WHITE SCORPIONが3rdワンマン「連撃」で見せた進化「パフォーマンスで皆さんの心を打ちたい」

秋元康が総合プロデュースを務めるWHITE SCORPIONのワンマンライブ「WHITE SCORPION 3rd ワンマンライブ『連撃』」が、昨日9月23日に東京・品川インターシティホールで開催された。

WHITE SCORPIONにとって、ワンマンライブの開催は昨年12月のデビュー1周年記念ライブ以来9カ月ぶり。3月より定期公演「ホワイトスコーピオンBASE LIVE」を毎月開催し、この夏もフェスや対バンイベントに積極的に出演してきた彼女たちは、着実にスキルを磨いてきた成果を「WHITE SCORPION 3rd ワンマンライブ『連撃』」で存分に発揮した。10月22日リリースの2ndミニアルバム「Corner of my heart」に収録される新曲の初披露など、見どころの多いライブとなった本公演。この記事では昼夜2部のうち、昼公演の模様をレポートする。

ダンストラックを皮切りに畳みかけられる“連撃”

昼公演は「静」というサブタイトルが付けられたが、ライブの幕開けを飾ったのは力強いダンストラック。赤いカーテンが開き2人ずつメンバーが登場し、挨拶代わりのダンスを披露した。そして最後にHANNAが現れステージ上に11人がそろい、デビュー曲「眼差しSniper」を皮切りに「コヨーテが鳴いている」「Satisfaction graffiti」と迫真のパフォーマンスを見せつけていく。「非常手段」ではNICOがイントロで「ようこそ、WHITE SCORPION『連撃』！ まだまだ声足りないんじゃないの？ 一度限りの今日、目に焼き付けろよ！」とスコピスト（WHITE SCORPIONファンの呼称）を煽ったのち、間奏で「ホワスピ！」「連撃！」のコール＆レスポンスが発生し、早くも会場に一体感が生まれた。

この公演はチケットが早々にソールドアウト。MCではCOCOから「皆さんのおかげで無事完売いたしました！ 皆さんのおかげで私たちはこの景色を見られています。今日を最高の1日にできるようがんばっていきたいと思います」と感謝の気持ちが語られた。そして「結成2周年を迎えた私たちの進化を皆さんにお見せしたいと思います」という言葉に続いて、WHITE SCORPIONは「動く唇」を披露。赤いジャケットを羽織り、椅子を用いたクールなパフォーマンスに挑戦した。「なんて僕は無力なんだろう」の間奏ではスクリーンに「SUPER NAVI TIME」の文字が映し出され、ステージ中央でNAVIがアグレッシブなダンスパフォーマンスを見せつける。撮影可能タイムとなった「雑踏の孤独」では、ステージからフロアに降りたメンバーがスコピストから向けられるレンズに笑顔を振りまいた。

「夏の終わりの妄想デート劇団」と題した企画コーナーでは、メンバーと抽選で選ばれたスコピストがシチュエーションドラマを熱演。真っ白なワンピースに身を包んだNICOはバーベキューデート、ALLYとNAVIは夏風邪のお見舞いでの修羅場、浴衣で登場したCOCOとNATSUはお祭りや花火をテーマにそれぞれ“胸キュン演技”をスコピストとともに繰り広げ、会場を笑顔で満たした。

HANNAが涙ながらに手紙を朗読

再びライブパートに戻り、後半戦1曲目の「Beach opening」ではTシャツとロングスカートの衣装、マイクスタンドを使ったパフォーマンスでミュージックビデオの演出が再現される。その後、アカペラで歌声を響かせた「I do love you!」から「純愛トースター」へとなだれ込むと、ステージ上に16人のダンサーが登場し、場内の熱気がますます上昇していった。

