フランス現地時間5月19日、第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の授賞式が行われた。
審査員団に
喝采の中ステージに上がった是枝は「さすがに足が震えています」と吐露し、「この場にいられることが本当に幸せです」と喜びをかみしめる。「この映画祭に参加するといつも、映画を作り続けていく勇気をもらいます。そして対立している人と人、隔てられている世界と世界をつなぐ力を映画が持つのではないかという希望を感じます」と続け、「皆さんにいただいた勇気と希望をひと足早く戻ったスタッフとキャストと分かち合いたいですし、作品が選ばれたにも関わらず、ここに参加できなかった2人の監督たちとも分かち合いたいですし、これから映画を作り、ここを目指す若い映画の作り手たちとも分かち合いたいです」と熱く語った。日本映画のパルムドール受賞は1997年の今村昌平監督作「うなぎ」以来21年ぶり。またコンペティション部門にて日本映画が受賞するのは、是枝の監督作「そして父になる」以来5年ぶりとなる。
グランプリには、初受賞となる
また今回、
監督賞は「Cold War(英題)」の
受賞の発表が終わると、会場外のエントランスに
なお、ある視点部門ではAli Abbasi監督作「Border(英題)」が、グランプリにあたるある視点賞に。同作は「ぼくのエリ 200歳の少女」の原作者として知られるヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの小説を映画化した作品である。
第71回カンヌ国際映画祭の主な受賞結果は以下の通り。
第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門受賞結果
パルムドール
是枝裕和「万引き家族」(日本)
特別審査員賞
ジャン=リュック・ゴダール「The Image Book」(スイス)
グランプリ
スパイク・リー「BlacKkKlansman」(アメリカ)
監督賞
パヴェウ・パヴリコフスキ「Cold War」(ポーランド、イギリス、フランス)
脚本賞
審査員賞
ナディーン・ラバキー「Capernaum(英題)」(レバノン)
女優賞
サマル・イェスリャーモワ「Ayka」(ロシア、ドイツ、ポーランド、カザフスタン)
男優賞
マルチェロ・フォンテ「Dogman」(イタリア、フランス)
短編部門パルムドール
チャールズ・ウィリアムズ「All These Creatures(原題)」(オーストラリア)
第71回カンヌ国際映画祭ある視点部門受賞結果
ある視点賞
Ali Abbasi「Border」(スウェーデン、デンマーク)
審査員賞
ジョアン・サラヴィザ、Renee Nader Messora「The Dead and the Others(英題)」(ブラジル、ポルトガル)
監督賞
セルゲイ・ロズニツァ「Donbass(原題)」(ドイツ、ウクライナ、フランス、オランダ、ルーマニア)
脚本賞
Meryem Benm'Barek-Aloisi「Sofia(原題)」(フランス、カタール)
最優秀演技賞
ビクトール・ポルスター「Girl(原題)」(ベルギー、オランダ)
第71回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)
ルーカス・ドン「Girl」(ベルギー、オランダ)
※Renee Nader Messoraのeはアキュートアクセント付きが正式表記
※Meryem Benm'Barek-Aloisiのiはウムラウト付きが正式表記
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今村昌平さん「うなぎ」以来21年ぶりのパルムドール
本当に素晴らしい事ですね☆