春ねむり、入管法改正案に抗議の意を込めた新曲「Wrecked」発表

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春ねむりが、外国人の収容および送還のルールを見直す「入管難民法改正案」が可決された6月9日に制作した新曲「Wrecked」を本日6月28日に配信リリースした。

春ねむり

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「Wrecked」は、入管法改正案への抗議の意を込めて、イギリス・ロンドンに滞在中であった春が書いた楽曲。入管法改正案は、難民認定の申請が3回目以上であれば、申請中であっても強制送還を可能にするなどの条項を含んでいるため、世界的に見ても難民受け入れ率の低い日本の排外的な傾向に拍車をかける可能性が高いという声が上がっている。

第二次世界大戦中の1942年にナチスの手を逃れたユダヤ人に対し、スイス政府は冷淡な対応を示し、当時の司法相は「ボートは満員だ」としてユダヤ人の受け入れを嫌い、国境を閉ざした。「Wrecked」の歌詞にはこの「ボートは満員だ」の引用に加え、「船が沈むのはいのちの重さのせいじゃなくて 船そのものが腐っているからさ」というフレーズが含まれており、春から見た「閉鎖的で排外主義的な日本の体制」が描写されている。なお曲名の「Wrecked」は「疲れてくたびれた」「難破・遭難した」という意味で、こちらにも現状に辟易とする春の思いが表れている。

春はTwitterで「『入管難民法改正案』が可決された2023年6月9日、特定のひとたちの人権をないがしろにしその生命が失われることも厭わない仕組みが強化されたことへの怒りや、なにもできない一市民としての無力さをひしひしと感じながら、抗議の意を込めてその日この曲を書きました。わたしたちのすべてが、ただ生まれてきてただ死ぬだけの生き物である人間です。その属性によって生命に価値をつけるようなシステムのすべてが一刻も早く破壊され尽くすことを願って止みません」とコメントしている。

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