BUDDiiS、幕張で輝いた10色の個性と強い絆 KEVIN復帰の過去最大ワンマンで見据えた大きな夢

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BUDDiiSが10月14、15日に千葉・幕張メッセイベントホールでワンマンライブ「BUDDiiS vol.06 -BRiLLiANT-」を開催した。

BUDDiiS

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10月11日にリリースされた1stアルバム「BRiLLiANT」の名前を冠した本公演は、BUDDiiSにとって過去最大規模のワンマンライブ。9月に結成3周年を迎え、精力的な活動でアニバーサリーイヤーを駆け抜ける彼らを祝福すべく、会場には満員のバディ(BUDDiiSファンの呼称)が集まった。全3公演が行われた「BUDDiiS vol.06 -BRiLLiANT-」のうち、音楽ナタリーでは15日のライブの模様をレポートする。

KEVIN復帰、“十人十色”を照らす黄色い光

BUDDiiS

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開演時刻を迎え、暗転したステージのビジョンには、“BRiLLiANT”な輝きを放つ大きなダイヤモンドを手にしたメンバーの紹介映像が映し出される。それぞれの顔と名前が映るたびに客席から声が上がる中、今回の公演からライブ活動に復帰するKEVINの顔が映ると、ひと際大きな歓声が。映像の中で9人に合流したKEVINはにっこりと笑みを浮かべ、メンバーは同じ方向を向いて光の中へと1歩を踏み出した。

KEVIN

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期待感が最高潮に達する中、ライブはBUDDiiSのデビュー曲「CLICK ME」で幕を開けた。舞台セットの上段に現れた10人はそれぞれが異なる10色のカラースーツに身を包み、グループカラーの黄色の光で埋め尽くされた幕張イベントホールの客席をまっすぐに見渡す。MORRIEからFUMINORI、そしてKEVINへ。会場にいる誰もが待ちわびた歌声が豊かに響いて場内の熱気が急上昇する中、リーダーのFUMINORIは「幕張Are you ready!? 今日は最高の1日にしていきましょう!」と思い切り叫んだ。

FUMINORI

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2曲目の「Magic」へ進むと、心弾むさわやかなサウンドに乗って流れるようなマイクリレーを見せた10人。サビパートでメンバーが“Mポーズ”を作ると、バディも一斉に同じポーズでペンライトを揺らして大きな一体感を醸成した。するとFUMINORIは「そんなもんじゃねえだろ、もっと盛り上がっていくぞ!」と声を上げ、BUDDiiSの楽曲群でも屈指のアグレッシブなナンバー「BEAST2」を投下する。赤い光に染まったステージの上、メンバーは野心をむき出しに客席へ鋭い視線を投げ、FUMIYAも熱のこもったアジテートでオーディエンスを鼓舞。ぐんぐんと上昇していく熱気の中、落ちメロでセンターに立ったFUMINORIが感情のままにグリーンのショートジャケットを脱ぎ去ると、バディからは大興奮の歓声が沸き上がった。

YUMA

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ステージ前方から花火が勢いよく噴き上がる中で届けられた「To The Top」を終え、10人はさっそくバディに挨拶。KEVINが「ただいまー! 元気にしてた!?」と弾ける笑顔で語りかけると、バディも大きな声を上げてKEVINに元気を返した。メンバーそれぞれがステージにかける気合いを表明する中、“奇跡の28歳”を自称する5人目のFUMINORIは「リーダーのFUMINORIです、キュルルルン!」と愛嬌たっぷりのポーズを決め、続くYUMAを「いつも思うんですけど、ふみくんのあとってめっちゃやりづらい……」と困惑させる。メンバーやバディの期待に応える形でYUMAがFUMINORIに負けない愛嬌を見せると、以降のKEVIN、TAKUYA、SEIYAもかわいさ全開の挨拶をする流れになり、FUMINORIは「みんなごめん!(笑)」と申し訳なさそうにしていた。そしてここで10人は、KEVINのライブ出演が前半パートのみとなることをバディに報告。KEVINは「今後もたくさん活動していくためにこういう選択を取りました」と説明し「盛り上がっていきましょう!」とファンに呼びかけた。

