これは、新国立劇場によるフルオーディション企画の第6弾。今回は同シリーズにとって初のミュージカル作品となる。作・詞をキャラ・ボルドウィン&メリー・ユーン、作曲をウィリアム・パトリック・ハリソンが手がけた本作では、日本軍が第二次世界大戦中に行った、連合国側向けプロパガンダ放送の女性アナウンサー東京ローズとして知られるアイバ・戸栗・ダキノの物語が展開。オーディションでは女性役のキャスト6名が募集されており、応募は本日11月25日から12月16日まで受け付けられる。
新国立劇場の演劇芸術監督・
演出の藤田は「2019年に女性を中心としたイギリスのカンパニーBURNT LEMON THEATREが立ち上げた、女性だけのキャストでお届けする『東京ローズ』の日本初演を演出することに大きな喜びを感じています」と言い、「作品のテーマである、私たちが生きる今の『ルーツ』を、自分の『アイデンティティ』を深く考えながら、『未来』に向かう力を表現したい。ミュージカル『東京ローズ』を演劇のドラマとして役者の皆さんとの対話を大事にしながら立ち上げていきたいと思います」と語った。
小川絵梨子コメント
2018/19シーズンより続けて来たフルオーディションの企画ですが、この度、初めてのミュージカル作品に挑戦します。毎年、夏季に中高生向けの演劇ワークショップを開催しているのですが、多くの参加者がミュージカル作品への興味を持っています。「ストレートプレイ」と区分けされる、いわゆる歌の無いセリフだけのお芝居も、ミュージカルも、その根本は同じであると考えてはおりますが、この度、ミュージカル作品への初挑戦をもって、オーディション企画の更なる発展と可能性の拡大を目指して参ります。
作品の「東京ローズ」はイギリスで初演されたばかりの新作です。ロンドンの若いクリエーターたちによる作品となり、この度の日本での上演に当たっては、大変に快く、全面的な協力をして下さることとなりました。演出には、以前よりフルオーディションでのミュージカルにとても興味を持って下さっていた藤田俊太郎さんをお迎えしております。
これまでの作品では機会のないとお考えになっていた方々にも、もし本作に興味を持って頂けましたら、ぜひオーディションにご参加頂けましたら幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
藤田俊太郎コメント
2019年に女性を中心としたイギリスのカンパニーBURNT LEMON THEATREが立ち上げた、女性だけのキャストでお届けする「東京ローズ」の日本初演を演出することに大きな喜びを感じています。
作品のテーマは「アイデンティティ」「ルーツ」「未来」です。
物語の主人公はアイバ・戸栗・ダキノ。東京ローズと呼ばれ、太平洋戦争が開戦した激動の中自分の意志や出生に誇りを持って生きた日系二世の女性です。
誰もが生きるのに必死だった時代。彼女は、戦中日本ではアメリカ人として存在を問われ、戦後アメリカの反日感情が渦巻く中では反逆罪に問われました。アイバは格闘し続けました。
私たちのカンパニーは、アイバの人生を追体験しながら、2020年以降見失いがちだと思えるもの・力強く他者と共鳴して生きる力を演劇として創りたいと思います。
この作品は、運命に翻弄されアイデンティティが揺らぐ中、アイバがどう生きたのかを、後世に伝えていくという構造でつくられています。
彼女は様々な立場、国籍の者たちと出会い、立ち止まり、関係を築こうと努力します。
特に戦前、戦中、戦後の10年。私は、それぞれの時代を6人の役者によってリレー形式で演じ分けていくという演出をします。つまりカンパニーのキャスト全員が一度はアイバ・戸栗・ダキノを演じ、歌のソロがあります。アイバを演じていない時は、アイバが関係した様々な男性・女性の役を演じます。罪を問われ“裁かれる側”と、罪を問い“裁く側”を演じ分けていくことになります。
作品のテーマである、私たちが生きる今の「ルーツ」を、自分の「アイデンティティ」を深く考えながら、「未来」に向かう力を表現したい。
ミュージカル「東京ローズ」を演劇のドラマとして役者の皆さんとの対話を大事にしながら立ち上げていきたいと思います。
演劇を届ける喜びを、共に感じ、覚悟を持って現場で仕事をしたいというたくさんの皆様の応募をお待ちしております。
いただいた音源は責任を持って全て大切に聴かせていただきます。なにとぞ宜しくお願い致します。
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深沢桂子 @KeikoFukazawa
久しぶりにオリジナル作品以外の仕事です。小川絵梨子新国立芸術監督が打ち出す全ての出演者をオーディションで決定するフルオーディション企画の第6弾です。
新国立研修生の2期から5期まで教えた懐かしい場所。ワクワクしています!
とても素敵な作品です。
たくさんの人の応募待っています!
 https://t.co/QgMWvupWvb