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「平成中村座」がゆかりの地・名古屋へ、勘九郎&七之助「父の魂引き継ぎ」

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左から中村七之助、中村勘九郎。

左から中村七之助、中村勘九郎。

6月に愛知・名古屋城の二之丸広場にて公演を行う、「名古屋平成中村座」の製作発表が本日3月1日に都内で行われた。

「江戸時代の芝居小屋を現代に復活させ、多くの方々に歌舞伎を楽しんで頂きたい」という十八世中村勘三郎の思いから2000年に誕生した「平成中村座」。国内はもちろん、アメリカ・ニューヨークやドイツ・ベルリンなど海外でも公演を行ってきた。今回は、前回同様、江戸時代の雰囲気を感じさせる平場席の特設会場を作り上げ、名古屋で2009年以来となる上演を行う。

会見には中村勘九郎中村七之助、松竹副社長の安孫子正、東海テレビ放送常務取締役の高木卓司が登壇。勘九郎は「8年ぶりの名古屋平成中村座。名古屋は初代中村勘三郎の出身というご縁もありますし、芸どころ。また名古屋城に中村座を建てることができて本当にうれしいです。新しい仲間も加わりますし、力を合わせて25日間、よい芝居をお届けしたいと思います」と挨拶。七之助は「(十八世中村勘三郎の)息子として気負わず、でも父の魂は引き継ぎ、一生懸命名古屋のお客様のために勤めたいと思います」と続けた。

昼の部に「壽曽我対面」「恋飛脚大和往来 封印切」「お祭り」を、夜の部には「義経千本桜 川連法眼館」「弁天娘女男白浪 浜松屋見世先の場 稲瀬川勢揃いの場」「仇ゆめ」を上演する本公演。七之助は夜の部の「仇ゆめ」について「特に思い入れが強い」と述べ、「父が狸、私が深雪太夫役でやらせていただいたことがあるのですが、稽古のときに父から死ぬほど怒られて……。あったかいようで芝居に関してはすごく冷たい人なので(笑)、ダメだと目も見てくれませんでした。それが回を重ねるごとに目を見てくれるようになって。相手役をやっていると、父親の目がどんどん変わっていくのがわかるんですよね。楽の日に『よかったよ』と言ってくれたのが本当にうれしかったです。この演目を、父の魂を受け継いだ兄とやらせていただけるのは感慨深いです」と振り返る。

8年を経たお互いの成長は?と記者から質問されると、勘九郎は七之助に「白髪が増えたね。苦労してるんだね(笑)」と言い笑いを誘うも「ぶれない姿勢は見ていて気持ちがいい。信頼の置ける人間であり役者。大切にしていきたい」とコメント。さらに「あとは早く結婚してくれれば」と付け加え、七之助が苦笑いする一幕も。七之助は「最近よく言われるんですよね。祖母にもこの前初めて『早く結婚してこい』と言われました。まだする予定はないんですけど……」と兄の言葉に応えた。

さらに話題は、「猿若祭二月大歌舞伎」で初舞台を踏んだ勘九郎の長男・三代目中村勘太郎と、次男・二代目中村長三郎のことについて。勘九郎は「無事に25日間勤め上げることができてホッとしています」と笑顔を見せる。さらに「『25日間おつかれさま』と声をかけたら、勘太郎は『38日くらいやりたかった』と(笑)。長三郎は『またやる?』と聞いても、こう……(首を振る)。初舞台で引退宣言とは驚きました。撤回するとは思いますが(笑)」と語り、七之助が、「それを見ていた七緒八(勘太郎)くんが『せっかく長三郎もらったのに』と言うので、そんなふうに5歳から思うんだと感心しました」と笑う。続けて「2人とも楽屋でリラックスしているように見えましたが、裏で手を触ると冷たいんです。彼らは彼らなりに、5歳と3歳で毎日舞台に立たなくてはいけないという僕達には計り知れないプレッシャーで、緊張していた。これを25日間やり遂げたのは並大抵のことじゃないです」と甥2人の健闘を称えた。

勘九郎は「勘太郎と長三郎にも、この(平成中村座の)舞台に立って欲しいという夢がありますので、そのためには今生きている僕たちがしっかり繋いでいかなくてはいけない。気を引きしめて公演をしたい」と真摯に語った。公演は6月1日から26日まで。チケットは4月9日に発売。

「名古屋平成中村座」

2017年6月1日(木)~26日(月)
愛知県 名古屋城 二之丸広場内 特設会場

昼の部:「壽曽我対面」「恋飛脚大和往来 封印切」「お祭り」
夜の部:「義経千本桜 川連法眼館」「弁天娘女男白浪 浜松屋見世先の場 稲瀬川勢揃いの場」「仇ゆめ」

出演:中村勘九郎中村七之助 ほか

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