「焼肉ドラゴン」制作発表会見、鄭義信&日韓キャストが和気あいあいと意気込み

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日韓国交正常化60周年記念公演「焼肉ドラゴン」の制作発表会見が、昨日8月29日に東京・新国立劇場 中劇場で行われ、作・演出の鄭義信と日本人・韓国人キャスト13名が登壇し、公演に向けての思いを語った。

前列左から鄭義信、松永玲子、コ・スヒ、イ・ヨンソク、千葉哲也、村川絵梨、智順。後列左から北野秀気、石原由宇、櫻井章喜、パク・スヨン、キム・ムンシク、朴勝哲、チョン・スヨン。

前列左から鄭義信、松永玲子、コ・スヒ、イ・ヨンソク、千葉哲也、村川絵梨、智順。後列左から北野秀気、石原由宇、櫻井章喜、パク・スヨン、キム・ムンシク、朴勝哲、チョン・スヨン。

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「焼肉ドラゴン」は、新国立劇場と韓国・ソウルにある芸術の殿堂(ソウル・アート・センター)のコラボレーション企画として、2008年に鄭が書き下ろした作品。その後、2011年、2016年に上演され、2018年には鄭が自らメガホンをとり映画化もされた。劇中では、1970年前後の高度経済成長に沸く関西の地方都市で、慎ましくも懸命に生きるコリアン一家と、彼らが営む焼肉店・焼肉ドラゴンに集う日本人たちの交流が描かれる。

鄭義信

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4度目の上演となる今回の制作発表会見は、抽選で選ばれたオーディエンス150名が見守る中で開催された。鄭は、「初演ではまさか4回も公演をするとは思っていませんでしたが、皆様の後押しによって実現できたことをうれしく思います。今回は韓国・日本の初演メンバーが戻って来てくれたので、もう一度、初心に返って新たな『焼肉ドラゴン』をお見せしたい」ときっぱり。また、凱旋公演発表時に鄭が「今回が(「焼肉ドラゴン」の)ラストステージになる」とコメントをした理由を問われると、「現時点で、多分これが本当にラストステージになるという気はしているのですが……やりたいとおっしゃるお金持ちの方がいたら、すぐにやります」と言って会場の笑いを誘った。

千葉哲也

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2008年公演と2011年公演に出演し、14年ぶりに清本(李)哲男役を演じる千葉哲也は、初演を振り返り、「日韓交流の作品では、日本人キャストと韓国人キャストの台本の厚みが違うんです。日本語も覚えなければならない韓国人キャストに敬意を表したい。それが、初演で一番大変だったことですね。稽古時間も長く取り、台本にはない鄭さんのアイデアも膨らんでいきました。でも今回は、再演、再々演を経て“形”はできてきたので、あとはやるだけ」と意気込んだ。

村川絵梨

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次女・金梨花を演じる村川絵梨は今回が初参加となる。村川は「2016年公演を拝見しました。伝説的な作品の一員に入れていただけることが光栄で、身が引き締まる思いです。稽古初日でいきなり立ち稽古が始まり、初参加チームとしては震えました(笑)。とんでもない熱量に負けずに挑みたい」と作品への熱い思いを口にした。

智順

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同じく初参加の智順は、長女・金静花役でオファーを受けたときの心境を「『絶対にうそや』と思った」と率直に言い、「うれしい気持ちを上回るくらい、信じられなかったです。いざ稽古が始まると、うだうだ言う暇はなく、今は一生懸命喰らいついていこう!という思いでいます」と話した。

櫻井章喜

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朴勝哲(後列)

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店の常連客・呉信吉役の櫻井章喜は、前回出演した2016年公演を振り返り、「大量の涙と汗をだらだら流して、歌って踊って、騒いで、とにかく大変だった。『焼肉ドラゴン』は鄭さんをはじめとする大きな家族。今回のチームがどう育っていくか、今から楽しみで仕方ありません」と微笑んだ。一方、「焼肉ドラゴン」の舞台・映画に皆勤賞の阿部良樹役の朴勝哲は「実は、記者会見は今回が初めて。初演メンバーと新メンバーがいる『焼肉ドラゴン』の、お店から見える景色を楽しみにしています。僕もその中で生きられるように楽しみたい」と語った。

松永玲子(前列)

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朴勝哲(後列)

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北野秀気(後列)

