AMEFURASSHI「FALL IN LOVE TOUR」完走、新曲も交えた渾身のステージにファン夢中

AMEFURASSHIのライブツアー「FALL IN LOVE TOUR 2022」が11月6日に神奈川・Yokohama Bay Hallでファイナルを迎えた。この記事では昼夜2公演のうち、第2部の模様をレポートする。

10月より東京、大阪、愛知、神奈川の計5会場で2公演ずつ行われた「FALL IN LOVE TOUR 2022」。ツアー完走の瞬間を見届けようとYokohama Bay Hallには多くのファンが集まり、開演前にはメンバーがラジオ体操をする映像に合わせて手足を動かした。全身をほどよく温め、ライブを楽しむ準備万端のオーディエンスが今か今かと開演を待ち望む中、オープニング映像が流れ始めると、会場の空気が一気に引き締まる。そしてステージに姿を現したAMEFURASSHIが、ライブの幕開けを飾る曲として披露したのは新曲「Fly Out」。4人はフロアに響き渡る重低音とオリエンタルな音色にパワフルな歌声を重ね、観る者を圧倒する。続く「メタモルフォーズ」では会場全体を巻き込んでの手拍子やジャンプで熱い一体感が生まれた。さらに会場のファンは「グロウアップ・マイ・ハート」の曲中に疾走感あふれるサウンドに合わせてペンライトを高く掲げ、「MICHI」ではメンバーによるレクチャーを受けて一斉にダンス。ステージ上からその光景を見た4人は「『FALL IN LOVE TOUR』来てくれてありがとう！ 大好き！」と感謝と愛を伝えた。

続いて3B junior時代の楽曲であるジャズファンクナンバー「Sneaker's Delight」を披露し、序盤から大きな熱気を生み出すことに成功したAMEFURASSHI。小島はなが1曲目の「Fly Out」について「『飛び立って新しいステップを踏みたい』という思いで歌っています」と紹介したMCを挟み、彼女たちはシティポップナンバー「Lucky Number」をしなやかに歌い上げ、観客と一緒にピースサインを掲げる。「Blue」では楽曲のムードに合わせた青い照明、「フロムレター」では観客が光らせるペンライトの白い光がライブを彩った。また「Over the rainbow」では一旦退場したメンバーが別々のタイミングでステージへ上がり、空を映したスクリーンを背にして、楽曲の世界に入り込みながら晴れやかな歌声を届けた。

ライブ後半のブロックも新曲でスタート。ここで披露されたのは、90年代のハウスミュージックの影響を感じさせるサウンドに乗せてさまざまな愛の形を肯定する、ポジティブで哲学的なラブソング「Live is love」だ。この曲で技巧的なボーカリゼーションを披露した4人は、さらに「Drama」「BAD GIRL」でも力強い女性像を提示する。そしてマイナビ進学のCMソング「グラデーション」を経て、ライブは早くもラストスパートへ。「Rain Makers!!」「DISCO-TRAIN」「DROP DROP」といった鉄板曲が間髪いれずに畳みかけられ、ライブの盛り上がりは右肩上がりに増すばかり。「Staring at You」では感動的な展開の楽曲にも関わらず、会場が横浜中華街の近くにあることにちなんでメンバーが肉まんを頬張りながら歌唱し、観客の笑いを誘った。

アンコールではまず「明後日の方向へ走れ」が披露され、暗転した場内でAMEFURASSHIとファンが持つペンライトの光が鮮やかに輝く。続いて3B juniorの自己紹介ソングをアレンジした「ひとつよろしくどうぞ Tour ver.」が始まると、4人はメンバーだけでなく、振付や歌の先生などステージに登場したスタッフのことも曲に合わせて紹介。スターダストプロモーションの佐藤守道氏は小さなくす玉を割り、ツアーを完走したメンバーのことを祝福した。さらに“ご新規さん”、“おまいつさん”など、観客のことも紹介し、ファンも含めて1つのチームであることをアピールしたAMEFURASSHI。彼女たちは今後開催を控えている生誕ライブや、来年発売予定の本ツアーのライブBlu-rayについて告知したあと、1人ずつ今の心境を言葉にして観客に伝えた。

その中で、愛来は「本当に楽しいツアーだったのと同時に、現実を押しつけられるようなツアーでもあったなと私は思っていて」「みんなについてきてほしいという気持ちは一番にあるんですけど、その言葉を皆さんに言っていいのかわからなくなってしまうときもありました」と悩みを吐露。しかし、それに続けて「でも、そういうことも気にならないくらいライブが本当に楽しくて」「自分たちががんばってきたこと、考えていることに間違ってないと、みんなに言ってもらえたような気がして、ライブをやるごとに自信をもらえたツアーでした」と話し、達成感を表情ににじませた。挨拶を終えたAMEFURASSHIは「FALL IN LOVE TOUR 2022」を締めくくる楽曲として壮大なバラード曲「UNDER THE RAIN」を歌唱。感情のこもった歌声を伸びやかに響かせ、会場をエモーショナルな空気で満たした。