「ここでしか観られない作品に」キュレーター森山未來が、シェニョー&麿「秘儀」を語る

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8月24・25日に上演される「Kobe Rokko Meets Art × Artist in Residence KOBE ー山頂でのオープニングパフォーマンスー《秘儀 ー GOLD SHOWER》」に向け、本作のキュレーションを手がける森山未來が、昨日8月5日に、会場となる兵庫・新池(トレイルエリア)にて記者会見を行った。

「Kobe Rokko Meets Art × Artist in Residence KOBE ー山頂でのオープニングパフォーマンスー《秘儀 ー GOLD SHOWER》」が上演される兵庫・新池(トレイルエリア)にて、森山未來。

「Kobe Rokko Meets Art × Artist in Residence KOBE ー山頂でのオープニングパフォーマンスー《秘儀 ー GOLD SHOWER》」が上演される兵庫・新池(トレイルエリア)にて、森山未來。

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「Kobe Rokko Meets Art × Artist in Residence KOBE ー山頂でのオープニングパフォーマンスー《秘儀 ー GOLD SHOWER》」が上演される兵庫・新池(トレイルエリア)にて、森山未來。

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本作は、フランスを代表するダンサーであるフランソワ・シェニョーと大駱駝艦の麿赤兒により2020年に初演された「GOLD SHOWER」を、「神戸六甲ミーツ・アート」のためにアレンジしたものとなり、新池(トレイルエリア)に展示される川俣正の作品《六甲の浮橋とテラス》を舞台に上演される。

Artist in Residence KOBE(AiRK)は、2022年に兵庫県神戸市北野に開設された滞在型の芸術家向け作品制作施設。その運営メンバーである森山は、昨年に続きオープニングイベントのキュレーターを務める。本作の選定にあたり、森山は「麿赤兒さんは、土方巽さんとの出会いや唐十郎さん率いる状況劇場を経て大駱駝艦を立ち上げた、コンテンポラリーダンス界を牽引するアーティストの1人です。一方、フランソワ・シェニョーもクオリティの高いダンサーですが、アーティストとしても感度の高い存在で、自身でオペラを制作したりさまざまなアーティストとのコラボーションを行い、例のない作品をどんどん世の中に生み出している人です。この2人がコラボレーションした作品を、今回はぜひ招聘したいと思いました。ただ、『GOLD SHOWER』とは会場が大きく異なるので、間違いなく、ここでしか観られない作品になります」と話す。

「Kobe Rokko Meets Art × Artist in Residence KOBE ー山頂でのオープニングパフォーマンスー《秘儀 ー GOLD SHOWER》」が上演される兵庫・新池(トレイルエリア)にて、森山未來。

「Kobe Rokko Meets Art × Artist in Residence KOBE ー山頂でのオープニングパフォーマンスー《秘儀 ー GOLD SHOWER》」が上演される兵庫・新池(トレイルエリア)にて、森山未來。[拡大]

さらに森山は「六甲山に根付く登山文化の礎には、日本と西洋文化との出会いがあります。ご存知の方も多いと思いますが、六甲山は明治時代まで伐採によってはげ山だったそうです。が、明治になり神戸港が開港して西洋の人たちがどんどん入ってくる中で、西洋の人たちがトレッキングという文化を持ち込んできた。もちろんそれだけが理由ではありませんが、六甲山は今やこのように緑豊かな山となり、神戸では登山文化が浸透しています。ということを踏まえると、西洋の“どこぞの神”と東洋の“どこぞの神”が邂逅するこのパフォーマンスが、六甲山の山頂付近で行われるということは、物語的にもつながりのあるものになるのではないかと思います」と話す。そして改めて会場を見渡し、「何よりこの湖畔の上に作られた舞台の上で繰り広げられるということで、幻想的なパフォーマンスになると思います。ぜひ少しでも多くの方に観ていただきたいと思います」と言葉に力を込めた。

兵庫・新池(トレイルエリア)に展示されている川俣正の作品《六甲の浮橋とテラス》に、新設された沈下橋。

兵庫・新池(トレイルエリア)に展示されている川俣正の作品《六甲の浮橋とテラス》に、新設された沈下橋。[拡大]