KEVINとSHOOT。

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バックハグに悲鳴、クールに魅せるライブ中盤

「P.A.R.T.Y」でライブを再開させると、10人は5組のペアになってチェアダンスを披露。そして花道からセンターステージへと歩みを進め、KEVINのなめらかなファルセットボイスに身を委ねるようにグルーヴィなダンスを踊った。KEVINのスイートなセリフからポップなラブソング「The One」へと展開すると、MORRIEとKEVINは2人でひとつのハートマークを作って笑顔でアイコンタクトを取る。そして、日替わりの“ラブコール”パートを担ったFUMINORIは「みんなのことが頭から離れなくて。1つだけお願いしていい? 君がほしい」と、いつものかわいらしさを封印した真剣な告白で悲鳴のような歓声を一身に集めていた。

SEIYA

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デニムのセットアップ姿の10人がスモークの中で踊る姿を捉えたモノクロームのインターバル映像を挟み、ライブは続くセクションへ。映像の中と同じコーディネートでステージに戻ったメンバーは、アルバムのリード曲「Koi to me」から9人でのパフォーマンスをスタートさせた。スタイリッシュでしなやかなこのダンスナンバーで、MORRIEは舞台に膝をついて声を振り絞る渾身のロングトーンを響かせてステージを牽引。続く「Mr. FREAK OUT」ではFUMINORI、SEIYA、SHOW、FUMIYAの4MCがワイルドな振る舞いで舞台上を行き来し、会場をアンダーグラウンドなムードに染め上げた。

BUDDiiS

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SEIYA、TAKUYA、YUMA、SHOW、HARUKIが軽やかに躍動し、FUMINORIとFUMIYAはスキルフルなソロダンスでオーディエンスを圧倒したダンスセクションののち、9人は人気曲の数々をつなげたスペシャルメドレーでバディとの一体感を強めていく。「YO HO」のにぎやかなサウンドを始まりの合図に、「Beautiful」ではクラップ、「JEALOUS」ではタテ乗りのジャンプでバディと盛り上がったメンバー。花道を楽しげに駆け抜け、再びの「YO HO」をメドレーのラストナンバーに選んだ彼らは、花火が噴き上がる演出の中で後ろを向き、右手の拳を一斉に掲げた。

SHOOTをバックハグするMORRIE。

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「ここからは少ししっとり聴いてほしいなって思います」。FUMINORIがそう告げると、9人はメインステージから花道の先のセンターステージへとゆっくり歩みを進めた。SHOOTとSEIYAのチルなラップからスタートした「ON & ON」でメンバーはセンシュアルな歌とダンスを見せ、会場を甘やかなムードで満たしてみせる。本公演が初披露となったアルバム収録曲「Lack」ではSHOWのハスキーなボーカルとMORRIEの巧みなフェイクが絡み合うように響き、大切な存在の“欠如”を歌う楽曲の切ない世界観を加速させる。終盤、SHOOTとMORRIEが兄弟で歌声をつなぐ場面では、MORRIEが歌詞のストーリーを際立たせるようにSHOOTをバックハグし、バディの大きな歓声を誘っていた。

HARUKIとFUMIYA。

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笑いあうFUMINORIとSHOOT。

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幕張でも“圧倒的相棒”!トロッコでバディの近くへ

アルバム「BRiLLiANT」のコンセプトの1つである“圧倒的相棒(バディ)”を表現したようなイメージ映像がビジョンに投影されるとライブも終盤。カジュアルなストリートルックに衣装替えした9人はアリーナエリアと2階席通路に設置されたトロッコに次々と乗り込み、「BUD」のスタートと同時に客席エリアの中へと進んでいった。仲間との絆を元気いっぱいに歌い上げるこの曲をバディのすぐ近くで歌い届け、タオル回しで盛り上げると、一方のバディも「Go Go! バディ Go!」とコールを送ってBUDDiiSのパフォーマンスに参加する。そのまま四つ打ちのパーティチューン「ALRIGHT」に進むと、メンバーはトロッコに搭載されていたCO2の噴射器を取り出し、広いホールのあちこちでスモークを噴出させる。FUMINORIの「何もかも忘れて幕張騒いでけ!」という声にバディは大きなジャンプで応え、場内はこの日一番の一体感に包まれた。そして、力強く前進してゆく意志を歌い上げる新曲「WE HIGH」ではSEIYA、SHOW、TAKUYAがサビで高らかに声を重ね、9人はチアフルなパフォーマンスでバディを鼓舞。「SM:)LE」のおおらかでスケール感のあるサウンドも幸せな高揚感を加速させ、バディは息ぴったりのコールを飛ばして9人の歌とダンスを盛り上げた。

