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星野源、観客の声に応え新曲「知らない」を弾き語り

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星野源が11月13日に東京・Zepp Tokyoにてワンマンライブ「星野源 ワンマンの秋」を開催した。

11月6日の大阪公演を経て行われたこのZepp Tokyo公演。場内が暗転すると、厳かな拍手が起こり観客の視線がステージに注がれる。先陣を切ってステージに現れた主役の星野は、ゆず茶を一口飲むと「ばらばら」をゆったりと歌い上げた。しんと静まり返るフロアに滋味のある歌声が広がり、1曲目の余韻を引き継ぐように「くせのうた」と「湯気」が続けて披露された。

最初のMCで星野は「こんばんは! 星野源です! オッス!」と気合を入れるように挨拶。「今のところまでうまくいったら今日のライブは成功すると思って……。なので今日は成功です。だからもう帰っても大丈夫ですよ(笑)」と冗談めかして言いながら、「ひらめき」を皮切りに次のブロックへと進んだ。

なおこの日は、伊賀航(B)、伊藤大地(Dr / SAKEROCK)、高田漣(Pedal Steel Guitar)、4人編成のホーン隊という星野のライブでおなじみの面々が彼をサポート。6曲目までは星野、伊賀、伊藤という3人のみでライブが進行し、シンプルで息の合ったセッションが繰り広げられる。星野はときどき伊賀や伊藤と向き合い、ギターを爪弾きながら歌声を伸び伸びと響かせた。

「グー」で朗らかな空気が作り出されたあとは、高田を招いた形で再びMCコーナーに。星野が「今日は初めて来た方が多いと思うんですが、こういう感じなんですよ。麺固! こってり!とかじゃないんですよ……」とライブの雰囲気をエクスキューズするも、観客は十分熱狂しているようで「成功!」という声がフロアから上がる。それを受けて星野は「成功じゃなくて、性交みたい」と聞き間違えたことを告白し、さらに「性交」のコール&レスポンスを敢行。盛大な「性交」コールに星野は「バカじゃないの?」と彼にとって最大の賛辞を観客に贈った。

「このライブ盛り上がりポイントが少ないんです。でも2曲くらい体を動かすチャンスがあるんで」という言葉から始まったブロックでは「乱視」「穴を掘る」などの躍動的なナンバーが披露されていく。高田の弾くユニークなペダルスティールの音色と星野の歌声に、オーディエンスは気持ち良さそうに体を揺らした。

バンド編成でのパフォーマンスでひとしきり盛り上がったあとは、恒例の弾き語りコーナーがスタート。よりディープな“星野源の世界”でオーディエンスを酔わせていくひとときに。「ストーブ」を歌う際に星野は、同曲の歌詞が先日出演したNHK Eテレ「佐野元春のザ・ソングライターズ」でフィーチャーされたことを明かした。またこの日の弾き語りコーナーでは、新曲「知らない」のワンフレーズをプレゼントするサプライズも。「新曲はCDで聴いてほしいんでやりません!」と宣言するも、「えー!」という観客の言葉に応え「ちょっとだけ」と1サビまでを大声で熱唱してみせた。

ライブ後半は、ホーン隊を交えた8人編成でステージが展開。「パロディ」「夢の外へ」などにぎやかなサウンドがフロアを満たしていく。また曲の合間には「踊って!」という客の声に応える形で、星野と伊賀が息は合ってないが渾身のダンスを披露するという場面もあった。豊かな管楽器の調べに乗せて、星野が声を張り上げて歌い上げた「くだらないの中に」を経て、本編最後のMCが行われる。「始まる前は具合が悪くて、ダメかもと思ったんですが、すげえ楽しかったです」と観客からエネルギーを得たことを明かし、本編のラストナンバーとして「フィルム」を届けた。

その後、アンコールを求める声に呼ばれステージに再登場した星野。「よし、じゃあトークライブだ! さっきのところまでで料金終わりなんで、気軽でいいです」と笑わせると、バンドメンバーを丁寧に紹介しながら和やかにトークを繰り広げる。旧知の仲である伊藤がメンバー紹介で「8年前はSAKEROCKで50人お客さん呼べただけでもすごかったのにね……。星野源をこれからもよろしくお願いします!」と満員のフロアに向かって挨拶すると、星野はステージ上で正座をして深々とお辞儀をしてみせた。

アンコールで披露されたのは「日常」。テンポを速めたサウンドにダイナミックなアレンジ、開放感のある星野の歌声が観客の笑顔を呼ぶ。そして「また近いうちに会いましょう」という再会の言葉で「星野源 ワンマンの秋」は終幕を迎えた。

※記事初出時、公演開催日に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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