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「ART」イッセー&小日向が大泉に期待、4ページの長ゼリフは「絶対面白くなる」

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左から大泉洋、イッセー尾形、小日向文世。

左から大泉洋、イッセー尾形、小日向文世。

「ART」の合同取材会が昨日2月10日に東京都内で実施され、イッセー尾形小日向文世大泉洋が出席した。

1994年に初演された「ART」は、フランスの劇作家ヤスミナ・レザが手がけた作品。今回の公演では小川絵梨子が演出を務め、長年の大親友マルク、セルジュ、イヴァンが1枚の絵を巡って繰り広げる“大げんか”が描かれる。

顔合わせと初の読み合わせを終えて取材に応じた3人はまず、自身の役柄を紹介。イッセーはマルクを「アートに関心があるものの、『これはいくらだ』『役に立つのか』という視点で見ている実利的な人」と分析する。けんかのきっかけとなった絵画を買う皮膚科医・セルジュ役の小日向は「セルジュはプライドが高くて神経質。イッセーさん(演じるマルク)とやり合います」と述べ、大泉はイヴァンを「2人のけんかに巻き込まれるかわいそうな人物」だと話した。

イッセーは大泉と小日向を順に示しながら「天才、秀才だと思う」と称賛を送る。数多くの一人芝居に出演してきたイッセーは「逆に『三人芝居で自分は大丈夫だろうか』と心配しています(笑)」と打ち明けつつ、演出の小川に「『ART』をやるならこの3人」と言われたことに触れて「選ばれたのを誇りに思う。うれしさも不安もありますけど、がんばりたい」と意気込んだ。

小日向は本作について「フランスの作品ですが、みんなよくしゃべる。日本人ならとっくに物別れしていそうなのに、延々と言い争っています」と感想を述べ、「とにかく『セリフを忘れたらどうしよう』と思っています。僕は血圧が高いので、健康管理をしっかりしたい」と笑い交じりに目標を掲げた。

数年前から出演オファーを受けていたという大泉は「小川さんの演出でイッセーさん、小日向さんとご一緒できると聞いて、台本を読む前から『千載一遇のチャンスだ、やるしかない』と思っていました」と気合十分。初めて一緒に仕事をする小川については「こう見えても僕は舞台経験が少ない“箱入りおじさん”なので、ビビっています。でも今日の読み合わせでは、(小川は)すごくお優しかった」と印象を語り、場内の笑いを誘った。

記者がイッセーと小日向に、キャストでは最年少の大泉に期待することを尋ねると、イッセーは「マルクとセルジュはアートにどっぷりだけど、大泉さんの演じるイヴァンは片足をアートに、もう片方を私生活に突っ込んでいる難しい役。長ゼリフもあって瞬発力が必要だと思うので、すっごく期待していますね」と大泉に視線を送る。小日向も「台本を読んで『誰がやるんだ、こんな長ゼリフ』と思ったらイヴァンだった。大泉くんは落語が好きだから絶対面白くなる。イヴァンの人物が立ち上がってくれば、おのずとマルクとセルジュのキャラクターもしっかり見えてくるんじゃないかな」と大泉に厚い信頼を寄せた。

2人の言葉に恐縮した様子の大泉は「すごいプレッシャーですよ。なんて恐ろしい質問をしてくれたんだ!」とぼやきつつ、イヴァンには4ページにわたる長ゼリフがあると明かして「僕もこれほど長いセリフはやったことがない。でも今日イッセーさんに『これは間違えても誰にもわかんないね』と言われましたし、疲れてる日は“ショートバージョン”とかでやっていこうかな……」と冗談を飛ばした。

取材会では大泉の「イヴァンは、マルクとセルジュの接着剤のような人なのかなと」との発言を受け、出演者たちが「マルクたちは何つながりの友達なんだろう」という議論で盛り上がる場面も。イッセーが「アーチェリーとか射撃のクラブかな。何かを的にしていじめるような、サディスティックな競技で出会ったんだと思う(笑)」と意見を口にすると、会見場には大きな笑いが起きた。

公演は3月20日から22日まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場、3月25日から4月6日まで大阪・サンケイホールブリーゼ、9日から26日まで東京・世田谷パブリックシアターにて。

「ART」

2020年3月20日(金・祝)~22日(日)
埼玉県 彩の国さいたま芸術劇場

2020年3月25日(水)~4月6日(月)
大阪府 サンケイホールブリーゼ

2020年4月9日(木)~26日(日)
東京都 世田谷パブリックシアター

作:ヤスミナ・レザ
翻訳:岩切正一郎
演出:小川絵梨子
出演:イッセー尾形小日向文世大泉洋

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