愛知県芸術劇場の芸術監督就任に勅使川原三郎「“やる価値のある仕事”を」

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勅使川原三郎が4月1日に愛知・愛知県芸術劇場の芸術監督に就任することに伴う、就任記者会見が本日1月30日に東京のカラス・アパラタスで行われた。

左から菅沼綾子理事長、勅使川原三郎、丹羽康雄館長。

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左から菅沼綾子理事長、勅使川原三郎、丹羽康雄館長。

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記者会見には勅使川原、公益財団法人愛知県文化振興事業団の菅沼綾子理事長、愛知県芸術劇場の丹羽康雄館長が登壇した。

まず勅使川原は、昨日1月29日に愛知、本日30日に東京と、連日記者会見を実施した真意に触れ、「愛知と東京を結び付けたいという思いがあり、愛知でこれからスタートさせる仕事について、私の拠点であるカラス・アパラタスでご紹介しなければと思いました」と感慨深げに語る。

勅使川原三郎

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「お話をいただくまで、芸術監督になるという発想はなかった」と率直に述べた勅使川原は、丹羽館長から芸術監督就任を依頼されたことを明かしつつ、「アーティストではない立場で劇場に関わることに興味を持ち、自分にとって面白い機会になり得るかもしれないと思って引き受けました」と経緯を話した。

また勅使川原は、愛知県芸術劇場の印象について「中部地方のいち劇場というだけでなく、日本、そして国際的な視点で見ても高いポテンシャルを持った劇場。劇場やコンサートホールだけでなく、美術館やギャラリーもあり、明快で心地良い空間です」と称賛を送る。続けて「“作る人間”は褒め讃えられるだけでなく、ときに批判を受けなければいけません。愛知県芸術劇場には、音楽・演劇・ダンスなどの各分野を受け持つ5人のプロデューサーがいて、それぞれが上演作品に対する責任をきちんと持っている。しっかりとした考え方を持ち、実行力のあるスタッフがいるので、私も安心して芸術監督を引き受けることができました」と真摯にコメントした。

左から菅沼綾子理事長、勅使川原三郎、丹羽康雄館長。

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さらに勅使川原は「芸術監督としての自分と、アーティストとしての自分をできる限り分けたい」と目標を掲げ、「ラインナップに関して、“勅使川原好み”の作品をちりばめようとは思っていませんし、各プロデューサーの考え方を尊重したい」と言葉に力を込め、「とは言っても、“勅使川原カラー”を完全に消し去るつもりではありません……まだ発表できないことも多いので、詳細については後日(笑)」と表情を緩ませながら報道陣に呼びかけた。

勅使川原三郎

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記者から今後のプロジェクトの方向性について尋ねられると、「私の任期は4年ですが、実行するプロジェクトを絵空事のような、宙に浮いたようなものにはいたしません。私が退任したあとも継続的に行われていくような、“やる価値のある仕事”を、今のうちから仕掛けていかなければと考えています」と決意を新たにする。

最後に勅使川原は「愛知県には、優秀なダンサーを輩出しているバレエ団が数多くあります。それらのバレエ団と協力し、合同プロジェクトを実施する予定です。難しいことかもしれませんが、それを可能にしていくのが私の役割です」と自信をのぞかせ、会見を締めくくった。

なお芸術監督就任前の3月12日には、勅使川原と佐東利穂子、バイオリニストの庄司紗矢香がコラボレートする「ダンス・コンサート『三つ折りの夜 - 遠い時の香りに染みた鏡 -』」が、愛知県芸術劇場 コンサートホールにて上演される。

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「ダンス・コンサート『三つ折りの夜 - 遠い時の香りに染みた鏡 -』勅使川原三郎×佐東利穂子×庄司紗矢香」

2020年3月12日(木)
愛知県 愛知県芸術劇場 コンサートホール

演出・振付・照明・美術・ダンス:勅使川原三郎
ダンス:佐東利穂子 
バイオリン:庄司紗矢香

※2020年3月5日追記:東京公演は新型コロナウイルスの影響で延期、愛知公演は中止になりました。

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