SUPER BEAVERが新ライブハウスZepp Shinjukuで熱演「一発目に音を出すのは俺たちだ!」

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東京・新宿に新たなライブハウス、Zepp Shinjuku(TOKYO)がオープン。ロックバンド・SUPER BEAVERが昨日4月17日にこけら落とし公演を行った。

SUPER BEAVER(撮影:青木カズロー)

SUPER BEAVER(撮影:青木カズロー)

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新宿歌舞伎町の高層複合施設、東急歌舞伎町タワー内にオープンしたZepp Shinjukuは、2021年末に閉館したZepp Tokyoを除き東京都内のZeppホールとしてはZepp DiverCity(TOKYO)、Zepp Haneda(TOKYO)に続く3館目。収容人数は1500人で、これまでのZeppホールが約2500人キャパだったのに対しコンパクトな作りになっているためアーティストとの距離が近い。さらにZeppホール初となる360°LEDビジョンが常設されており、Zepp Shinjukuならではの臨場感あふれる音楽体験が楽しめる。

こけら落とし公演は「Zepp Shinjuku(TOKYO)OPENING SPECIAL 4DAYS!」と題し、4月17日にSUPER BEAVERがライブを行ったほか、本日18日に東京スカパラダイスオーケストラ、明日19日に西川貴教、20日にLittle Glee Monsterが登場する。

渋谷龍太(Vo)(撮影:青木カズロー)

渋谷龍太(Vo)(撮影:青木カズロー)[拡大]

柳沢亮太(G)(撮影:青木カズロー)

柳沢亮太(G)(撮影:青木カズロー)[拡大]

SUPER BEAVERのライブは定刻通りにスタート。転換BGMの音量が上がり、フロア前方はすぐにすし詰め状態となった。渋谷龍太(Vo)は「Zepp Shinjukuのこけら落としで一発目に音を出すのは俺たちだ! おい、勘違いするなよ。“俺たち”だぜ!」とオーディエンスを指差し、ファンとともにライブを行う姿勢を示した。彼らが1曲目に選んだのは、長年にわたり演奏し続けている人気曲「東京流星群」。渋谷のみならず、柳沢亮太(G)と上杉研太(B)もステージ前方で身を乗り出し、シンガロングを煽った。渋谷は改めてZepp Shinjukuのオープンを祝福し、「記念すべきオープン一発目、こけら落としの初日を仰せつかりました、19年目の新人、SUPER BEAVERです」と挨拶。渋谷は新宿生まれで、生まれた病院も育ったエリアも会場に近いところだという。「俺がフロントを張っているバンドだからと、メンバーにも無理を言いました。ツアー中だし。でもどう考えたってここの一発目に立てるのって、俺たちしかいないだろう! 俺はこの4人で立ちたかったし、“俺たち”で立ちたかった。いつもと同じように“あなたたち”ではなく、“あなた”と一緒にライブを作っていこうと思っているから、よろしく!」と述べ、フロアを見渡した。

上杉研太(B)(撮影:青木カズロー)

上杉研太(B)(撮影:青木カズロー)[拡大]

「ひたむき」「名前を呼ぶよ」とキャッチーな楽曲が続き、場内は早くも熱気でいっぱいに。「mob」ではピンクや紫の照明がミステリアスなムードを醸し出す中、柳沢がブルージーなカッティングを鳴らし、藤原と上杉がどっしりとしたサウンドでリズムのボトムを支える。「予感」のイントロでは、この日も観客の気持ちを鼓舞するような熱い言葉が詰まった“渋谷節”が炸裂。オーディエンスもメンバーに負けじと盛大なシンガロングをステージに届け、メンバーとファンの双方がSUPER BEAVERならではのライブ空間を作り上げていった。

藤原“34才”広明(Dr)(撮影:青木カズロー)

藤原“34才”広明(Dr)(撮影:青木カズロー)[拡大]

また渋谷は熱くフロアを煽るばかりでなく、モッシュする観客に「苦しかったら無理をしないように」と呼びかける。「周りの人に助けを求めるのもわかるけど、自分から後ろに行くのもあり。俺たちは後ろまでちゃんと届くようにやってるし、ちゃんと見えてるから。でもどうしても無理な人がいたら、周りが助けてあげて。楽しいって気持ちは独り占めしたらいけない。俺たちはあなたの楽しいを守る。あなたは隣の人の楽しいを守ってあげてください」とライブを楽しんでもらうための配慮を忘れなかった。

SUPER BEAVER(撮影:青木カズロー)

SUPER BEAVER(撮影:青木カズロー)[拡大]

