この日は本ツアーの17公演目にあたり、東京では5日目の開催となる。会場は本日のパフォーマンスを心待ちにしていたファンで埋め尽くされ、開演前のBGMで日本盤未収録曲「A-YO」が流れるとオーディエンスたちは一斉にSHINeeカラーであるパールアクアグリーンのペンライトを振り始めた。それを合図にするかのように客電が消えると、絶叫のような歓声が客席から巻き起こる。
今回のツアーでは5人の迫力あるダンスパフォーマンスを存分に引き出すため、メインステージと、張り出しを挟んでセンターステージを用意。1曲目の「LUCIFER」はロングバージョンにアレンジされており、メインステージとセンターステージを使った演出で広大な会場にいる全ての観客を歓喜させた。そして「JULIETTE」「The SHINee World」といった日本1stアルバム「THE FIRST」に収録された楽曲を立て続けにプレイ。これらの楽曲もロックやメタル、エレクトロなどさまざまなアレンジが原曲に加えられており、アルバムで聴かせたスタイリッシュなSHINeeとは違うワイルドな一面でファンを楽しませた。
ここでメンバーが日本語で自己紹介。リーダーのオンユが「代々木の皆さん、『SHINee THE FIRST JAPAN ARENA TOUR』へようこそ!」と挨拶すると、ジョンヒョンは「ほんとに皆さん元気ですね」とうれしそうに話す。グループの末っ子テミンが「僕のとりこにならないように気を付けてくださいね」と言うと、女性ファンから特大の歓声が上がった。続くミンホは「今日は一緒に盛り上がっていきたいと思います!」と話し、最後にメンバーの中で最も日本語が得意なキーが「今日は最後の最後までよろしくお願いします!」とこの日の意気込みを語った。
MCタイムが終わると「Hello」や「Replay-君は僕のeverything-」といったメディアムテンポのラブソングで会場をロマンティックな雰囲気に染め上げ、メンバーのソロタイムへと突入する。1番手のミンホは、シンプルな黒のスーツで登場。ダンサーたちとともにクリス・ブラウンのエレクトロチューンで激しいダンスパフォーマンスを披露した。2番手のオンユは、一転して安全地帯のしっとりとしたバラード「Friends」を熱唱。以前ライブでオペラ楽曲を披露したほどの歌い手である彼の驚異的な歌唱力を目の当たりにし、観客は感嘆の声をあげる。その歌声の余韻を楽しんでると、ステージにはピンクのスーツを着たキーがバンドを従えて現れる。サービス精神満載の彼は、ウインクなどのファンサービスで愛きょうを振りまきながら、ケイティ・ペリーの爽やかなロックチューンを歌唱。入れ替わるようにステージへ登場したジョンヒョンは、鋲付きの革ジャンにスキニージーンズというロックンロールスタイルでL'Arc-en-Cielの「Driver's High」を熱唱。メインステージを所狭しと駆け巡り、学生時代にバンド活動をしていたという彼らしいソロステージを展開した。トリを飾ったのは、あどけない表情やしぐさでファンを魅了するテミン。しかし、今回のソロではKORNのデスメタル調の楽曲「Get up」をピックアップし、客席を驚かせる。大人と子供が入り混じったかのような魅力を放つ彼には、会場中が惹き付けられた。
ショーも中盤に差し掛かると、5月に日本リリースされたシングル曲「Sherlock」のイントロが流れる。すると、これに合わせて1万2000人の観客が「SHINee's Back」コール。マイケル・ジャクソン「THIS IS IT」の振付師トニー・テスタ直伝による独創的なダンスを広い舞台いっぱいに使って行う。そしてサビの「♪Oh I'm curious yeah」という部分では、メンバー5人がセンターステージを大股で闊歩するダンスを披露。圧倒的なダンスパフォーマンスを見せた5人に、会場からは惜しみない歓声が送られた。
その後「Love Like Oxygen」「BETTER」といった人気ナンバーの後に、「Tie a yellow ribbon round the old oak tree」や「START」でコミカルな一面を見せ、会場はオーディエンスの笑顔で包まれる。ライブも終盤戦に突入し、「Ready or Not」「Ring Ding Dong」などライブ定番曲を次々とプレイ。レーザーや特効など派手な演出で観客は沸きに沸いた。クライマックスでは、SHINeeの5人から日本語のメッセージ映像が流される。実はこのライブが行われた前日6月22日は、彼らが日本デビューしてからちょうど1周年となる記念日。メンバーは日本デビュー前からこの日までの道のりで感じたさまざまな思いを一人ずつ映像内で告白した。中でも東日本大震災について触れたリーダーのオンユは、自身のメッセージ映像が流れる際に感極まって涙を流してしまう。オンユはその涙声のまま本編最後の曲「Kiss Kiss Kiss」をメンバーとともに歌い上げ、会場は感動の渦に包まれた。