BUDDiiS

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BUDDiiSの幕張イベントホール公演の様子。

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FUMINORIが「“アツい”場所にしていこうぜ、幕張!」と宣言したのを合図に、ライブは「Glow Gold」でラストスパートへと進んでいく。BUDDiiSの今夏を盛り上げたサマーソングを花火が噴出する演出の中で披露してホール内の温度を引き上げると、FUMINORIは「みなさんが僕たちの光です!」とバディに告げた。続く「SUNSHINE」は、大切な人との温かなつながりを歌うナンバー。ステージ後方のビジョンには、デビュー当時から今までのBUDDiiSメンバーの思い出の写真が投影され、9人は思いをめいっぱい込めた歌声のリレーで、メンバー同士の、そしてバディとの絆を表明する。本編ラストの楽曲を前に「皆さんがいてくれて、僕たちが活動できているんだと、常日頃感じています」と、バディへの感謝の気持ちを言葉にしたFUMINORI。「この曲で、最後にひとつになりましょう。今日を輝かしい日にしていきましょう!」という彼の言葉と共に、BUDDiiSは「BRiLLiANT」の通常盤リード曲である「Brightness」を披露した。“十人十色”、それぞれの個性を讃えるメッセージソングを歌い届けるメンバーの顔には晴れやかな笑顔が輝き、勢いよく宙に放たれた金テープがステージ照明をまばゆく乱反射させる中で本編は締めくくられた。

FUMIYAとTAKUYA。

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肩を組んで歌声を響かせるMORRIEとKEVIN。

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“キス魔”MORRIE

バディの大きなアンコールに応え、BUDDiiSは「Under The Sea」で再びステージへ。KEVINを含むフルメンバーで5台のトロッコに乗り込み、青いペンライトの光でバディが作り出したきらめく海の中を笑顔で進んでいった。メンバー全員の名前が歌詞の中に隠されている「OZ」も、作詞作曲を手がけたKEVINが参加するのはひさしぶり。10人の喜びが歌や表情にあふれ出すステージ上、“キス魔”と化したMORRIEはKEVINやSHOOTの頬にキスしてバディの悲鳴を誘う。これに触発されたのか、FUMINORIもFUMIYAにキスをして、ハッピーなカオス状態の中で曲を終えた。

左からFUMINORI、SHOOT、FUMIYA。

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アンコールのMCでは、2024年2月より、9都市で約3万人を動員する全国ツアーが行われることが発表となった。メンバーは次々に「鳥肌ヤバい!」と声を上げ、FUMINORIは「僕たちは勢いを止めるころなくエンタテインメントをたくさん届けていきたいと思いますので、ついてきてほしいなって思います!」とバディに語りかける。そして、10人はラストナンバーとして「Brighter」を披露。横1列に並んだ10人はお互いに笑顔でアイコンタクトを取りながら歌声を響かせ、ハンドウェーブやクラップでバディと心を通わせながらライブを終えた。

TAKUYA

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「絶対に東京ドームに立つ」

全21曲を全力のパフォーマンスでバディに届けた10人は、最後に1人ずつ、今の思いを言葉にした。「いつも皆さんに元気を届けたいと思っているけど、逆にたくさんいただいている」と実感を語ったSEIYAは「しっかりと恩返しできるように、楽しく自分たち自身を高めていきたい」と続ける。TAKUYAは「ステージが大きくなっても、今までと変わらず近い距離でみんなを感じることができてうれしかった」とライブの感想を語り、「メンバー全員でステージに立てたことが心からうれしいです」と笑顔を見せたKEVINは「大きなステージに向かって、心ひとつに。曲たくさん書いて、メシたくさん食って、ダンスたくさん踊って! このメンバーと高みを目指していきたいです!」と力強く約束する。

SHOOT

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続くYUMAは「10人で幕張に立てたことがまずうれしかった」と切り出し「バディのかわいい笑顔をたくさん見せていただいて、僕もたくさん元気をもらいました!」と笑顔を見せる。SHOOTはフルメンバーでライブができたことの喜びを言葉にした途端、涙で声を詰まらせ「こういう活動をしているとがんばらないといけないこともあって。でも、大好きなメンバーやファンの皆さん、そして家族が支えてくれるから、僕はステージに立てます。後ろを振り向かず前に進んでいくので、これからもよろしくお願いします」とまっすぐに思いを語った。そんなSHOOTの言葉を隣で聞いていたFUMIYAも「皆さんと一緒に過ごすと、感謝の気持ちがあふれて『大好きだな』って思います」と思いを明かすうちに瞳が涙であふれ「これからも、この時間に人生をかけて、全力を注いで……みんなに会いに行くので、みんなもまた僕らに会いに来てくれたらいいなって思います!」とバディに語りかけた。

