After the Rainが代々木体育館ワンマンで最新アルバム全曲披露、ファンと作り上げた熱狂の一夜

2023年12月10日 18:00 9834 41 音楽ナタリー編集部

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そらるとまふまふによるユニット・After the Rainが、12月2日と3日に東京・国立代々木競技場第一体育館でワンマンライブ「After the Rain Winter Live 2023 アイムユアヒーロー」を開催した。この記事では2日目の模様をレポートする。

After the Rain（撮影：小松陽祐［ODD JOB］、堀卓朗［ELENORE］、笠原千聖［cielkocka］）

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ファンを「アイムユアヒーロー」の世界へ

After the Rain「After the Rain Winter Live 2023 アイムユアヒーロー」の様子。（撮影：小松陽祐［ODD JOB］、堀卓朗［ELENORE］、笠原千聖［cielkocka］）［拡大］

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「After the Rain Winter Live 2023 アイムユアヒーロー」は、AtRが10月に約5年ぶりのフルアルバム「アイムユアヒーロー」をリリースしたことを記念して行われたもの。2人はソールドアウトとなった両公演で、アルバム収録曲をすべて披露し、アンコールを含めた全21曲で満員の観客を楽しませた。

After the Rain（撮影：小松陽祐［ODD JOB］、堀卓朗［ELENORE］、笠原千聖［cielkocka］）［拡大］

定刻となりステージのスクリーンには、アルバムの世界観を連想させるオープニング映像が映し出される。この日を心待ちにしていたオーディエンスが今か今かと開演を待ち構えていると、AtRがステージに登場。場内が悲鳴にも似た歓声に包まれる中、2人は「1・2・3 - 2023ver. -」で勢いよくライブをスタートさせると、続く「アイスクリームコンプレックス」では美しいボーカルの重なりを響かせた。そらるは満員の客席を眺めながら「さっきの2曲でもう限界を迎えつつある2人なんですけどね。皆さんはまだまだ体力が余ってると思うのでフルスロットルで行きましょう。よろしく！」と冗談を交えてひと言。そして、そらるから初日公演のMCのダメ出しをされたまふまふが「『MCがんばれ』って言われたから、がんばったのにひどい言われよう（笑）」と返すなど、彼らの関係性が見えるユーモアあふれるやり取りに会場は和やかな雰囲気に包まれた。

「素晴らしい結果を残せたのは皆さんのおかげ」

そらる（撮影：小松陽祐［ODD JOB］、堀卓朗［ELENORE］、笠原千聖［cielkocka］）［拡大］

ライブは激しいドラムを合図にラウドなロックナンバー「レッドスプライト」で再開。AtRはタイトなビートとエレクトロの要素を取り入れた「モア」や、カラフルな音色が聴く者の体を揺らす「東京クローン」などタイプの異なる楽曲を次々と繰り出してオーディエンスを魅了した。MCでは、そらるがアルバム制作を振り返り「今回はほとんど自分たちで作ったんだけど、オリコンのデイリーランキングで1位を取ることができました。そうやって素晴らしい結果を残せたのは皆さんのおかげです。ありがとうございます」とファンへ感謝の思いを語った。

またこの日のライブには、バンドメンバーとして三矢禅晃（G）、清水“カルロス”宥人（G）、Kei Nakamura（B）、宇都圭輝（Key）、樋口幸佑（Dr）という腕利きのミュージシャンが集結。9曲目「ハロームジーカ」でAtRがステージを一旦退場すると、残るバンドメンバーはインストナンバー「コンティニュアム」でスキルフルな演奏を届けて会場を大いに盛り上げた。

そらる＆まふまふの絆

まふまふ（撮影：小松陽祐［ODD JOB］、堀卓朗［ELENORE］、笠原千聖［cielkocka］）［拡大］

再びステージに現れたAtRは、火柱が上がる中で「ナイトクローラー」を披露。鬼気迫るパフォーマンスでオーディエンスのテンションを一気に引き上げたかと思うと、儚げなボーカルと美しい映像演出が幻想的なムードを生む「レム」を続けて、その音楽性の幅広さを提示した。ライブ終盤のMCでは、まふまふが開演前から緊張していたことを明かし、「緊張してだんご虫みたいになっていたら、そらるさんが遠くから走ってきて『がんばれ！大丈夫だぞ！』と言ってくれたんです。それで心が落ち着いて本当にありがたいなと思いました！」と、そらるへの思いを語る。そらるは自身も過去には緊張で絶望的なコンディションでステージに立つこともあったと語り、「でも、みんなが『今日のライブ楽しかったです』と言ってくれて。そうやって何回も乗り越えてたらコンビニ感覚でみんなの前に立てるようになった（笑）。自分が楽しんで歌っていたら、みんなも楽しんでくれるんだって思えるようになったんだよね」と続けた。AtRは「今日はありがとうございました！」「楽しかったよ！」とファンに呼びかけると、アルバムのエンディングを飾る「アイムユアヒーロー」で場内をさわやかな空気で満たしてステージをあとにした。

After the Rain「After the Rain Winter Live 2023 アイムユアヒーロー」の様子。（撮影：小松陽祐［ODD JOB］、堀卓朗［ELENORE］、笠原千聖［cielkocka］）［拡大］

AtRは鳴り止まないアンコールに応えて姿を現すと、「世界を変えるひとつのノウハウ」「ロキ」「ブラッククリスマス」といった人気曲を次々と披露し、会場のテンションを最高潮に導いた。AtRはファンとともに記念撮影を実施したのち、そらいろまふらー時代の楽曲「第2次カラクリ国家計画」をリアレンジした「第3次カラクリ国家計画」、キラーチューン「桜花ニ月夜ト袖シグレ」の2曲をプレイ。充実した表情でこの日の公演を締めくくった。

また2日間にわたり開催された「After the Rain Winter Live 2023 アイムユアヒーロー」の模様が、After the Rainのユニット結成日である1月8日に全世界に向けて配信されることが決定。この配信では、2公演からベストパフォーマンスを厳選した21曲分の映像が届けられる。視聴チケットは、Streaming+とZAIKOにて販売中。bilibiliでも1月8日12:00オープン予定の充電機能で購入することできる。アーカイブ映像の配信は、2月7日23:59まで。

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セットリスト

「After the Rain Winter Live 2023 アイムユアヒーロー」2023年12月3日国立代々木競技場第一体育館

01. 1・2・3 - 2023ver. -
02. アイスクリームコンプレックス
03. レッドスプライト
04. モア
05. 東京クローン
06. 折り紙と百景
07. 万花繚乱
08. ライア
09. ハロームジーカ
10. ナイトクローラー
11. レム
12. テレストリアル
13. ウェディングドレス
14. 目隠し少女と蜃気楼
15. １０数年前の僕たちへ
16. アイムユアヒーロー
＜アンコール＞
17. 世界を変えるひとつのノウハウ
18. ロキ（カバー）
19. ブラッククリスマス
20. 第3次カラクリ国家計画
21. 桜花ニ月夜ト袖シグレ