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「ラブ米」新作、人生初の女装に田村升吾「一番かわいくキュートに演じたい」

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「RICE on STAGE『ラブ米』~I’ll give you rice~」より。

「RICE on STAGE『ラブ米』~I’ll give you rice~」より。

「RICE on STAGE『ラブ米』~I’ll give you rice~」が、本日4月21日に東京・品川プリンスホテル クラブeXにて開幕。これに先駆けて昨日20日に同会場で公開ゲネプロが行われた。

「RICE on STAGE『ラブ米』」は、お米を擬人化したキャラクターが登場するテレビアニメ「ラブ米」の舞台版シリーズ。脚本・演出・作詞をKPR/開幕ペナントレースの村井雄が担当し、去年2017年11月に「RICE on STAGE『ラブ米』~Endless rice riot~」を上演、今年18年2月にはイベント「RICE on STAGE『ラブ米』Festival in バレンタイン」が行われた。

続編となる今回も穀立稲穂学園の新米5人組・ラブライス、“ライバル米”であるST☆RICEやGAZEN BOYS、そして合鴨ブラザーズの面々が登場。前作ではイナゴの襲来をなんとか食い止めた“米米フレンズ”だったが、今作では、そんな彼らの前に宇宙からの刺客“謎の超穀物(スーパーフード)”フリーカが現れ……。

米米フレンズたちは日本のお米文化とお米同士の絆を守るため、強敵・フリーカに立ち向かっていく。「笑って笑えるハートフル“米”ディ」と銘打たれた本作の劇中では、いたるところに穀物にちなんだギャグが散りばめられ、終始笑いに包まれながらも熱い友情の物語が展開。円形のステージを中心に客席通路も駆使し、臨場感たっぷりのステージが繰り広げられる。

本編終了後の第2部では“グルメ”と呼ばれるファンに向け、歌とダンスで送るハーベストショーが行われる。第1部の劇中でも歌唱されたそれぞれのユニットによる全10曲が披露され、観客はしゃもじ型のライトを振りながら声援を送った。

ゲネプロ前に行われた記者会見にはキャストから田村升吾川上将大滝口幸広OH-SE、そして演出の村井が出席。ひのひかり役を演じる田村は「続編ということで、前回を超える衝撃と笑い、そして感動を届けられると思います」と自信をのぞかせる。「リーダーのネリカではなく、参謀の私が代弁します」と挨拶した平山役の川上は「前作を観ていない方も楽しめます。全公演、来てください!」と観客に呼びかけた。

合鴨ブラザーズ・兄鴨役の滝口は「自分の親に『どういう舞台なの?』と聞かれたので、『前回はイナゴが攻めてきて、今回はフリーカが攻めてくる』と答えたら、意味わかんねえよって顔されました(笑)」とエピソードを明かしつつ、「独特の世界観で、一歩引いて見てしまえばくだらない内容にも見えるかもしれないですが、それぞれが本気で向き合ってるので、皆さんを作品の世界に引き込めたらと思います」と意気込んだ。

フリーカ役を演じるOH-SEは「キャストとしては、今回僕だけが初参戦です。僕たちがお米と向き合っている姿を見て、改めて『お米って美味しいね』とか、『あのお米、食べてみたいね』と思っていただければいいなと」と観客にメッセージを送った。

村井が「お米の世界の“米ディ”ということで、まぁ不条理な世界ですが、みんな前作よりお米ギャグに耐性ができて、当たり前になってきてる。演劇は場所を信じる力が大事だと思うんですが、こちらサイド(作る側)では、ものすごい信じ切れてるんですね。集まってくださる“グルメ”の皆さんも、ものすごい信じてくれてるんで、強い演劇集団・演劇の場になってると思います。そこがお伝えしたいポイントですよね」と語ると、滝口は「お察しの通り……僕らも(村井の)言ってることがよくわからないんです(笑)。稽古場でもこんな感じで村井さんが言ってくれたことを、なんとかがんばって理解しようとしてるっていう」と発言し、記者たちの笑いを誘った。

