「4人とも幸せです」クリープハイプ、万感のツアー千秋楽

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クリープハイプが全国ツアー「クリープハイプの窓」の最終公演を、6月21日に東京・中野サンプラザホールにて行った。

尾崎世界観(Vo, G)

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小川幸慈(G)

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長谷川カオナシ(B)

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小泉拓(Dr)

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「クリープハイプの窓」東京・中野サンプラザホール公演の様子。

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「社会の窓」「憂、燦々」という2枚のヒットシングルを携え、5月下旬から開幕した今回のツアーは全公演完売。ファイナルを飾った中野サンプラザホール公演は、バンドにとって初のホールワンマンということで特に注目を集めていた。

ライブハウスとは異なる雰囲気の会場に、メンバーは少々緊張気味。尾崎世界観(Vo, G)はステージに現れると自らを落ち着かせるように水を口に含み、ひと息ついてから「やります」とライブの開始を宣言する。そして「あの嫌いのうた」をまくしたてるように歌い、軽やかなサウンドが場内の熱を上げていく。さらに怒気を含んだ歌声が印象的な「週刊誌」、小泉拓(Dr)と長谷川カオナシ(B)がダンサブルなグルーヴを生み出す「SHE IS FINE」が披露された。

尾崎は緊張がまだ解けない様子で「緊張してる?」と観客に語りかけたり、「よし……」と自らに気合いを入れたりする。そして「いっぱい名曲がありますんで、今日はどんどんやりますんで」と「左耳」を奏でた。MCを経てメンバーのエンジンもかかったようで、次のブロックではアンサンブルが徐々に安定。「愛の標識」で4人は速さを競うように音をぶつけ合い、激しいサウンドでオーディエンスをさらに熱狂させていく。そして「HE IS MINE」の終盤では恒例となっている「セックスしよう!」コールが巻き起こり、その声の大きさに尾崎は「よくできました」とご満悦の様子だった。

自らのペースを取り戻した4人は、「チロルとポルノ」「風にふかれて」「蜂蜜と風呂場」などメロディアスな楽曲を丁寧にプレイした。落ち着いた雰囲気はそのまま引き継がれ「グレーマンのせいにする」では尾崎と長谷川の掛け合いが心地よく響きわたり、クリープハイプ流の応援歌とも言える「明日はどっちだ」ではオーディエンスは歌詞を噛み締めるように聴き入った。

映像演出を交えたパフォーマンスを経て、尾崎は「こっから後半です」と宣言。「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」「オレンジ」の連投によって、再び場内の空気に熱が帯びていく。そして「憂、燦々」の前に尾崎は、「今からとても大事な曲を歌います」と述べた上で、同曲がCMソングとして起用されたことによって、「いろいろ言われることもあって、わからなくなったこともあった」と少なからず戸惑ったことを明かす。「今はとりあえず目に見えるもの、目に見える人を信じようと思います。こんなデカイところでできて4人とも幸せです」「いずれは知らないおっさんとかも連れて来れるような、でっかいバンドになるんで、これからもよろしくお願いします」と観客に語りかけた。星空のような照明と、丁寧な演奏で届けられた「憂、燦々」に続いたのは、長谷川がメインボーカルを務める「AT アイリッド」。リバーブがかかったボーカルがゆるやかな空気を紡ぎ、観客を夢見心地にさせた。

ライブも終盤に差し掛かると「イノチミジカシコイセヨオトメ」を皮切りに、長谷川と小川幸慈(G)が積極的にステージを動き回る様子も見られ、ホールならではのパフォーマンスを展開。「身も蓋もない水槽」では尾崎の怒気をはらんだ声がオーディエンスを緊迫させる一幕もありつつ、本編のラストナンバー「社会の窓」ではリボンキャノンが発射され高揚したムードが場内に漂う。なお「社会の窓」の演奏中に尾崎が「最低なのか、最高なのか教えてくれますか?」と問いかけると、満足げな声で「最高です!」というコールが起こった。

アンコールでは冒頭から「テープはみんなで分け合えよ。それに連絡先とか書いて、交換して付き合っちゃえ!」という尾崎ならではのMCが炸裂。減らず口を叩く彼だったが、「このツアーはすごく楽しくて。1本ごとにこうしようって、今まであんまりなかったけど。4人で力を合わせてやってこれた」と感慨深く語ったのち、しっとりと「傷つける」を歌い上げた。

さらにこの日はダブルアンコールにも応えた4人。尾崎は「夢のような時間をありがとうございました」と感謝を述べ、小川、長谷川、小泉とともに明るいライトが灯る中で「さっきの話」を丁寧にプレイした。そして最後は、4人が1列に並び手をつなぎながら挨拶。「ありがとうございました!」という尾崎の生声の叫びに、大きな拍手と声援が送られた。

クリープハイプ「クリープハイプの窓」
2013年6月21日@東京都 中野サンプラザホールセットリスト

01. あの嫌いのうた
02. 週刊誌
03. SHE IS FINE
04. 左耳
05. ABCDC
06. 愛の標識
07. HE IS MINE
08. チロルとポルノ
09. 風にふかれて
10. 蜂蜜と風呂場
11. グレーマンのせいにする
12. 明日はどっちだ
13. おやすみ泣き声、さよなら歌姫
14. オレンジ
15. 憂、燦々
16. AT アイリッド
17. イノチミジカシコイセヨオトメ
18. 手と手
19. ウワノソラ
20. 身も蓋もない水槽
21. 社会の窓
<アンコール>
22. 傷つける
<ダブルアンコール>
23. さっきの話

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