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クラブ支配人・長谷川豊役の石原由宇は、「デビュー作が鄭さんの書き下ろし作品で、また鄭さんのセリフを言うことができてうれしい。東京の人間なので、千秋楽までには関西弁のアドリブができるくらいになりたい」、昨年10月に行われた公募オーディションで長男・金時生役を勝ち取った北野秀気は、オーディション合格の報を受けたとき、「公園にいたのですが、うれしくてすべり台を3回すべりました。最年少ですが精一杯やりたい」とそれぞれコメントする。さらに、高原美根子 / 高原寿美子役で初参加の松永玲子は「テレビの舞台中継で初演を観て、雷で打たれたような衝撃を受けました。このタイミングで“いい感じのおばはん”になっていた自分を褒めたいです。三代目のおばさんを誠心誠意、がんばって演じたい」とユニークな発言で会場を沸かせた。

イ・ヨンソク

イ・ヨンソク[拡大]

焼肉ドラゴン店主・金龍吉役で初参加するイ・ヨンソクは、「この作品への出演が決まったときに、周囲の演劇関係者や友人たちからうらやましがられました。それほど、この作品は韓国で伝説的な作品として知られています。舞台の中では日韓両方の言語が入り混じって物語が進みますが、2つが混じり合っていることに意味がある。どういう心持ちで作中の“父親”を表現するか、悩みながら稽古に挑み、作品に貢献できたらと思います」と真摯に語った。

コ・スヒ

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また、妻・高英順を演じるコ・スヒは、本作のオリジナルキャストで、初演時に読売演劇大賞優秀女優賞を受賞した。14年ぶりの出演に向けて、「ようやく、コ・スヒが英順役を演じる『焼肉ドラゴン』が帰ってまいりました(笑)。14年という時間が流れたことを感じさせないくらい、私の身体がこの役を覚えています。その間に世の中は変わり、私自身も役の年齢に見合う時間を重ねて来ましたので、より深みのある母親を演じられたらと思います」と朗らかにアピールした。

パク・スヨン

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キム・ムンシク

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チョン・スヨン

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同じくオリジナルキャストで静花の婚約者・尹大樹を演じるパク・スヨンは、「初演は三十代、再演は四十代、今度は五十代でこの作品に臨むことになります。(千葉演じる哲男とのマッコリを飲み比べるシーンについて)マッコリに関しては年々、飲む量が減っているので、しっかり飲めるように練習したいです」と並々ならぬ決意をのぞかせて会場を笑わせた。14年ぶりのカムバックとなるオリジナルキャストの呉日白役キム・ムンシクは「長い時間が流れて再びこの作品に参加することができるとは想像もしませんでした。このドキドキとワクワクを伝えられるように舞台を作り上げていきたいと思います」と語り、三女・金美花役のチョン・スヨンは、自身が演じる役について「ベストを尽くす人であり、夢を見る人。彼女がキラキラと輝く姿を作ることができるようがんばります」と思いを述べた。

劇中歌を披露する朴勝哲(左)とチョン・スヨン。

劇中歌を披露する朴勝哲(左)とチョン・スヨン。[拡大]

客席でオーディエンスと。

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制作発表会見では、朴とチョン・スヨンが劇中歌を披露する一幕も。さらには登壇者が客席に降りて、オーディエンスと写真撮影をする時間が設けられるなど、和やかに進行し、9年ぶりの上演に向けて、期待があおられた。公演は10月7日から27日まで新国立劇場 小劇場、11月14日から23日まで韓国・ソウルの芸術の殿堂(ソウル・アーツ・センター)、12月6・7日に福岡・J:COM北九州芸術劇場 中劇場、12・13日に富山のオーバード・ホール 中ホールにて行われ、12月19日から21日にかけて凱旋公演が新国立劇場 中劇場で実施される。チケットの一般販売は、福岡公演が10月19日、富山公演が9月14日、凱旋公演が10月12日にスタート。

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日韓国交正常化60周年記念公演「焼肉ドラゴン」

2025年10月7日(火)〜27日(月)
東京都 新国立劇場 小劇場

2025年11月
韓国 芸術の殿堂(ソウル・アーツ・センター)

2025年12月6日(土)・7日(日)
福岡県 J:COM北九州芸術劇場 中劇場

2025年12月12日(金)・13日(土)
富山県 オーバード・ホール 中ホール

2025年12月19日(金)〜21日(日)
東京都 新国立劇場 中劇場

スタッフ

作・演出:鄭義信

出演

千葉哲也 / 村川絵梨 / 智順 / 櫻井章喜 / 朴勝哲 / 崔在哲 / 石原由宇 / 北野秀気 / 松永玲子 / イ・ヨンソク / コ・スヒ / パク・スヨン / キム・ムンシク / チョン・スヨン

※東京公演は高齢者割引(65歳以上)・学生割引・ジュニア割引(小中学生)・障がい者割引、福岡公演はユース(25歳以下)割引・ティーンズ(13~19歳)割引、富山公演はU-25割引あり。

公演・舞台情報

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薙野信喜 @nonchan_hg

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