今作はKYOTO EXPERIMENTとKAAT神奈川芸術劇場の共同製作によるもの。「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2016 SPRING 公式プログラム」のひとつであり、KAATと地点が共同制作する6本目の作品となる。
「スポーツ劇」はオーストリアのノーベル賞作家エルフリーデ・イェリネクの代表作で、ギリシア劇や実在のスポーツ選手のエピソードなども織り交ぜながら、“スポーツと英雄崇拝”“スポーツと愛国主義”“スポーツと国威発揚”といった、戦争の代替としてのスポーツについて描き出す。地点は同じイェリネクの「光のない。」を2012・2014年に上演しており、あるシーンで足だけ見せた合唱隊(コロス)が強い印象を残した。「スポーツ劇」にもコロスが出演するシーンがあり、三浦が今回、そのシーンをどう演出するかにも注目だ。
上演に向けて、三浦からステージナタリーに寄せられたコメントは以下の通り。
三浦基コメント
イェリネクはわかります。誰にでもわかります。
ただし、問題なのは何がわかったのかがわかりません。
そこが「難しい」と言われてしまう所以です。
『光のない。』の初演のときに感じたのは、
何がわかったのかがわからない経験というものを
人は案外欲しているものだし、
なにがわかったのかがわからなくても、
わかったのならいいじゃない、ということです。
並々ならぬ気合いで、音楽監督の三輪さんと、
俳優・スタッフたちとつくりました。
ぜひ見に来てください。
KYOTO EXPERIMENT×KAAT神奈川芸術劇場共同製作 地点「スポーツ劇」
3月5日(土)・6日(日)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
3月11日(金)~21日(月)
神奈川県 KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ
作:エルフリーデ・イェリネク
翻訳:津崎正行
演出・構成:
音楽監督:三輪眞弘
出演:安部聡子、
合唱隊:
[京都公演]朝日山裕子、井上和也、今井飛鳥、今泉唱、大畑和樹、大道朋奈、金子仁司、田嶋奈々子、野老真吾、圜羽山圜、真都山みどり、村田結、好光義也、米津知実
[横浜公演]朝日山裕子、礒崎祥吾(崎はたちさきが正式表記)、宇澤とも子、大畑和樹、大道朋奈、後藤天、鈴木修平、相馬陽一郎、田嶋奈々子、野澤美希、圜羽山圜、村田結、柳内佑介、米津知実
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リンク
- 2016.3.5-6 & 11-21 『スポーツ劇』|公演予定|地点 CHITEN
- 地点『スポーツ劇』|プログラム|京都国際舞台芸術祭 2016 SPRING
- KAAT×地点共同制作作品第6弾 地点『スポーツ劇』 |KAAT 神奈川芸術劇場
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