SHOW

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HARUKI

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「僕たちBUDDiiSは無観客ライブから始まったので、こうやって皆さんの前でライブできることが当たり前じゃないなって思います」と、ここまでの3年の歩みを振り返ったSHOWも、思いを明かすうち、次第に涙声に。「ヤバい!」と笑って涙をごまかしながら「生きている中でいろんな選択があって、1つの選択をしていなかったら自分はBUDDiiSになっていない。このメンバーと出会えたことも、奇跡でしかないと思います」と言葉を続けた。するとHARUKIは「いやあ、あっという間ですね!」と元気に切り出し、明るい振る舞いで“涙の連鎖”を断ち切って会場のムードを和ませる。「何より10人で立てたことがうれしいですし、バディの皆さんと会えたことも幸せなので、パフォーマンスで恩返ししたいなって思います」と続けた彼は「やり残したことがあるんですけど、いいですか!」と、突如バディとのコール&レスポンスを始めてメンバーとバディの笑いを誘ってみせた。

MORRIE

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HARUKIの次に挨拶を担ったMORRIEは「ふざけちゃおっかなー! キャラ的に真面目な話はダメだって」と言いながらも、「一番近くで応援してくれている」家族についての思いを語りだす。「今日観に来ているからあえて言うんですけど、父さんと約束したんです。絶対に東京ドームに立つって。親孝行をしないとなと思ってプレゼントを贈ったりもしているけど、でも“物”じゃないよなって。父さんと母さんに『こんなに素敵なバディがいるんだよ』って見せることが恩返しだと思う」と自身の思いを明かすうち、涙をあふれさせたMORRIEは「人間いつまで生きれるかわからないし、物は持っていけないけど、思い出はずっと心にしまっておけるから。おじいちゃんとおばあちゃんになったとき、みんなの心の中に一瞬でも僕らのことが映ってくれたらいいなと思います。一生懸命10人で精進していきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします」と、心のままにバディへと訴えかけた。

BUDDiiSとバディ。

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「ずっとBUDDiiSとして、最高の人生を」

メンバーがそれぞれの心の内を吐露した挨拶の最後を担ったのは、リーダーにしてグループ最年長のFUMINORI。「これだけみんなの感情があふれるって、今回のライブがそれだけメンバーそれぞれにとって大事だったんだなと感じています」とリーダーとしての視点で9人の言葉を受け止めたFUMINORIは「個人的なことなんですけど……」と切り出した。瞳いっぱいに涙を溜めた彼が続けたのは「年齢的に30歳手前になって。この年齢って“第二の人生”を考えるタイミングなんですよね。でも、これはメンバーにも伝えたことなんだけど、俺は第二の人生を考えてません。ずっとBUDDiiSとして、最高の人生を歩めるよう考えていきたいと思ってます」という言葉。「リーダーとして、この船が沈まないように……もし何かあったら俺がなんとかして支えるから。ずっとついてきてくれたらいいなと思っています」。そう誓ったリーダーの燃えるような眼差しを9人もバディもまっすぐに受け止め、確かな結束がホールの空気感を熱くさせる。一段と大きくなった一体感とライブの余韻を笑顔で受け止めながら、10人は何度もバディに手を振ってステージをあとにした。

セットリスト

BUDDiiS「BUDDiiS vol.06 -BRiLLiANT-」2023年10月15日 幕張メッセイベントホール

01. CLICK ME
02. Magic
03. BEAST2
04. To The Top
05. P.A.R.T.Y
06. The One
07. Koi to me
08. Mr. FREAK OUT
09. YO HO~HOT CHEESE~Beautiful~JEALOUS~Dream Love~YO HO
10. ON & ON
11. Lack
12. BUD
13. ALRIGHT
14. WE HIGH
15. SM:)LE
16. Glow Gold
17. SUNSHINE
18. Brightness
<アンコール>
19. Under The Sea
20. OZ
21. Brighter

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撮影:笹森健一、小坂茂雄

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