「『SINGIN' IN THE RAIN ―雨に唄えば―』アダム・クーパー特別来日 日本公演」の合同取材がオンラインで行われた。
「SINGIN' IN THE RAIN ―雨に唄えば―」は映画「
昨年の上演が新型コロナウイルスの影響で延期となった本公演。「公演の中止は避けられないだろうと思っていましたが、日本でも人気のある作品ですから、当時はショックでした。この作品では、普段は礼儀正しく舞台をご覧になっている皆さんが、積極的になって観てくれていると感じるんです。1年と数カ月の延期でまた上演できることがうれしくて、来年が待ちきれません」と心境を語る。
本作は来日公演に先駆け、今年8月にイギリスのサドラーズ・ウェルズ劇場で開幕した。延期によって通常より長い稽古期間を設けることができ、「新しい作品かのようにアプローチできた」とクーパー。「僕が演じるドンは初演から進化してきましたが、今回は彼の弱さ、脆さを追求したい。演技の勉強をしたわけでもなく映画スターとなった彼は、深いところで自分に自信がないんです。そこをキャシーに突かれるのが興味深いシーンで。ドンの多面性を見せられたら」と微笑む。また、振付に変更もあるそうで、「今までの中でもベストバージョン」と胸を張る。
「SINGIN' IN THE RAIN」と言えば、雨の中で歌い踊るナンバーが見どころの1つ。記者から、水を美しく蹴り上げる姿を称賛されたクーパーは、「水飛沫を上げるのに最適な足をしているのかもね」と冗談めかしながらも、「このシーンには作品の中で1番の“喜び”がある」と言う。「『SINGIN' IN THE RAIN』を10年やってきて、“公演を観て良い影響をもらった”という感想を多くいただくんです。今は喜びや希望が必要なとき。今回も“薬”のような作品になるんじゃないかな」と語った。
なお、クーパーがドン役を演じるのは今回が最後となる。そのことについて、彼は「この作品をやり続けたいと思う一方で、ほかの人も演じるべきだと思う自分がいます。僕自身、最近は振付にも力を入れていて、役者としてもパフォーマーとしても、新しい作品に取り組んでいきたい。キャリアを決定付けるような役に出会い、やり続けてこられたことは本当にありがたいことですが、次に進むときが来た。また新しい作品で日本に来られることを楽しみにしています」と晴れやかに述べた。
公演は来年1月22日から2月13日まで東京・東急シアターオーブ、18日から21日まで大阪・オリックス劇場にて。
「『SINGIN' IN THE RAIN ―雨に唄えば―』アダム・クーパー特別来日 日本公演」
2022年1月22日(土)~2月13日(日)
東京都 東急シアターオーブ
2022年2月18日(金)~21日(月)
大阪府 オリックス劇場
作:ベティ・コムデン、アドルフ・グリーン
作詞・作曲:アーサー・フリード、ナシオ・ハーブ・ブラウン
演出:ジョナサン・チャーチ
振付:
出演:
※2022年1月17日追記:1月22日から31日までの公演は、新型コロナウイルスの影響で中止になりました。
関連記事
シンギン・イン・ザ・レイン-雨に唄えば- @SITRjp
【会見レポート】「雨に唄えば」10年演じたドン役ラストのアダム・クーパーが意気込み https://t.co/qkiRJPbXST