つばき「ご褒美みたい」4年ぶりツアー完走で新たなスタートへ

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つばきが昨日1月8日に東京・渋谷CLUB QUATTROにて全国ツアー「つばき『真夜中の僕、フクロウと嘘』発売記念ツアー~夜行性の三羽の夢と嘘~」の最終公演を行った。

「つばき『真夜中の僕、フクロウと嘘』発売記念ツアー~夜行性の三羽の夢と嘘~」東京・渋谷CLUB QUATTRO公演の様子。(撮影:小川舞)

「つばき『真夜中の僕、フクロウと嘘』発売記念ツアー~夜行性の三羽の夢と嘘~」東京・渋谷CLUB QUATTRO公演の様子。(撮影:小川舞)

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一色徳保(Vo, G)(撮影:小川舞)

一色徳保(Vo, G)(撮影:小川舞)[拡大]

このツアーは彼らが9月にリリースした約4年ぶりのアルバム「真夜中の僕、フクロウと嘘」を携えて行っていたもので、フロントマンの一色徳保(Vo, G)が病気治療から復帰して以来初の全国ツアーとなった。ライブはギターを弾くことのできない一色の代わりに曽根巧と、大迫章弘(e-sound speaker)の2人をサポートギタリストに迎えた5人体制で行われ、集まったファンは一色の復活を感慨深く見守った。

小川博永(B)(撮影:小川舞)

小川博永(B)(撮影:小川舞)[拡大]

岡本奈穂子(Dr)(撮影:小川舞)

岡本奈穂子(Dr)(撮影:小川舞)[拡大]

岡本奈穂子(Dr)、小川博永(B)、サポートメンバーが順番に登場。最後に一色が足を引きずりながらゆっくりと姿を現すと観客からは自然と拍手が沸き起こった。そして一色が右手でマイクを握り締めると、バンドは「夜を泳いで」からライブをスタートさせる。2曲を終えると一色が「久しぶりの東京ワンマンです。お待たせしました」とあいさつ。さらに「うれしいね」と笑顔で付け加えた。バンドはその後も「フクロウ」「そして、僕らは」など最新アルバム収録曲を連投。一色は大迫のギターのストロークに合わせ、右手でギターを弾くような仕草をし、バンドの演奏と息を合わせていく。小川は指弾きで激しくも温かみのあるベースラインを奏で、紅一点の岡本とともに安定感のあるリズムを繰り出した。

MCで一色は「最初はやれんのかなって思ってたけど、余裕でしたね(笑)。それもみんなが観てくれたからです」とツアーを振り返る。「今日はツアーファイナルなんで、曲もMCもバッチリ仕上がってるんで!」と自信をのぞかせた直後に「他の会場とまったく同じMCするけど初めて聞いたみたいな顔してね」と笑いを誘うなど、軽妙なトークでも会場を和ませた。中盤には一色の「東京でワンマンライブをやるのもひさしぶりなので、今日は懐かしい曲もやろうと思ってます」という言葉通り、バンドは「アセロラ」「花火」など過去作からの人気曲も挟む。一色の力強いアカペラから始まった「瞬き」では小川がジャンプしたり天を仰いだりとダイナミックなプレイでファンを魅了する一幕もあった。

「つばき『真夜中の僕、フクロウと嘘』発売記念ツアー~夜行性の三羽の夢と嘘~」東京・渋谷CLUB QUATTRO公演の様子。(撮影:小川舞)

「つばき『真夜中の僕、フクロウと嘘』発売記念ツアー~夜行性の三羽の夢と嘘~」東京・渋谷CLUB QUATTRO公演の様子。(撮影:小川舞)[拡大]

大迫が作詞作曲を手掛けた「ころがるいしのように」では、一色が、新作にも参加しているカミナリグモのghomaこと成瀬篤志(Key)をゲストに呼び込む。大迫がアコースティックギターに持ち替えると、6人はしっとりと同曲をプレイし場内を感動的なムードで包んだ。さらに昨年つばきと対バンした際にカミナリグモが披露したというつばきのナンバー「バス停前」も6人で演奏。キーボードの音色が光るアレンジで、軽やかなサウンドを会場に届けた。終盤にはアグレッシブなロックチューンが並ぶ。ダンスナンバー「真夜中3時の商店街」では曲中に小川が「今年は15周年です。1年間よろしく! 愛してる!」と叫び、一色も「愛してるぜー!」と続けて会場をさらにヒートアップさせた。

最後に一色が「4年ぶりのツアー。行く先行く先みんなあったかくてさ、ご褒美みたいだなと思って、すごい楽しかった」と笑顔で口にする。そして「入院する前の気持ちも書けてるし、そこからのことも書けていて、とっても思い入れのある曲です」という曲紹介に続き、バンドはアルバムのラストナンバー「真夜中過ぎは」を丁寧に届け本編を終えた。

アンコールではつばきが、ライブイベント「つばき15th Anniversary 正夢になったフェス」を6月6日に東京・LIQUIDROOMにて開催する旨を発表。一色が「同世代の仲間には嫉妬もあるし尊敬もあるし、憧れもある。そんな仲間と一緒にフェスをやったら特別なフェスになるんじゃないかな」とイベントへの思いを明かし、ファンからの温かな拍手を受けた。また岡本がMCの代わりに手紙を読み上げる場面も。彼女は一色に病気を告げられたときの状況や、活動休止前最後のライブ後「もしかしたらこの3人で演奏するのは最後かもしれない」と思ったこと、つばきの休止中に活動を続けてくれたつばきフレンズへの感謝など、素直な思いを吐露。そして「今日のファイナルを1つの区切りとして、新たなつばきのスタートを切りたいと思います」と新たな決意を語った。また一色も「入院中、目を閉じたらみんなが歌ってくれる姿が頭の中に流れたりしてうれしいなと思った」とつばきフレンズへの思いを口にする。そして「こうやってバンドは続けていくんで、これからも応援してください」とファンへ語りかけた。バンドは感情を吐き出すかのような渾身なプレイで「今日も明日も」を披露しステージを去ったが、ファンからの拍手が鳴り止まず、みたびステージへ。最後にメジャーデビュー曲「昨日の風」を投下。一色は右手を高く掲げて熱唱し、復帰後初ツアーの幕を閉じた。

※記事初出時、本文に事実とは異なる記述がありました。訂正してお詫びいたします。

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つばき「つばき『真夜中の僕、フクロウと嘘』発売記念ツアー~夜行性の三羽の夢と嘘~」
2015年1月8日 渋谷CLUB QUATTRO セットリスト

01. 夜を泳いで
02. 星の瞬き
03. ないものねだり
04. フクロウ
05. 始まりはいつだって
06. そして、僕らは
07. アセロラ
08. 花火
09. 瞬き
10. ころがるいしのように
11. バス停前
12. 肝心要
13. サンザン
14. 真夜中3時の商店街
15. 日々の扉
16. 真夜中過ぎは
<アンコール>
17. 夢
18. 太陽
19. 今日も明日も
<ダブルアンコール>
20. 昨日の風

つばき15th Anniversary 正夢になったフェス

2015年6月6日(土)東京都 LIQUIDROOM
<出演者>
つばき / LOST IN TIME / 音速ライン / 明星/Akeboshi / 中田裕二 / 長澤知之 / 佐々木亮介(a flood of circle)/ and more

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おかもとなおこ(岡本奈穂子) @okamoto_tsubaki

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