坂東玉三郎演出「天守物語」12月に歌舞伎座で上演決定、自身も亀姫役で出演

坂東玉三郎の演出による「天守物語」が、東京・歌舞伎座の12月公演で上演されることが決定した。

「天守物語」は、白鷺城（姫路城）の天守閣にまつわる伝説をもとにした、泉鏡花の戯曲。作中では、天守閣の最上階に棲む美しく気高い天守夫人・富姫と、若き鷹匠・姫川図書之助の恋が描かれ、歌舞伎では、1955年に六世中村歌右衛門が富姫を勤めて初演された。玉三郎は、1977年に富姫を初役で勤めて以来、自身が演出を担いながら本作の上演を重ねてきた。

歌舞伎座で披露されるのは、今年5月に兵庫・姫路城 三の丸広場で行われた「姫路城世界遺産登録30周年記念 平成中村座 姫路城公演」にて、玉三郎の演出、中村七之助の富姫で初演された上演版だ。姫路城公演と同様に、富姫役で七之助、姫川図書之助役で中村虎之介、舌長姥 / 近江之丞桃六で中村勘九郎が出演するほか、朱の盤坊役で中村獅童が登場。さらに富姫の妹分である亀姫を玉三郎が初役で勤める。

歌舞伎座の12月公演の、「天守物語」以外の上演ラインナップは続報を待とう。チケットの一般販売は11月14日10:00にスタート。