終盤のMCでは、HANNAがスコピストに向けて手紙を朗読。「この1年、私たちはたくさんチャレンジをしてきました。決心を抱えて、悩んで。挫折しそうになるたびに私たちの心を強くしてくれたのは、スコピストの皆さんの応援の言葉でした。ライブでの歓声や応援のメッセージ、そして何よりも皆さんが見せてくれる最高の笑顔。その1つひとつが私たちの心に深く響いて、また前へ進む勇気をくれました」と感謝の思いを伝えた。

続いて彼女は「正直、思い通りにいかないことばかりで、泣きそうになって何度もあきらめそうになりました。どうしたらもっとたくさんの人にWHITE SCORPIONを知ってもらえるか？ 毎日毎日悩んで、今もまだ答えが見つからないままでいます」と涙ながらに葛藤を打ち明けるも、「でも、私たちが絶対に忘れたくない思いがあります。それはライブで、パフォーマンスで、皆さんの心を打ちたいということ。ただ踊って歌っているだけじゃなくて、私たちが持っているこのすべての情熱を皆さんのために届けたいです」と決意を新たに宣言した。涙で頬を濡らすメンバーたちはステージ上で円陣を組み、肩を組んで「心が目を閉じる」を歌唱。スコピストの温かい拍手がメンバーを優しく包み込んだ。

2ndミニアルバムの新曲を立て続けに披露

アンコールでは、白を基調としたドレッシーな新衣装に身を包んだメンバーが2階バルコニーに登場。2ndミニアルバム「Corner of my heart」に収録される新曲「愁情」「希望には羽がついてる」「Corner of my heart」を初披露した。ミニアルバムのリリースに際して、メンバーは「オリコンデイリー1位を目指しています。リリース日は皆さんとお祝いしたいと思っています」という目標を口に。さらに、WHITE SCORPIONが初主演を務めるショートドラマの配信、香港での初の海外公演と東京・ステラボールでのデビュー2周年記念ライブの開催が決定したことも発表された。ショートドラマはスカパーJSAT、OVERSE、アニマックスの共同プロジェクトとして制作され、11月よりTikTokでの配信を経てアニメ専門チャンネル「アニマックス」で放送される予定だ。

COCOが「本日、この景色を見せていただいて本当にありがとうございます。2周年を迎えた私たちだからこそできる演出やパフォーマンスで、私たちが成長した姿を少しでも見せられていたらなと思っています。そしてこれから私たちはもっともっと駆け登っていきたいと思っています。これからもついてきてくれますか？」と呼びかけると、スコピストからひときわ大きな歓声が起こる。そしてWHITE SCORPIONはアンコールのラストで再び「Beach opening」を歌唱。NICOの「次はもっと大きいステージで会おうね！」という声が会場に響き渡り、公演の幕は下ろされた。

セットリスト

「WHITE SCORPION 3rd ワンマンライブ『連撃』」2025年9月23日 品川インターシティホール

昼公演「静」

01. 眼差しSniper
02. コヨーテが鳴いている
03. Satisfaction graffiti
04. 非常手段
05. 動く唇
06. なんて僕は無力なんだろう
07. 雑踏の孤独
08. Beach opening
09. I do love you!
10. 純愛トースター
11. 心が目を閉じる
＜アンコール＞
12. 愁情
13. 希望には羽がついてる
14. Corner of my heart
15. Beach opening

今後の公演情報

WHITE SCORPION 2周年記念ワンマンライブ

2025年12月13日（土）東京都 ステラボール

NONSTOP HALLOWEEN PARTY 2025

2025年10月25日（土）香港 Yシアター

WHITE SCORPION「Corner of my heart」収録曲

通常盤

01. Corner of my heart
02. 純愛トースター
03. I do love you!
04. Beach opening
05. 愁情
06. なんて僕は無力なんだろう
07. 希望には羽がついてる

ホワスピ盤

01. Corner of my heart
02. 純愛トースター
03. I do love you!
04. Beach opening
05. 愁情
06. なんて僕は無力なんだろう