さらに森山は、本作の舞台となる川俣の作品について「実は昨年からアップデートされていまして(笑)」と水面下にうっすら見える木の橋を指差し「昨年までは桟橋とステージだけだったんですが、新たに“沈下橋”が増設されました。一般の方はお通りいただけないのですが、この通り水の中に沈んでいる橋なんですね。この新しいポイントができましたので、(パフォーマーの2人は)まだ揉んでいる段階ではあると思いますが、パフォーマンスの中ではおそらく100%使うことになるんじゃないかなと。そのあたりも注目していただけたらと思います」と見どころを述べた。

続けて記者から麿、シェニョーに対する印象を問われると、森山は「2人とも素晴らしいダンサーであり、素晴らしいパフォーマンスをたくさん繰り広げていらっしゃることはもちろんですが、テクニックやクオリティを超越したところ、存在そのもので舞台を創造できてしまう表現者だと思っています。今回は、この2人が存在するだけで成り立つようなステージなるのでは」と話す。さらに本作の魅力を「『古事記』やギリシャ神話に出てくるような一見するとよくわからない神々の不条理な物語、ファジーでファニーなところもある物語を、聖なるものとして昇華していくような世界観が面白いなと思います」と表現した。

「Kobe Rokko Meets Art × Artist in Residence KOBE ー山頂でのオープニングパフォーマンスー《秘儀 ー GOLD SHOWER》」が上演される兵庫・新池(トレイルエリア)にて、森山未來。

「Kobe Rokko Meets Art × Artist in Residence KOBE ー山頂でのオープニングパフォーマンスー《秘儀 ー GOLD SHOWER》」が上演される兵庫・新池(トレイルエリア)にて、森山未來。[拡大]

また「神戸六甲ミーツアート」への思いを問われると、森山は「アートというものに対してはまださまざまな考え方があるなと思います」と前置きしたうえで、「アートに触れることで、日々の生活の中で持っている視点や考え方がちょっとした刺激を受け、それによって日々の生活や生き方がより豊かになっていく……ということがアートが持っている役割の1つだと思います。『神戸六甲ミーツアート』では、山登りをしながら作品を通してアーティストの考えに触れることができますので、六甲山を登り、森林浴をしながらリフレッシュしていく感覚の中で、さまざまな作家の刺激を受け、下山したときには日々の生活が少し違って見えたり、生き方や考え方が少し違って見えたら良いなと思います」と語った。

さらに近年、AiRKの運営をはじめ神戸での活動を通して感じていることを問われると「僕は神戸という場所は、地理的にも歴史的にも文化的にもさまざまなポテンシャルがある場所だと思っていて。それがより活発に活性化されることで、神戸という場所がどんどん面白くなっていったら良いなと思いますし、もともと面白い作家やアーティストがいる場所ですから、ここで生まれるコラボレーションや作品創作が、より豊かになっていくんじゃないか、そこに自分もアーティストとして関わることができたらと思っています。AiRKの活動を通して、今、神戸のさまざまな文化施設や団体の方とつながりができ始めているので、ここから自分がアーティストとしてどういうふうに神戸という場所で遊べるか、クリエイティブな活動をしていけるかを考えているところです」と語った。

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Kobe Rokko Meets Art × Artist in Residence KOBE ー山頂でのオープニングパフォーマンスー《秘儀 ー GOLD SHOWER》

2024年8月24日(土)・25日(日) ※公演終了
兵庫県 新池(トレイルエリア)

スタッフ

キュレーター:森山未來

出演

フランソワ・シェニョー / 麿赤兒

演奏

スティーヴ・エトウ / 井原季子

※22歳以下割引あり。

公演・舞台情報
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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u

キュレーター森山未來が、シェニョー&麿「秘儀」を語る https://t.co/E6ktQiWSRQ

森山「神戸という場所は、地理的にも歴史的にも文化的にもさまざまなポテンシャルがある場所だと思っていて。それがより活発に活性化されることで、神戸という場所がどんどん面白くなっていったら良いなと」

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