満員のファンがにぎやかに開演を待つヒルズアリーナに、強い日差しが降り注いだ正午。カラフルな総柄のプリントシャツを身にまとって「サマステ」のステージに姿を見せたBUDDiiSの9人は、「CLICK ME」を1曲目に届けた。「僕だけを見て 目を逸らさないで」と微笑を浮かべたボーカルのMORRIEを始め、メンバーは心地よい熱気をはらんだパフォーマンスでライブのオープニングを飾る。さわやかな歌声を響かせるボーカル陣に負けじと、SHOWとSEIYAはアウトロでダイナミックなツインアクロバットを見せて大きな歓声を誘った。
盛夏の真昼に幕を開けたライブ、メンバーは自己紹介を終えるなりバディ(BUDDiiSファンの呼称)に水分補給を促し、FUMINORIは「暑いと思うんですけど一緒に夏の思い出を作っていけたら」と呼びかけた。ゆったりとした裏打ちのリズムが心地よい2曲目の「ALIEN BOY」がチルなムードを運ぶと、メンバーのダンスに合わせて体を揺らすバディはハミングの声を響かせてパフォーマンスに参加。彼らのライブではおなじみの「Under The Sea」で会場の一体感はさらに高まり、サビでFUMIYAが「一緒に!」と呼びかけるとオーディエンスは挙げた手をリズミカルに波打たせて観覧エリアにハンドウェーブが広がる壮観を作り上げた。
MORRIE渾身のリードボーカルが会場の熱をいっそう高めた「To The Top」を終える頃には、メンバーの顔には流れ落ちるほどの汗が。FUMINORIが「(前方のファンに)かかるんじゃないかな?」とバディを気遣うと、会場からは好意的な反応が返り「イエーイ!じゃないんだよ(笑)。でも気持ちいいね、風が」と笑う。FUMIYAも「最高です、気持ちいいです」と、熱気をはらんだ風を全身で受け止めながらFUMINORIの言葉に続いた。
FUMINORIの「みんなで最高の1日にしていきましょう!」という呼びかけからロマンチックなミドルバラード「R4U」でライブが再開すると、メンバーは二手に分かれてステージ両端に伸びる通路へ。優しい笑顔でバディを見つめながら歌とダンスを届ける中、YUMAとSHOWはお互いのほうを向き合ってコミュニケーションを取り、バディの盛り上がりを加速させる。療養中のためこの日のライブはあいにくの欠席となったKEVINが作詞作曲を手がけた「OZ」は、歌詞にメンバー全員の名前が盛り込まれたファンタジックなナンバー。HARUKIのおちゃめな挙動が観る者の笑顔を誘う中、KEVINが歌唱を担当している落ちサビではFUMINORIの「歌っていきましょう!」という呼びかけに応えたバディが大きなシンガロングを響かせる。観覧エリアにマイクを向けるメンバーは、思いのこもったバディの歌声に、柔らかな表情を浮かべながら耳を傾けていた。
FUMINORIが「サマステ、もっといきますよ! 歌っていきますよ!」とさらなる声を求めた「YO HO」、FUMINORIとYUMAが自由にカメラアピールし、MORRIE&SHOOT兄弟は目を合わせて声を重ねた「SM:)LE」……エネルギッシュなアッパーソングにハートウォーミングなナンバーと、彩り豊かな楽曲が次々に披露される中、愛しい人への電話をテーマにした人気曲「The One」のイントロが響くと、鑑賞エリアからは「待ってました」とばかりに大きな歓声が。MORRIEとFUMINORIが2人でハートマークを作って笑い合うシーンもバディの歓喜を誘う。メンバーが日替わりで担当する間奏の“ラブコール”パートではFUMINORIがセンターに躍り出て「夏の思い出一緒に作れて最高です。みんな暑いと思うけど、もっと熱くしてあげる」とキラースマイル。バディが大興奮で声を上げる中、MORRIEやSHOOTは「さむっ!」「さむー!(笑)」と爆笑しながらFUMINORIにツッコミを入れていた。
9曲を終えたところで、これまでのライブを振り返ったFUMINORIは「もう気付いている人もいるかもしれないけど……」と前置きしたうえで、この日のセットリストがデビュー曲からリリース順に曲が並んでいることをバディに伝えた。納得や驚き、さまざまなリアクションの声がバディから上がる中、鼓動の音が導くドラマチックなバラード「her+art」でライブはクライマックスへ。MORRIEとSHOOTは抜群のコンビネーションと繊細な感情表現でKEVINが作ったこの曲を歌い上げ、静かながらも確かに熱い空気感でヒルズアリーナを満たした。
メンバー全員が歌唱を担当するという新たな形に挑戦した「Magic」では、心弾む恋の始まりを鮮やかなマイクリレーで描き出した9人。普段はラップ担当ながらサビではクリアな歌声を響かせたFUMINORIやFUMIYA、そして大サビ前のキメパートでしっかりとバディの注目を集めたSEIYAなど、それぞれのメンバーが歌声で個性的に輝く中、メインボーカル・MORRIEの歌声にも力が入り、自由で高らかなフェイクを聴かせてライブのラストスパートを盛り上げる。ここまで11曲でBUDDiiSの軌跡をたどった彼らは、最新曲「Glow Gold」でグループの現在地を示してライブを締めくくる。BUDDiiSらしい、肩の力が抜けた洒脱なサマーソングの曲中には、両手で“GG”のポーズを作るキャッチーな“GGダンス”も盛り込まれ、9人はポーズを決めながら足踏みのステップ。心地よいムードが充満する中で、楽曲の披露を終えた。
最後にFUMINORIは「これからもイベントたくさんありますので、たくさん遊びに来てくれたら。また絶対、どこかでお会いしましょう。ありがとうございました!」とメンバーを代表して挨拶。そしてメンバーに「せっかく近いから、みんなのところ行こうか?」と呼びかけ、9人はステージ両端まで歩みを進めて何度もバディに手を振っていた。
BUDDiiS「SUMMER STATION 音楽LIVE」2023年8月6日 六本木ヒルズアリーナ セットリスト
01. CLICK ME
02. ALIEN BOY
03. Under The Sea
04. To The Top
05. R4U
06. OZ
07. YO HO
08. SM:)LE
09. The One
10. her+art
11. Magic
12. Glow Gold
Emma 🇮🇪 🇪🇸 Forever ALICE 💙💛 @Emma_Jinho17
My loves ❤ 😍 💖 ❣ 💕 https://t.co/m8ciDEFWvl