「SHIZUOKAせかい演劇祭 2026」開幕、石神夏希「想像していたより遠くまで来れたような気がします」

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SHIZUOKAせかい演劇祭 2026」が4月25日に開幕した。

「うなぎの回遊 Eel Migration」より。

「うなぎの回遊 Eel Migration」より。

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「SHIZUOKAせかい演劇祭」は、SPAC-静岡県舞台芸術センターが国内外の優れた舞台芸術作品を紹介する演劇祭。「ふじのくに⇄せかい演劇祭」から2025年に改称し、27回目となる今回は、劇作家の石神夏希がアーティスティック・ディレクターを務める。

「うなぎの回遊 Eel Migration」より。

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「マライの虎─ハリマオ」より。

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初日25日は石神が台本・演出を手がけ、SPACの俳優とブラジルにルーツを持つ十代から五十代のキャストたちによる新作パフォーマンス「うなぎの回遊 Eel Migration」、戦時中の日本で制作されたプロパガンダ映画「マライの虎」を、シンガポールと日本の俳優たちが舞台上でリメイクするプロセスを追った演劇作品「マライの虎─ハリマオ」、アイサ・ホクソンとヴェヌーリ・ペレラがコンセプト・創作・ドラマトゥルギーを手がけ出演もする「マジック・メイド」が上演されたほか、下島礼紗×SPAC新作ワーク・イン・プログレス「さあ環境に抵抗しよう、死に抵抗しよう。そうさ生に抵抗するのさ、」が実施された。

「マジック・メイド」より。

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下島礼紗×SPAC新作ワーク・イン・プログレス「さあ環境に抵抗しよう、死に抵抗しよう。そうさ生に抵抗するのさ、」より。

下島礼紗×SPAC新作ワーク・イン・プログレス「さあ環境に抵抗しよう、死に抵抗しよう。そうさ生に抵抗するのさ、」より。 [高画質で見る]

開幕に際し石神は「昨年の演劇祭で出演者全員が初めて舞台芸術公園に集まりました。それから一年間の『旅』のようなクリエーションを経て、想像していたより遠くまで来れたような気がします。ブラジルにルーツを持つ出演者たちの実体験が織り込まれた物語ですが、うなぎのリサーチを通じて感じた『命って残酷だな』という思いが作品の核になっています。私は演劇祭や劇場が、社会と芸術とのあいだの『循環』を促す場所であってほしいと思っています。『うなぎの回遊』についても他の演目についても、そんな手ごたえを感じることができました。それは、この演劇祭と観客の皆さんとの間に積み重ねられてきた信頼関係のおかげだと思います」とコメント。

また「マライの虎─ハリマオ」の台本を手がけたアルフィアン・サアットは「上演前は正直とても緊張していて、観客の反応がどうかずっと考えていましたが、終わってすごく安心しました。日本の観客は、シンガポールほど笑いが多かったわけではないと思いますが、すごく興味を持って観てくれていることが伝わってきましたし、作品を受け止めて内省しているように感じました。年配の方も多く、直接的な戦争の記憶がなくても、それを生き抜いた人の子どもや孫にあたる方々もいたのではないでしょうか。この作品を構想していた時、さまざまなプロデューサーや日本のアーティストの方たちと話しました。『日本でコラボレーションしたい』と言うと『ぜひやリましょう』と言ってもらえるのですが、『第二次世界大戦を扱いたい』と言うと皆さんすごく静かになる……。そんな感じだったので、日本の観客にこれを届けることはすごく難しいと長い間感じていたんですね。でも実際には自分が恐れていたことはあまり必要がない心配でした。観客はとてもオープンに受け入れてくれたように思います」と実感を述べ、演出のモハマド・ファレド・ジャイナルは「今回、日本のコラボレーターである北川麗さん、杉山賢さんと一緒に稽古をしたことで、視野が大きく広がったと感じています。初演は私たち(シンガポール)側の視点が多かったですが、よりシャープでバランスの取れた作品になったのではないでしょうか。歴史をどう見せるか、問題をどのように提示するか、またセンシティブな部分をどのように扱うか。私たちは稽古でできる限りのことをやりました。ここからはもう作品を手放し、どう受け止められたかを観客から聞くことをとても楽しみにしています。皆さんの意見を私たちの視点でコントロールするのではなく、皆さんからのフィードバックに耳を傾け、対話することを楽しみにしています」と思いを語った。

