1つの家族を通して世界の縮図を見せつける、チャペック作「母 MATKA」演出に稲葉賀恵

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オフィスコットーネプロデュース「母 MATKA」が、5月13日から20日まで東京・吉祥寺シアターで上演される。

オフィスコットーネプロデュース「母 MATKA」チラシ表

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「母 MATKA」は、チェコの作家カレル・チャペックの戯曲。作中では、5人の息子を持つ母が、戦争に翻弄される姿が描かれる。長男オンドラは戦地での医学研究に身を捧げて死に、次男イジー、双子の三男コルネルと四男ペトルも軍人として戦うことを望んでいた。内戦が激化するなか、母は末息子のトニだけは戦争に取られまいと必死に守るが、彼女のもとに戦死した夫と長男が幽霊となって現れ……。出演者には劇団青年座の増子倭文江大谷亮介米村亮太朗富岡晃一郎、劇団チョコレートケーキの西尾友樹林明寛、劇団Patchの田中亨、レクラム舎の鈴木一功が名を連ねた。

演出を手がけるのは、前作「墓場なき死者」も手がけた文学座の稲葉賀恵。稲葉はチャペックの作家性に触れつつ、本作について「『母』という作品は彼が遺した最後の戯曲です。1つの家族を通して世界の縮図をまざまざと見せつけるこの戯曲は、彼が人間を愛しながらも人間に絶望する、大きな矛盾の葛藤を私たちに容赦なくぶつけてきます。この葛藤のエネルギーを舞台上でエンターテイメントとして魅せる。この高いハードルを魅力的なキャスト&スタッフの方々と華麗に飛び越えていきたい」と意気込みを述べた。

チケットの前売りは4月3日10:00にスタート。なお、5月15日17:00開演回と、18日19:00開演回では、アフタートークが実施される。アフタートークの詳細は、後日オフィスコットーネ公式サイトに掲出される予定だ。

稲葉賀恵コメント

チャペックは小説家、劇作家、ジャーナリスト、エッセイストと多岐にわたって活動した人物です。牧歌的なエッセイ、虫の視点から語る物語、はたまたSF、その眼差しの広さに果たして本当のチャペックはどれなのか、私はよく分からなくなる時があります。

ただこの「母」を読んでいるうちに、彼が、生活する庶民としての眼差しと、国家の未来を導き出す芸術家としての眼差しの間で、沢山の矛盾に苦しみながら作品を生み出してきたことが分かってきました。

「母」という作品は彼が遺した最後の戯曲です。

1つの家族を通して世界の縮図をまざまざと見せつけるこの戯曲は、彼が人間を愛しながらも人間に絶望する、大きな矛盾の葛藤を私たちに容赦なくぶつけてきます。

この葛藤のエネルギーを舞台上でエンターテイメントとして魅せる。この高いハードルを魅力的なキャスト&スタッフの方々と華麗に飛び越えていきたいと思います。

どうぞご期待ください。

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オフィスコットーネプロデュース「母 MATKA」

2021年5月13日(木)~20日(木)
東京都 吉祥寺シアター

作:カレル・チャペック
翻訳:広田敦郎
演出:稲葉賀恵
出演:増子倭文江大谷亮介米村亮太朗富岡晃一郎西尾友樹林明寛田中亨鈴木一功

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