日本で初めてバウムクーヘンを作った人物描くミュージカル「バウムクーヘンとヒロシマ」

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イッツフォーリーズ公演 ミュージカル「バウムクーヘンとヒロシマ」が、来年3月26日から30日まで東京・俳優座劇場で上演される。

イッツフォーリーズ公演 ミュージカル「バウムクーヘンとヒロシマ」出演者

イッツフォーリーズ公演 ミュージカル「バウムクーヘンとヒロシマ」出演者

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本作は巣山ひろみが作、銀杏早苗が絵を手がけた児童書「バウムクーヘンとヒロシマ」をもとにした新作ミュージカル。作中では、捕虜として広島に連れてこられたドイツ人カール・ユーハイムを題材にした物語が展開する。颯太は広島に住む小学生。1学期最後の日、颯太は夏休みに似島(にのしま)で行われるキャンプのチラシを受け取った。キャンプではバウムクーヘン作りが体験できると書いてあり、バウムクーヘン好きの颯太は参加したくてたまらない。すると家にやって来た祖父が、日本で初めてバウムクーヘンを作ったドイツ人カール・ユーハイムの話を始め……。

脚本・作詞をTOKYOハンバーグの大西弘記、演出を劇団青年座の磯村純が手がけ、出演者にはカール役の財津優太郎、その妻エリーゼ役の上原りさ、颯太の祖父役の石鍋多加史らが名を連ねた。財津は「バウムクーヘンの真ん中にある大きな穴にはきっと今でもカール・ユーハイムの想いや情熱が詰まっています。それを余すことなくお届けして、バウムクーヘンを食べると少し明るい気持ちになれるような、一歩踏み出す勇気が湧いてくるようなそんな作品にしたいです」とコメントしている。

チケットの前売りは来年1月26日11:00にスタートする。

財津優太郎コメント

僕にとって初めてのミュージカルになるこの作品でカール・ユーハイムの人生を演じてそれを皆様にお届けできることにとてもワクワクしています!

これまで、バウムクーヘンがどこから来て、誰がどのように日本に伝えたのかなんて考えたことすらありませんでした。この作品と出会い、バウムクーヘンを日本に伝えたカール・ユーハイムについて知り、彼について調べていくと、彼が持っているお菓子作りに対する情熱と勇気と大きな愛を強く感じました。そして僕にも、彼の想いや苦悩、そしてお菓子作りに見出した希望を沢山の人に伝えたいという気持ちが湧いてきました。

バウムクーヘンの真ん中にある大きな穴にはきっと今でもカール・ユーハイムの想いや情熱が詰まっています。それを余すことなくお届けして、バウムクーヘンを食べると少し明るい気持ちになれるような、一歩踏み出す勇気が湧いてくるようなそんな作品にしたいです。

彼が広島で初めてバームクーヘンを焼いた日から100年と少し。

素敵なキャスト・スタッフの皆様と一緒に彼の情熱や勇気を、そしてバームクーヘンが日本中で愛されるようになるまでの壮大なドラマをこの作品を通じて次の100年に繋いでいけるよう一生懸命頑張ります!

上原りさコメント

この度「バウムクーヘンとヒロシマ」にカール・ユーハイムの妻エリーゼ役で出演させて頂く事になりました。オーディションのお話を頂いた時、あのユーハイムさんのバウムクーヘンがお話の元になるんだ!という思いと共に、面白そうだな、挑戦してみたいという気持ちが高まり受けさせて頂きました。

私自身バウムクーヘンが大好きで、関西出身者の私にはユーハイムさんのバウムクーヘンはとても身近な存在でした。今も愛されている「ユーハイム」を起ち上げたカール・ユーハイムさんの奥さんをさせて頂ける事をとても光栄に思います。

戦前、そして戦時中、戦後。激動の時代の中で生きたユーハイム夫妻。その生涯は私が経験した事のない苦労や悩みが共にあったのだと思います。様々な事を乗り越えて今の時代にバウムクーヘンを伝えて下さった人へ感謝と尊敬を込めて、舞台を務めさせて頂きたいです。

「おかあさんといっしょ」卒業後、2本目のミュージカルで緊張や不安も多々ありますが、夫を支えた妻エリーゼとして強く芯をもって生きたいという思いが大きいです。

素敵な舞台に花を添えられるよう精進して参りますので宜しくお願い致します。

石鍋多加史コメント

演出の磯村純さんとは、2019年のイッツフォーリーズ公演の「ナミヤ雑貨店の奇蹟」以来二度目の舞台になります。あの時と同じ日々発見の稽古が出来るのかと想像するだけで、「バウムクーヘンとヒロシマ」の稽古が待ち遠しく思われます。

私は、ヒロシマの悲劇を一日本人として心の引き出しにしまいながら、毎年八月六日の朝はテレビの前で黙禱しています。私の関係する朗読の会では、一昨年はサーロー節子さんのノーベル平和賞授賞式の講演文を取り上げ、つい先日の十月十八日には、1945年ヒロシマと題して詩人・石垣りんの「挨拶」や水野潤一の「しづかにあるいてつかあさい」を読んだばかりです。来年この作品に出演することになり、私の中で何かが繋がっていると感じています。

水野潤一の詩の一節です。

今は、新らしげな建物のえっと見える この川辺りの町全部が 昔は 大けい一つの墓場でしたけえ

(中略)

ほいじゃけえ 広島を訪れる人々よ この町を歩くときにァ どうぞ いついきしづかァに

こころして 歩いて行ってつかァさいや…… のう……

人が忘れてはいけない大切なことを、劇中の孫の颯太と、そして日本中の孫たちに“じいちゃん”の口から伝えていきたいと思っています。

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イッツフォーリーズ公演 ミュージカル「バウムクーヘンとヒロシマ」

2023年3月26日(日)~30日(木)
東京都 俳優座劇場

原作:巣山ひろみ
脚本・作詞:大西弘記
演出:磯村純
出演:財津優太郎、上原りさ / 石鍋多加史 / 森山真衣、吉田美緒 / 金村瞳、鈴木彩子 / 森隆二、畑中竜也、中山圭、東城由依 / 成観礼、刀根友香、半澤昇

※森山真衣と吉田美緒、金村瞳と鈴木彩子はWキャスト。

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読者の反応

戸井勝海 @toychan0224

待って待って!
実家の自分の部屋の窓から毎日眺めてた似島。みかんと牡蠣の島だと思ってた!!
いつからバウムクーヘンの島になってたの!???
これは観にいかなきゃだ!

日本で初めてバウムクーヘンを作った人物描くミュージカル「バウムクーヘンとヒロシマ」 https://t.co/UOKbAly8Fl

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