Haruyが自身の音楽キャリアを総ざらいした一夜、TAIHEIは「俺も10年前にこういう体験したな」

3

59

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 8 37
  • 14 シェア

7月に2作目のEP「1414」をリリースしたHaruyが、初の東名阪ツアー「Haruy Tour『1414』」のファイナル公演を9月17日に東京・WWW Xで開催した。

Haruy (撮影:ひの)

Haruy (撮影:ひの)

大きなサイズで見る(全6件)

Tasty

この日にオープニングアクトを務めたTastyは、Haruyが中学の同級生と高校時代に組んだスリーピースバンド。2021年にEP「Weep」をリリースするも、コロナ禍によりライブ活動ができなかったことやそれぞれの進路の兼ね合いもあり、この日が3年ぶりのステージとなった。

ベース&ボーカルのHaruy、ドラムのKoike、ギター&ボーカルのAnnoが現れると、まずはHaruyのEP「1414」に収録された「Town」のカバーを披露。エフェクティブなギターや粛々としたドラム、アンニュイなベースなど、楽曲や演奏にどこか不安なムードを漂わせていた。以降もバンドは、Tastyの楽曲や杏里の「Last Summer Whisper」のカバーなど全7曲を演奏。HaruyとAnnoがそれぞれメインボーカルを交代したり、HaruyとAnnoがツインボーカルで歌ったりと、豊かなボーカルワークで観客を魅了した。

Haruy

Haruy (撮影:ひの)

Haruy (撮影:ひの)[拡大]

幻想的なSEが流れる中、逆光を浴びながらサポートメンバーである市川仁也(B / D.A.N.)、TAIHEI(Key / Suchmos、賽)、澤村一平(Dr / SANABAGUN.)が登場すると、センターでHaruyがマイクを握って「SENA」を歌い始める。ピンクパープルの照明の中、Haruyの透明感のあるファルセットが瑞々しく響いた。「Snake」ではグルーヴィな演奏がボーカルをさらに艶やかに映し出し、「Lovely」では彼女の消え入りそうな高音とウィスパーボイスで会場が甘い空気に。歌詞でつづられた愛情を、Haruyは語り掛けるように歌に乗せていく。

Haruyツアーファイナルの様子。(撮影:ひの)

Haruyツアーファイナルの様子。(撮影:ひの)[拡大]

櫻木大悟(D.A.N.)が作曲とプロデュースを担当した最新曲「Frozen」から、ライブはさらに内省的な世界を色濃くしていく。飾らない無垢な歌声と、それを繊細なタッチで包み込むドラマチックな演奏が、「Ryan」ではさらに溶け合って会場を包み込んだ。SuchmosのHSUことHayata Kosugiが彼女のために書き下ろしたソロ1作目「Swimmer」では、曲の世界に没入しながら心地よくフロアを揺らすHaruy。彼女は本編ラストナンバーとして、この日のサポートメンバーとともに制作したダンスナンバー「Moonrise」を届け、ダイナミックなジャムセッションでこの日一番の熱気をフロアに巻き起こした。

アンコール

TAIHEI(撮影:ひの)

TAIHEI(撮影:ひの)[拡大]

アンコールではHaruyとTAIHEIがステージに登場。ツアーを振り返ったHaruyは「ツアーってこんなに楽しいんだってびっくりしちゃった。始まる前は大変そうだなと思ってたけど楽しさが勝つっていうか、もっとやりたいって気持ちになった」と観客に感謝を伝える。TAIHEIも「名古屋、大阪と回る中で、(Haruyが)1つひとつのことを新鮮に感じていて。その様子を見ながら『俺も10年くらい前にこういう体験したな』と初心に帰りました」と笑顔を見せ、ステージ袖から顔を出した澤村も「(この4人での演奏が)ライブを重ねるごとによくなってる」とツアーの充実を明かした。そしてHaruyが「これからも4人で仲よく和気あいあいとやっていきたい」と語り、TAIHEIが作曲を手掛けたピアノ伴奏曲「Landscape」で初ツアーを穏やかに締めくくった。

Haruyツアーファイナルの様子。(撮影:ひの)

Haruyツアーファイナルの様子。(撮影:ひの)[拡大]

10代の頃に活動していたTastyから、アーティストとしての道をつなぎとめたHSUと制作したデビュー作「MAO」、さまざまなサポートメンバーとともに完成させた「1414」と、Haruyのこれまでの音楽キャリアを総ざらいするような内容となったこの日のライブ。MCで彼女は今後アルバムのリリースを考えていると語っており、そのリリースツアーではもっとライブ本数を増やしたいと意欲を見せていた。

なおHaruyは、9月30日と10月1日に長野・ライジングフィールド軽井沢にて開催される野外イベント「EPOCHS ~Music & Art Collective~」で、2日目のオープニングアクトを務めることが決定している。

Haruyツアーファイナルダイジェスト

この記事の画像・動画(全6件)

セットリスト

Haruy Tour「1414」2023年9月17日 WWW X

Tasty

01. Town
02. Intimacy
03. Last Summer Whisper
04. Baby
05. midnight highway
06. Weep
07. Waterfall

Haruy

01. SENA
02. Snake
03. Lovely
04. Frozen
05. Ryan
06. Swimmer
07. Don't catch the now
08. Moonrise
<アンコール>
09. Landscape

ライブ情報

EPOCHS ~Music & Art Collective~

2023年9月30日(土)長野県 ライジングフィールド軽井沢
OPEN 9:00 / START 10:00 / END 20:30(予定)
<出演者>
iri / ELLI ARAKAWA / Kaoru Inoue / CYK / JUMADIBA / Skaai / STUTS / Stupid Kozo / Daichi Yamamoto / DJ NOBU / DOUDOU(福禄寿 FloruitShow) / BIM / ペトロールズ / Mayurashka / yonawo / YONLAPA / and more
オープニングアクト:Sound's Deli

2023年10月1日(日)長野県 ライジングフィールド軽井沢
OPEN 9:00 / START 10:00 / END 20:30(予定)
<出演者>
大貫妙子 / 折坂悠太 / Kikiorix / 水曜日のカンパネラ / ダニエル・ワング / CHIDA / Tempalay / TOWA TEI / Dos Monos / Hedigan's / White Shoes & The Couples Company / maya ongaku / MIZ / Yuka Mizuhara / Leo王 + 雷撃 L8ching + 雲端司機 CLOUDRIVER / and more
オープニングアクト:Haruy

読者の反応

  • 3

みるく @milkribonmilk

HSUが遺した繋がり。
Haruy近い将来に見にゆきたい。 https://t.co/Dcj3yZczLt

コメントを読む(3件)

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 Suchmos / D.A.N. / SANABAGUN. の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。