熱烈な「SHINee」コールからのアンコールでは、「Stand by me」「Bodyguard」を会場が一体となって合唱。ツアーTシャツに着替えた5人は、それぞれリラックスした様子でふざけあう。ジョンヒョンが「ボクたち、日本語うまくなったでしょ?」とMCで話すと、キーがすかさず「僕たちの日本語がうまくなったわけじゃなくて、ここにいる皆さんの解読能力が上がっただけ!」とツッコミを入れて観客の爆笑を誘う。さらに以前は「応援」という日本語を言えず「ようえん」と話していたエピソードや、日本で牛丼を頼む際に「肉大盛り」と言えるようになった話などで盛り上がる。牛丼大好きというテミンが「ワタシ、肉食系です!」と叫ぶと、この日一番の黄色い歓声が会場中に響き渡った。またこの日は、日本オフィシャルファンクラブ「SHINee WORLD J」の設立も発表され、日本のファンたちをさらに喜ばせた。
大事な発表を終えたあと、ライブは最終曲「Keeping Love Again」に。日本最新シングル「Sherlock」のカップリングに収録されたこの曲について、キーは「この曲は日本だけじゃなくいろんな国のファンの人も知ってて、好きなんですよ。僕もこの曲が好きです」と語った。会場全員で最後の曲を合唱し、全29曲、約3時間にわたるエンタテインメントショーを締めくくった。
また、歌唱後にはスタッフからのサプライズで日本デビュー1周年をお祝いするケーキのプレゼントが。ケーキと観客をバックに記念撮影をしたあと、テミンが最高の笑顔で「東京の皆さん、サランヘ(愛してる)!」と叫び5人はステージを降りた。
なお、この日のライブの模様は、7月28日(土)19:30からフジテレビNEXTにてオンエアされる。また、SHINeeは昨日7月1日に「SHINee THE FIRST JAPAN ARENA TOUR "SHINee WORLD 2012"」の最終公演を実施。全国7都市20公演を行い、約20万人を動員したグループ初となる日本でのアリーナツアーの幕を降ろした。
「SHINee THE FIRST JAPAN ARENA TOUR "SHINee WORLD 2012"」東京公演セットリスト
01. LUCIFER
02. Amigo
03. JULIETTE
04. The SHINee World
05. Always Love
06. Hello
07. Replay-君は僕のeverything-
08. Turn up the music(CHRIS BROWN)
09. Friends(安全地帯)
10. Firework(KATY PERRY)
11. Driver's High(L'Arc-en-Ciel)
12. Get up(KORN)
13. Seesaw
14. Sherlock
15. Love Like Oxygen
16. BETTER
17. Amazing Grace
18. Y Si Fuera Ella(JONGHYUN)
19. Tie a yellow ribbon round the old oak tree
20. START
21. JoJo
22. Stranger
23. Ready or Not
24. Ring Ding Dong
25. To Your Heart + LUCIFER
26. Kiss Kiss Kiss
<アンコール>
27. Stand by me
28. Bodyguard
29. Keeping Love Again
フジテレビNEXT「SHINee THE FIRST JAPAN ARENA TOUR "SHINee WORLD 2012"」
2012年7月28日(土) 19:30~20:30
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- SHINee THE FIRST JAPAN ARENA TOUR ”SHINee WORLD 2012” - フジテレビONE/TWO/NEXT(ワンツーネクスト)
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音楽ナタリー @natalie_mu
SHINee初アリーナツアー東京公演で「皆さんサランへ!」 http://t.co/lIZxTuFx