ライブ中盤、SUPER BEAVERは映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-」主題歌で、明日4月19日にシングルとして発売される新曲「グラデーション」を披露。ステージ後方は全面がLEDビジョンになっており、VJ演出が彼らの楽曲の世界観に華を添えた。続くMCで渋谷は「生まれた街、育った街、好きな友達がいる街、大好きな両親がいる街で、目の前に大好きなあなたがいるのは幸せなことです。あなたのためじゃなきゃ意味のないバンドだと思ってる。俺たちは自己満足でも現実逃避でもなく、明日から現実と向き合って戦える音楽を届けたいと思ってやってるんだ」とバンドとしてのスタンスを表明した。そして彼らは「シアワセ」「嬉しい涙」をエモーショナルに届けてから、大合唱で盛り上がる「青い春」へ。渋谷は2階席のオーディエンスにもしっかりと顔を向け、フロアに立つ1人ひとりに寄り添うような姿勢を見せながら熱唱した。

SUPER BEAVERのZepp Shinjuku(TOKYO)公演の様子。(撮影:青木カズロー)

SUPER BEAVERのZepp Shinjuku(TOKYO)公演の様子。(撮影:青木カズロー)[拡大]

コロナ禍の影響で続いていた政府によるライブハウスにおける行動制限が3月13日に緩和されて約1カ月。渋谷は「声出し解禁になって、いろんな言葉を聞くけど、“前のライブハウス”は戻ってこないですよ。新しい考え方ができているから」と持論を展開し、「ギュッとフロアの前で観るだけじゃない、歌を歌いたくない人もいる」と、同じ音楽ファンでも楽しみ方は人それぞれであるということに言及する。続けて「だけど俺たちは、ライブハウスでも、ホールでも、アリーナでもやっていくからさ。どこで観たいか選んで来てくれたら、俺はめちゃくちゃうれしいよ!」とコメント。さらに「俺たちは音楽で1つになろうとかってこと、全然考えてないの。音楽で一体感とか嫌だね、だって目的が違うもん。俺たちが好きなようにやって、“たまたま生まれちゃう一体感”がいいんだよ。あなたがどうなりたいかにだけ興味がある。好きなようにやってね。そういう音楽をこの4人、そしてあなたと作りたいと思ってる。今日はありがとうございました。異論は認めん! これが俺たちの音楽だ!」と述べて、ラストナンバー「美しい日」をタイトルコール。観客の手拍子とシンガロングをきっかけにバンドは演奏を開始し、熱狂的な盛り上がりを生み出した。

なおライブ本編中、TBS系「CDTVライブ!ライブ!」2時間スペシャルの生中継を、このあとのアンコールでZepp Shinjukuから行うと発表したSUPER BEAVER。渋谷は「できるなら、一緒にテレビ出ようぜ」とファンに話しかけ、「俺たちで一緒にこういう空気を作ってるところが電波に乗るんだ。これが流れるって歴史だ!」と笑顔を見せていた。本編終了後から約30分後、「CDTVライブ!ライブ!」の生中継の準備のためメンバーが再びステージへ。渋谷は「せっかく残ってくれたから特別だ。俺ら現場しか得意じゃないから力貸して!」と話し、テレビ中継パフォーマンスのために2階エリアの特設ステージに着いた岡村美央ストリングスを紹介した。

SUPER BEAVERは生中継開始前に観客を盛り上げ、CMを挟んで生中継が再開。4人は通常のライブモードに気持ちを切り替えてまず「グラデーション」をお茶の間に届けた。続けて、渋谷が「テレビの前でたくさんの人が観てると思うけど、ライブハウスがどんだけすごいところか見せてやろうぜ!」と呼びかけ、「名前を呼ぶよ」を披露。「俺たちライブハウスで待ってるんで、いつでも来てください!」とテレビの視聴者にアピールした。テレビ生中継終了後、渋谷は「これほど光栄なことはない」と番組出演を振り返ってから、「ずっとライブハウスにいるくせに、テレビにも出られるって面白いでしょ」「日々精進して、地に足着けてやっていくんで、安心して付いてこい!」と発言し、喝采を浴びる。そしてアンコールのラスト、SUPER BEAVERは「東京」を届け、ライブを大団円へと導いた。

Zepp Shinjuku(TOKYO)OPENING SPECIAL 4DAYS!

SUPER BEAVER「都会のラクダ 柿落としSP ~ 新宿生まれの、ラクダ ~」2023年4月17日 Zepp Shinjuku(TOKYO)セットリスト

01. 東京流星群
02. スペシャル
03. ひたむき
04. 名前を呼ぶよ
05. mob
06. 予感
07. グラデーション
08. シアワセ
09. 嬉しい涙
10. 青い春
11. 秘密
12. 美しい日
<アンコール>
13. グラデーション
14. 名前を呼ぶよ
15. 東京

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