9mm初の横アリでまさかのアコースティックセッション

2011年6月29日 19:05 223 1 音楽ナタリー編集部

223

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

112 46
1 シェア

記事へのコメント（1件）

9mm Parabellum Bulletが6月26日に初の横浜アリーナ単独公演「Movement YOKOHAMA」を開催。各地から集まったオーディエンスを前に怒濤のパフォーマンスを展開した。

ライブの中盤で披露されたアコースティックセッションの様子。どよめくオーディエンスに菅原は「9mmは絶対アコギでライブなんてできないと思ったでしょ？」と笑顔で語った（写真：橋本塁）。

大きなサイズで見る（全5件）

アグレッシブなパフォーマンスで観客を引きつける9mm（写真：橋本塁）。

大きなサイズで見る（全5件）

「Movement YOKOHAMA」の様子（写真：橋本塁）。

大きなサイズで見る（全5件）

「Movement YOKOHAMA」の様子（写真：橋本塁）。

大きなサイズで見る（全5件）

「Movement YOKOHAMA」の様子（写真：橋本塁）。

大きなサイズで見る（全5件）

横浜で結成された9mmにとって横浜アリーナは特別な会場。そんな記念すべき凱旋公演を盛り上げるべく、会場では当日のライブをCD化してその場で販売する企画や、メンバー考案のユニークなグッズの販売など、さまざまな施策が行われた。

当然のことながら、ライブも壮絶な盛り上がりに。会場の暗転とともにATARI TEENAGE RIOTの「Digital Hardcore」が爆音で流れ始めると、観客は総立ちになり怒号のような歓声でメンバー4人を迎えた。

ライブの幕開けを飾ったのは、4thアルバム「Movement」から「荒地」。大会場の広々とした空気を楽しむように4人は伸び伸びとしたパフォーマンスで、観客のテンションを引き上げていく。さらに「Discommunication」「The Revolutionary」といった定番曲を次々と繰り出し、巨大な空間をライブハウスへと変貌させていった。

最初のMCで菅原卓郎（Vo, G）は「俺は非常に興奮してます。アルバム『Movement』のリリースパーティなので、楽しんでいってください」と語り、「1stアルバムからの曲に“Movement”しようぜ」と「Psychopolis」へつなげた。序盤からのハイペースな展開は、続くパートでも引き継がれていく。会場全体が激しく揺れ、合唱も響いた「Vampiregirl」、メランコリックなサウンドスケープにあわせて雪がスクリーンを彩った「銀世界」、中村和彦（B）の攻撃的なベースラインが炸裂した「Muddy Mouth」など、どの曲でも会場は狂騒状態となった。「Bone To Love You」を演奏する前に菅原は、「ひとつお願いがあるんだ。俺たちが骨だけになっても愛してくれるか？」と叫ぶ。その声に賛同するように、観客は大歓声と拍手で応えた。

前半戦で特に目を引いたのは、かみじょうちひろ（Dr）によるドラムソロ。華麗なスティックさばきとともに、テクニシャンぶりを証明する圧巻のドラミングにオーディエンスは釘付けとなった。そのまま流れた「Black Market Blues」では、かみじょう、中村、滝善充（G）の3人がトリプルドラムでイントロを彩り、息の合ったプレイで会場を圧倒する。さらに菅原はカウベルを手にステージを駆け回り、オーディエンスを煽った。

9mmのライブには珍しく休憩を挟んで始まった中盤では、メンバーがステージ中央に集まり、座ったままでアコースティックセッションを展開。菅原は「今日はパーティですからこういうこともやろうかと。でも9mmなんでしっとりした曲というのはないんですが」と笑う。その言葉から始まったのは「Sleepwalk」。意外なセレクトに会場は大いに沸き立つ。続いて「スペインの民謡のような、情熱的な仕上がりになった」という「Living Dying Message」、菅原のアカペラから始まる「The World」が披露され、観客はシンプルかつ味わいのあるアレンジに耳を傾け9mmの新たな挑戦を堪能した。

サプライズに満ちたアコースティックコーナーのあとは、菅原曰く「通常営業」を再開。流れるようなカッティングギターが印象的な「Monday」をはじめ、ジャジーな雰囲気を醸し出した「キャンドルの灯を」など、絶妙なアンサンブルが会場を魅了していく。

菅原の「俺たちと一緒にいけるか？」という叫びから、本編はいよいよクライマックスに突入。「新しい光」を皮切りに、新旧の楽曲がノンストップで繰り出され、4人の熱演に呼応するように会場全体が絶え間なく揺れ続ける。ラストナンバー「(teenage)Disaster」ではレーザー光線が乱舞し、中村の破壊的なシャウトと菅原のエモーショナルな歌声が会場を満たしていく。そして耳をつんざくような残響がこだまする中、本編は終了。その後アンコールでも4人は熱演を繰り広げ、9mm初の横浜アリーナ公演は大盛況のうちに終幕した。

「Movement YOKOHAMA」本編セットリスト

01．荒地
02．Survive
03．Discommunication
04．The Revolutionary
05．Psychopolis
06．Termination
07．Vampiregirl
08．銀世界
09．Face To Faceless
10．Muddy Mouth
11．星に願いを
12．Bone To Love You
13．Finder
14．Black Market Blues
15．Sleepwalk
16．Living Dying Message
17．The World
18．Monday
19．Endless Game
20．キャンドルの灯を
21．カモメ
22．新しい光
23．Scenes
24．Talking Machine
25．Punishment
26．(teenage)Disaster