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「平成中村座」スペインへ、七之助「藤娘」&勘九郎・鶴松・亀蔵の「連獅子」

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左から中村七之助、中村勘九郎。

左から中村七之助、中村勘九郎。

「平成中村座」のスペイン公演が決定した。6月27日から7月1日まで、スペインのカナル劇場で公演を行う。

日本スペイン外交関係樹立150周年を記念して行われる本公演。「藤娘」「連獅子」という舞踊2演目が披露され、「藤娘」には中村七之助、「連獅子」には中村勘九郎と十八代目中村勘三郎の部屋子である中村鶴松、そして片岡亀蔵が出演する。本日2月28日に東京都内にて会見が行われ、勘九郎と七之助が意気込みを語った。

勘九郎は「情熱の国スペインで公演を催すことができ、光栄です」と挨拶。公演の演目に舞踊2つを選んだ理由を「スペインの方に情熱を届けるのに、一番いいのでは」と説明する。そして「連獅子」については、「祖父、父、そして私たちが情熱を注いできた『連獅子』を、鶴松と踊れることが楽しみです」と感慨深げな様子を見せ、「これからもずっと仔獅子を七之助と共に踊っていくと思っていましたのに……。もう自分は親獅子役ということで、気を引きしめて勤めたいと思います」と真摯に語った。

さらに先日、熊本・八千代座にて素踊りで初めて親獅子を演じたことを振り返り、「やはり一番、(父・勘三郎が)ちらつく舞踊です」とコメント。「『おわします』のときに、『父がこういう顔してやってたな』と演じたら、終わったときに(七之助が)、『あの顔したでしょ』みたいな(笑)」とアイコンタクトを取り、微笑み合う勘九郎と七之助。続けて勘九郎は、「長年踊る中で父の親獅子も変化していきました。初めの頃は、仔獅子を鼓舞するために、『こうやってやるんだよ!』っていうのを舞台上で見せてくれたので、親が仔獅子以上にやんちゃでした(笑)」とエピソードを語る。また「中村屋の『連獅子』を繋げていくために、父から教わった仔獅子の精神というのを、鶴松や2人の子供に伝えていきたいです」と意気込んだ。

七之助は「藤娘」について「『あんな難しい踊り、踊りたくないよ!』と父がずっと口酸っぱくして言っていた演目」と紹介。「海外での劇評に、『女形がきれい』『衣装がきれい』という言葉しか書いてなかった悔しさを、父がずっと申していました。ですので僕も、ただきれいなだけじゃなく、藤の精の恋心であったり内面の美しさがお客様に伝わることをテーマに、やっていきたいです」と目標を掲げる。

そして話題は、2人が成人後に行った、スペインへの家族旅行の話へ。借りたレンタカーがマニュアルだったというエピソードを披露し、「母はうん十年ぶりの運転だったので、母がクラッチを踏んで、父が助手席で『はい踏んで!』とギアを変えるという……それでバルセロナからグラナダまで行きました(笑)」(勘九郎)、「楽しかったよね(笑)」(七之助)と当時を懐かしむ。

さらに勘九郎が「遺言があったんですよ」と切り出し、「父がバルセロナに最初に行ったとき、サグラダ・ファミリアが完成まであと100年だったので『完成したら、お前たちの子供か孫たちに、俺の遺影を持って行かせて見せてくれよ』って言ってたんです」と語り始める。すると、「さっき調べたら、5年後にできるんですってね(笑)」と合いの手を入れる七之助。これに勘九郎が「(長生きしたら)見られたじゃん!(笑)」とツッコみ、会場は笑いに包まれた。

「平成中村座」は「江戸時代の芝居小屋を現代に復活させ、多くの方々に歌舞伎を楽しんでいただきたい」という十八世中村勘三郎の思いから2000年に誕生。国内はもちろん、アメリカ・ニューヨークやドイツ・ベルリンなど海外でも公演を行っており、昨年2017年6月には愛知・名古屋城 二之丸広場内 特設会場にて「名古屋平成中村座」を開催した。

日本スペイン外交関係樹立150周年「平成中村座 スペイン公演」

2018年6月27日(水)~7月1日(日)
スペイン カナル劇場

「藤娘」
出演:中村七之助

「連獅子」
出演:中村勘九郎中村鶴松片岡亀蔵

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