現代アートハウス入門の第3弾はドキュメンタリー、映画監督18人が作品選定

企画上映「現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑」が、10月22日より東京・ユーロスペースほか全国で順次開催。18名の映画作家が選んだドキュメンタリーから選りすぐりの7本が上映される。

日本ではミニシアターの呼称で親しまれるアートハウスは、芸術性が高い映画を上映する機会の多い映画館のこと。「現代アートハウス入門」は日本のアートハウスに新しい観客を呼び込むために2021年1月にスタートした。第3弾となる今回は“ドキュメンタリーと呼ばれる方法で作られた映画”に焦点を当てる。

18名には「聖地X」の入江悠、「海辺の金魚」の小川紗良、「セノーテ」の小田香、「螺旋銀河」の草野なつか、「空に聞く」の小森はるか、「春を告げる町」の島田隆一、「貞子vs伽椰子」の白石晃士、「ジオラマボーイ・パノラマガール」の瀬田なつき、「選挙」の想田和弘、空族の富田克也、「夜明け」の広瀬奈々子、「LOVE LIFE」の深田晃司、「海辺の彼女たち」の藤元明緒、「はだかのゆめ」の甫木元空、「祭の馬」の松林要樹、「きみの鳥はうたえる」の三宅唱、「あみこ」の山中瑶子、「いとみち」の横浜聡子が名を連ねた。

18名は「若く新しい観客に映画の魅力を伝えるために5本の“ドキュメンタリー映画”を観せるとしたら、どんな作品をセレクトしますか」というアンケートに回答。その理由を800文字から1200文字程度でつづっている。各監督によるセレクト作品は下記に掲載。選定理由については公式サイトで確認してほしい。企画上映ではこれらの作品群から7本がプログラムされる。ラインナップは9月下旬に発表される予定。

「現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑」は愛知・名古屋シネマテーク、大阪のシネ・ヌーヴォ、京都・京都シネマ、鳥取・ジグシアターにて順次開催される。企画・運営を担当するのは映画配給会社の東風。

「現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑」各監督のセレクト作品

入江悠

「フープ・ドリームス」
「映画は戦場だ 深作欣二 in『バトル・ロワイアル』」
「東京裁判」
「ゆきゆきて、神軍」
「コレクティブ 国家の嘘」

小川紗良

「隣る人」
「沈没家族 劇場版」
「さとにきたらええやん」
「人生フルーツ」
「ゆきゆきて、神軍」

小田香

「マルメロの陽光」
「あの家は黒い」
「Ladoni（原題）」
「おてんとうさまがほしい」
「忘れられた皇軍」

草野なつか

「1000年刻みの日時計・牧野村物語」
「SELF AND OTHERS」
「ヴァルパライソにて…」
「ミュールハイム（ルール）」
「書かれた顔」

小森はるか

「阿賀に生きる」
「草とり草紙」
「そっちやない、こっちや コミュニティケアへの道」
「ルイジアナ物語」
「アマチュア」

島田隆一

「ぼくの好きな先生」
「宝島」
「トランスニストラ」
「トトとふたりの姉」
「ダゲール街の人々」

白石晃士

「光と闇の伝説／コリン・マッケンジー」
「スパイナル・タップ」
「ノロイ」
「オカルト」
「ハート・オブ・ダークネス コッポラの黙示録」

瀬田なつき

「三姉妹～雲南の子」
「音のない世界で」
「100人の子供たちが列車を待っている」
「少年裁判所」
「教室の子供たち ―学習指導への道―」

想田和弘

「Forever（原題）」
「In Comparison（英題）」
「My Name Is Salt（原題）」
「Los Reyes（原題）」
「Ostrov - Lost Island（原題）」

富田克也

「旅するパオジャンフー」or「ゴッド・スピード・ユー BLACK EMPEROR」
「山谷 やられたらやりかえせ」
「1000年刻みの日時計・牧野村物語」or「どっこい! 人間節 寿・自由労働者の街」
「忘れられた皇軍」
「からゆきさん」

広瀬奈々子

「マルメロの陽光」
「圧殺の森 高崎経済大学闘争の記録」
「FAKE」
「物語る私たち」
「人間ピラミッド」

深田晃司

「メキシコ万歳」
「動物園」
「セザンヌ」
「花子」
「快適な生活」

藤元明緒

「ヴァンダの部屋」
「マルメロの陽光」
「ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ」
「三姉妹～雲南の子」
「ミッドナイト・トラベラー」

甫木元空

「路地へ・中上健次の残したフィルム」
「ヴァンダの部屋」
「SELF AND OTHERS」
「書かれた顔」
「ワン・プラス・ワン」

松林要樹

「My Name Is Salt（原題）」
「Vivan las Antipodas（原題）」
「コヤニスカッティ」
「カメラを持った男」
「アンダルシアの犬」

三宅唱

「アウトレイジ 最終章」
「百年恋歌」
「6才のボクが、大人になるまで。」
「ハドソン川の奇跡」
「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」

山中瑶子

「マルメロの陽光」
「アヒルの子」
「東京干潟」
「グレイ・ガーデンズ」
「セルロイド・クローゼット」

横浜聡子

「イヨマンテ 熊おくり」
「教室の子供たち ―学習指導への道―」
「絵を描く子どもたち」
「モアナ～南海の歓喜～」
「ダゲール街の人々」
「グレイ・ガーデンズ」