「マライの虎─ハリマオ」は公演終了。「うなぎの回遊 Eel Migration」「マジック・メイド」「さあ環境に抵抗しよう、死に抵抗しよう。そうさ生に抵抗するのさ、」は4月29日まで上演される。また、SPAC-静岡県舞台芸術センターと国際交流基金が共催する、東南アジア諸国との舞台芸術における交流事業「BIOTOPE プロジェクト」ではアーティストによるワークショップなどが随時行われる。

BIOTOPE プロジェクトより。

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またこのあと「Qui som(キ ソム?)─わたしたちは誰?」「王女メデイア」の上演が控えているほか、5月3日から5日には「ストレンジシード静岡」も開催される。「SHIZUOKAせかい演劇祭 2026」は6日まで。

ステージナタリーでは「SHIZUOKAせかい演劇祭2026」アーティスティック・ディレクターの石神のインタビューを掲載しているほか、「マライの虎─ハリマオ」「マジック・メイド」「Qui som(キ ソム?)─わたしたちは誰?」「王女メデイア」について、各作品のアーティストが寄せたメッセージを紹介している。

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SHIZUOKAせかい演劇祭 2026

開催日程・会場

2026年4月25日(土)〜5月6日(水・振休)
静岡県 静岡芸術劇場、静岡県舞台芸術公園、駿府城公園ほか

公演・舞台情報

うなぎの回遊 Eel Migration

開催日程・会場

2026年4月25日(土)、26日(日)、29日(水・祝)
静岡県 舞台芸術公園 野外劇場「有度」

スタッフ

台本・演出:石神夏希
音楽:棚川寛子

出演

赤松直美 / 貴島豪 / 森山冬子 / 吉見亮 / 相川アンジェラ / アイラ・ウェンディ / ペレイラ・ハセヤマ・クレイデ / 矢野陽規

公演・舞台情報

マジック・メイド

開催日程・会場

2026年4月25日(土)、26日(日)、29日(水・祝)
静岡県 舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」

スタッフ

コンセプト・創作・ドラマトゥルギー:アイサ・ホクソン / ヴェヌーリ・ペレラ

出演

アイサ・ホクソン / ヴェヌーリ・ペレラ

公演・舞台情報

マライの虎─ハリマオ

開催日程・会場

2026年4月25日(土)・26日(日) ※公演終了
静岡県 静岡芸術劇場

スタッフ

台本:アルフィアン・サアット
演出:モハマド・ファレド・ジャイナル

出演

シティ・カリジャ・ザイナル / ガフィル・アクバル / 北川麗 / 杉山賢 / ダレン・クォ

公演・舞台情報

下島礼紗×SPAC新作ワーク・イン・プログレス「さあ環境に抵抗しよう、死に抵抗しよう。そうさ生に抵抗するのさ、」

開催日程・会場

2026年4月25日(土)、26日(日)、29日(水・祝)
静岡県 舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」

スタッフ

構成・演出・振付:下島礼紗

出演

大内智美 / 春日井一平 / 鈴木真理子 / 武石守正 / ベイブル(bable) / 牧山祐大 / 渡邊清楓

公演・舞台情報

Qui som(キ ソム?)─わたしたちは誰?

開催日程・会場

2026年5月3日(日・祝)~6日(水・振休)
静岡県 静岡芸術劇場

スタッフ

作:カミーユ・ドゥクルティ / ブライ・マテウ・トリアス

出演

ルシア・ボカネグラ / ノエミ・ブイッスー / リータ・カルモ・マルティンス / ジュリアン・カシエ / カミーユ・ドゥクルティ / アリマ・アメル / ディミトリ・ジュルド / リータ・マテウ・ドゥクルティ / ブライ・マテウ・トリアス / マルティー・ソレール / ヴォレアク・ウン / ギリエルモ・ベイケルト

公演・舞台情報

王女メデイア

開催日程・会場

2026年5月2日(土)〜6日(水・振休)
静岡県 駿府城公園 紅葉山庭園前広場 特設会場

スタッフ

台本・演出:宮城聰
音楽:棚川寛子

出演

美加理 / 阿部一徳 / 大内米治 / 大高浩一 / 加藤幸夫 / 榊原有美 / 桜内結う / 大道無門優也 / たきいみき / 舘野百代 / 寺内亜矢子 / 布施安寿香 / 本多麻紀 / 三島景太 / 宮城嶋遥加 / 山本実幸 / 吉植荘一郎

公演・舞台情報

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