観終わったあとに誰を思うか想像して、桑原裕子の新作「たわごと」豊橋で開幕

穂の国とよはし芸術劇場PLAT 開館10周年記念 穂の国とよはし芸術劇場PLATプロデュース「たわごと」が本日11月16日に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホールにて開幕する。

これは、今年開館10周年を迎えた愛知・穂の国とよはし芸術劇場 PLATの芸術監督・桑原裕子が手がける新作舞台。引退した作家・越間亭杔の屋敷に、2人の息子と、元愛人や医師など6人の男女が集まってくる。彼らは亭杔の“遺言書”に翻弄され……。

開幕に際し桑原は「本作は、お父さんの遺言書の顛末だけでなく、久しぶりに再会する家族や因縁の関係の人たちが、父親不在の中でどんなやり取りをするのかというところが見どころです」とコメント。またコロナ禍によって人との距離感や接し方が変わったことに言及しつつ、「煩わしくても、それがないほうが良いと思える関係でも、実体あるもの同士が向き合うことも大切だと、私自身、実感しながらこの作品を書きました。これを観終わったあと、誰に声をかけたくなるかを考えながら観ていただけたら」と観客にメッセージを送った。

出演者にはほかに渋川清彦、田中美里、谷恭輔、松岡依都美、松金よね子が名を連ねている。上演時間は約2時間。一部公演ではアフタートークも実施される。豊橋公演は11月19日まで。本公演はその後、23日に京都・ロームシアター京都 サウスホール、26日に岡山・岡山芸術創造劇場ハレノワ 中劇場、12月8日から17日まで東京・東京芸術劇場 シアターイーストで行われる。

なおステージナタリーでは「たわごと」の稽古場レポートのほか、桑原のインタビュー、作品に対する出演者のメッセージなどを紹介している。