おいしくるメロンパン初のZeppツアーで見つけた“永遠”

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おいしくるメロンパン初のZeppツアー「おいしくるメロンパン bouquet tour - never ending blue -」が11月28日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で閉幕した。

おいしくるメロンパン(撮影:郡元菜摘)

おいしくるメロンパン(撮影:郡元菜摘)

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4年半ぶりのZepp DiverCity公演

結成10周年の節目にあたる2025年、通算10枚目となるミニアルバム「bouquet」を10月にリリースし、メジャーデビューしたおいしくるメロンパン。彼らは今回のツアーで「bouquet」の全収録曲はもちろん、これまでのキャリアを総括するようなセットリストでライブを展開した。

おいしくるメロンパンがZepp DiverCity(TOKYO)でワンマンライブを行うのは、2021年の全国ツアー「theory レコ発ワンマンツアー2021 ときめき★セロリアル~育ってきた環境が違えども~」より4年半ぶり。コロナ禍に行われた前回のZepp DiverCity(TOKYO)公演は収容人数の制限が設けられたが、今回はフロアにオーディエンスがあふれ、超満員となった。

「おいしくるメロンパン bouquet tour - never ending blue -」東京・Zepp DiverCity(TOKYO)公演の様子。(撮影:郡元菜摘)

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我々が呼んだんですよ

開演時刻を迎えるとフロアが暗転し、SEが流れる中、おいしくるメロンパンの楽曲でたびたびモチーフとなってきた海の映像がLEDビジョンに映し出される。温かな拍手に迎えられ、ナカシマ(Vo, G)、峯岸翔雪(B)、原駿太郎(Dr)が登場。ステージに懸ける思いを確かめ合うようにアイコンタクトを交わした彼らは、原の軽やかなドラミングをきっかけに「5月の呪い」でライブを始め、ご機嫌なグルーヴを生み出していった。続いて「黄昏のレシピ」「クリームソーダ」など色彩感あふれる楽曲で鮮やかな情景を描き出した。

観客で埋め尽くされたフロアを見渡し、ナカシマは「ソールドアウトということでありがとうございます。こんなに集まってどうしたんですか?って感じなんですけど」と自身の思いを表現。峯岸から「我々が呼んだんですよ」とツッコまれたあと、「bouquet」について「純粋に音楽を楽しみながら作れた作品です」と紹介した。

ナカシマ(Vo, G)(撮影:郡元菜摘)

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永遠とは

ライブに戻った彼らが喪失感が表れた「水仙」や「十七回忌」をじっくり聴かせたのち、スポットライトを浴びた峯岸は一身に注目を浴びながら、波打つベースラインで観客を魅了。空気を切り裂くようなギター、パワフルに躍動するドラムが重なり、「泡と魔女」へとなだれ込む。その後も、おいしくるメロンパンらしいソリッドなバンドサウンドが光る「空腹な動物のための」「誰もが密室にて息をする」が連投され、絡み合う轟音と激しいレーザー光の演出が相まって、ライブ中盤を熱狂へと導いた。

激しさ極まるパフォーマンスの余韻がまだまだ残る中、原はツアータイトルにある「never ending blue」に言及。「永遠ってなかなかないじゃないですか。そう考えたときに、おいしくるメロンパンを好きだっていう気持ちは永遠なんじゃないかなと思ったんです。あなたの心を“never ending blue”に染め上げます」と宣言すると、場内から賛同の拍手が沸き起こった。

峯岸翔雪(B)(撮影:郡元菜摘)

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まだまだ続いていくおいしくるメロンパン

ノスタルジックなムードの「旧世界より」「トロイメライ」のあと、心弾むようなビートの「斜陽」「未完成に瞬いて」ではオーディエンスがハンズアップし、会場に一体感が生まれる。そんな光景を前に、峯岸は「夢が叶いましたね。おいしくるメロンパンとしてはここがスタートラインでこれからも進んでいきますので、よろしくお願いします」としみじみ語った。一方、ナカシマは「先日トイズファクトリーからメジャーデビューしました」とファンに直接報告し、「改めていい選択ができたなと思っています。僕たちの音楽をまだ届けられていない人に届けていきたいという気持ちと、こうして聴いてくれているみんなにとって大きな存在になりたいという2つの思いがあるので、まだまだこれからも続いていくおいしくるメロンパンの活動を楽しんでくれたらうれしいです」とメッセージを送った。

終盤には彼らが新旧の代表曲を次々とドロップ。疾走感に満ちた「シュガーサーフ」、おいしくるメロンパンの歴史も感じさせる最新サマーチューン「群青逃避行」、ライブ定番の「look at the sea」をライブならではのアレンジで披露した。さらに、アンコールではダンサブルなビートの「caramel city」、代表曲の1つ「色水」で緻密なアンサンブルを届け、名残惜しそうにステージを去った。

なお、おいしくるメロンパンは「bouquet tour」の第2弾「Re:birth blue」を1月から3月にかけて全国11カ所で行う。

原駿太郎(Dr)(撮影:郡元菜摘)

原駿太郎(Dr)(撮影:郡元菜摘) [拡大]

セットリスト

「おいしくるメロンパン bouquet tour - never ending blue -」2025年11月28日 Zepp DiverCity(TOKYO)

01. 5月の呪い
02. 黄昏のレシピ
03. フランネル
04. クリームソーダ
05. 水仙
06. 十七回忌
07. 命日
08. 泡と魔女
09. 空腹な動物のための
10. 誰もが密室にて息をする
11. epilogue
12. 旧世界より
13. トロイメライ
14. 斜陽
15. 未完成に瞬いて
16. シュガーサーフ
17. 群青逃避行
18. look at the sea
<アンコール>
19. caramel city
20. 色水

公演情報

おいしくるメロンパン bouquet tour - Re:birth blue -

2026年1月30日(金)神奈川県 CLUB CITTA'
2026年2月8日(日)香川県 DIME
2026年2月21日(土)熊本県 熊本B.9 V1
2026年2月22日(日)鹿児島県 CAPARVO HALL
2026年2月28日(土)沖縄県 桜坂セントラル
2026年3月6日(金)兵庫県 神戸 Harbor Studio
2026年3月7日(土)広島県 広島CLUB QUATTRO
2026年3月14日(土)宮城県 Rensa
2026年3月21日(土)石川県 金沢EIGHT HALL
2026年3月22日(日)岐阜県 岐阜club-G
2026年3月28日(土)東京都 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

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