2週目) 学マスのハロウィン曲、さすがのFAKE TYPE.仕事 / 星街すいせい路上ゲリラライブで歌った新曲が話題
- もっと見る
- 真貝聡
-
ライター / インタビュアー。雑誌やWebで執筆するほか、MOROHA「其ノ灯、暮ラシ」、BiSH「SHAPE OF LOVE」、PEDRO「SKYFISH GIRL-THE MOVIE-」といったドキュメンタリー映像作品や、テレビ特番「Mrs. GREEN APPLE ~Review of エデンの園~」にインタビュアーとして参加している。
ma @ma73135405
MV冒頭、列車の上に
RYOKI , LEO, JUNON がいるシーンで
映り込んでいる数字は「0813」
これはBE:FIRSTが結成された8/13を表す
昨年12月D.U.N.K.で共演し
RYOKIがMINGIと友達になり
メンバー間でも交流を深めてきた
BE:FIRST と ATEEZ
日韓の実力派コラボ曲「Hush-Hush」
https://t.co/tSJQEVsOSv