10月に上演される
「消しゴム山」は、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市を2017年に訪れたチェルフィッチュの
稽古場にはコードリールやタイヤ、水道管の一部、流木、石、発泡スチロールの棒などさまざまなものが雑然と置かれている。その中央で、
また別の日の稽古では、“未来人の襲来”を巡って、出演者それぞれが手法を繰り広げるという稽古を行っていた。出演者たちは順番に、一見すると硬い口調で自説を披露する。しかしその内容は、同じ言葉をさまざまに言い換えながら繰り返しているようで整然とはしておらず、しかもそこに動きが絡まるとおかしみが増していき……。
稽古場では“ガシャポン感”をキーワードに、動きと言葉をいかに表出させるかが繰り返された。出演者たちがセリフの内容を身体で咀嚼し、腕や脚を伸ばしたりジャンプしたり、ムズムズと身体をくねらせたりする様を、岡田は時に頷き、時に笑いながら見つめている。そして1つの動きが終わるたびに、出演者たちは自分がどのようなイメージで動いていたか、岡田にはそれがどのように見えたかというやりとりが密に交わされた。
あるシーンでは、板橋優里がセリフの量以上に身体の動きが“多弁”だったため、岡田が「セリフを無くしてやってみましょう」と提案。その動きが面白かったため、急遽そのシーンだけ動きのみになるということもあった。また別のシーンでは、岡田が
「消しゴム山」は10月5・6日に京都・ロームシアター京都 サウスホール、2020年2月7日から16日(予定)に石川・金沢21世紀美術館 展示室7~12、14ほかにて上演される。「消しゴム山」の上演時間は1時間40分の予定。10月6日14:00開演回はポストパフォーマンストークあり。
チェルフィッチュ×金氏徹平「消しゴム山」
2019年10月5日(土)・6日(日)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
作・演出:
セノグラフィー:
出演:
チェルフィッチュ×金氏徹平「消しゴム森」
2020年2月7日(金)~16日(日)予定
石川県 金沢21世紀美術館 展示室7~12、14 ほか
作・演出:岡田利規
セノグラフィー:金氏徹平
出演:青柳いづみ、安藤真理、板橋優里、原田拓哉、矢澤誠、吉田庸、米川幸リオン
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リンク
- chelfitsch
- KYOTO EXPERIMENT|京都国際舞台芸術祭
- 金沢21世紀美術館 | 21st Century Museum of Contemporary Art, Kanazawa.
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源太郎 @gen519_TAKATA
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