本シリーズについて、OH-SEが「ゆくゆくは日本のお米を世界に発信していくんでしょ?」と切り出すと、村井は「そうですね。前回、僕は『ラブ米』メンバーで2020年東京オリンピックのオープニングアクトを務めたいって言ったんですよ。近づきましたね!」と返す。すると滝口が「え、近づいたんですか?」とツッコみ、村井は「(オリンピックの)日取りがね!」とテンポよく切り返した。

今作の見どころを尋ねられた田村は「各ユニットにフォーカスが当たり、ラブライスは仲間の絆がメインのストーリーになります。個人的には人生初の女装をさせていただくので、この中で一番かわいくキュートに演じていきたいと思っています」と宣言。川上はST☆RICEの見せ場について「僕が演じる平山とネリカ(健人)とトヨハタモチ(齋藤健心)は、アフリカから帰ってくるので、何を得て帰ってきたか、冒頭の登場シーンを観て欲しいです。あと、とある共同作業のシーンがあるんですが、今までで一番難しいことをしたんじゃないかなと思います」と稽古での苦労を振り返った。

「とにかくエネルギーを感じて欲しい」と話す滝口は、「僕とOH-SEさんだけお兄さんですが、二十代前半のメンバーのエネルギーをいただいてる部分があって、それぞれ一生懸命生きています」と述べる。これを受けたOH-SEは「僕はもともとダンサーで、役者もやらせてもらいつつ裏方で振付もやったりしています。その目線でこの作品を見たとき、彼ら(若手メンバー)は、役者という職業だけですべてのことをこなすんです。歌、ダンス、コメディ、それぞれ苦手なものが絶対あると思うんですが、本番に向けてゼロからすごく練習して、汗かいてがんばってるんですね。その姿が皆さんに熱として届くと思います」と感慨を語った。

村井は続編の物語について言及し、「かつて悲しい“米米ウォー”があったという歴史が明かされます。冗談ではなく僕はお米の気持ちになって脚本を書いているんですが、お米って何の食材にも合うじゃないですか? そうすると、世界平和を願って米米ウォーを起こしたお米たちの話も書きたくなってくるんですけど……ちょっと今しゃべりながら考えてるんですが……」と言葉に迷うと、すかさず滝口は「僕らとしては、この演出家さんと1カ月一緒にいたつらさ、楽しさを味わってもらいたい」と述べ、会場を笑いで包んだ。

そんな状況を見ていた川上は「でも村井さんは自由にやらせてくれるんです。ダメとは言わず、『1回やってみな』って言ってくださるし、頭ごなしに否定しないんです。(役者を)引き立たせてくれる天才だと思っています」と賞賛する。これを受けた村井は「演出家って最初のお客さんであり、すべてのお客さんの感覚を代表しなきゃいけないと思うんです。一番最初に面白いものが観れるんで、稽古場にワクワクしながら行けるんですよね」と笑顔を見せた。

記者から“お米愛”について尋ねられたOH-SEは「この稽古場にいると毎日のようにお米の匂いがするんです。実は僕はそこまで食に興味がなかったんですが、お米の匂いだけを敏感に嗅ぎとれることに気づき、日本人の僕ってお米が好きなんだなと再認識させられました」と話す。そして最後に田村は「僕たちがお米を代表して、日本のお米文化をより広めるために精一杯がんばりたいです」と力強く述べ、会見を締めくくった。本作の上演時間は途中休憩なしの約1時間55分。公演は4月30日まで。

「RICE on STAGE『ラブ米』~I’ll give you rice~」

2018年4月21日(土)~30日(月・振休)
東京都 品川プリンスホテル クラブeX

企画・原作:ヤオヨロズ
脚本・演出・作詞:村井雄
音楽:坂部剛
振付:本山新之助

キャスト

ラブライス
ひのひかり:田村升吾
ささにしき:星乃勇太
ひとめぼれ:前川優希
あきたこまち:白石康介
にこまる:佐野真白

ST☆RICE
ネリカ:健人
平山:川上将大
トヨハタモチ:齋藤健心
キヨハタモチ:北乃颯希
ゆめのはたもち:宮本弘佑

GAZEN BOYS
白瑞光:白柏寿大
黒太閤:田内季宇

合鴨ブラザーズ
兄鴨:滝口幸広
弟鴨:福島海太

フリーカ:OH-SE

(c)RICE on STAGE「ラブ⽶」 (C)腹8分目製作委員会

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