フジファブリック×Saucy Dog、“フレンド精神”に満ちた念願ツーマンで「若者のすべて」コラボ

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フジファブリックによるツーマンライブ「フジフレンドパーク2022」が、9月22日より3公演にわたって開催された。

「若者のすべて」をセッションするフジファブリックと石原慎也(Vo, G / Saucy Dog)。(撮影:森好弘)

「若者のすべて」をセッションするフジファブリックと石原慎也(Vo, G / Saucy Dog)。(撮影:森好弘)

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「フジフレンドパーク」はフジファブリックが“友達”または“友達になりたいアーティスト”をゲストに迎えて開催している対バンライブ。9月22日には大阪・Zepp Osaka BaysideにてNovelbrightを招いて行われ、9月29日と30日には東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にそれぞれSaucy Dog、凛として時雨を招いて開催された。この記事ではSaucy Dogが出演した29日公演の模様をレポートする。

石原慎也(Vo, G / Saucy Dog)(撮影:森好弘)

石原慎也(Vo, G / Saucy Dog)(撮影:森好弘)[拡大]

フジファブリックにとってはひさびさのライブハウスでのオールスタンディング公演となったこの日、フロアには2組のファンの期待が満ちる。開演時刻を迎えて最初にステージに現れたSaucy Dogは「シーグラス」の華やかなサウンドでライブの幕開けを飾った。その後も疾走感たっぷりの演奏に引っ張られるようにオーディエンスの腕が上がった「煙」、石原慎也(Vo, G)の「俺たちバンドマンの歌を」という紹介に続いて始まった「メトロノウム」といった楽曲を次々と披露していった。

MCではせとゆいか(Dr, Cho)が「『フジフレンドパーク』呼んでもらえました! やったー!」と喜びを爆発させ、好きな音楽がそれぞれ異なるメンバー3人が全員聴いているバンドがフジファブリックであると語る。石原も「初めてバンドでコピーした曲が『虹』で、高校生の頃初めて買ったバンドスコアも『FAB FOX』でした」とリスペクトの思いを存分にアピールした。せとの「初めてSaucy Dogを観る人にちょっとでも近づけるように、いい時間を作れるようにがんばります」という挨拶に続いては、その言葉を体現するかのように「雀ノ欠伸」を披露して会場の一体感を高めた。

Saucy Dog(撮影:森好弘)

Saucy Dog(撮影:森好弘)[拡大]

芳醇なコーラスワークを響かせた「雷に打たれて」、熱いメッセージを伝えた「Be yourself」が終わると、石原は「秋澤は大のフジファブリックファンで……」と秋澤和貴(B)を紹介。彼は「緊張するなあ(笑)」と照れながらも「『バンドをがんばろう』と改めて思えたのはフジファブリックのおかげです。今日は最後までいいライブをします」と、念願の対バンを叶えた思いを素直に明かした。3人は最後に「いつか」と「優しさに溢れた世界で」をのびのびとパフォーマンスし、尊敬する先輩へとバトンを渡した。

フジファブリック(撮影:森好弘)

フジファブリック(撮影:森好弘)[拡大]

続いて登場したフジファブリックの1曲目は「LIFE」。山内総一郎(Vo, G)は歌詞を「大切な何か、今日の『フジフレンドパーク』で知りたいんだ!」と変えて歌い、オーディエンスを沸かせる。「Suger!!」のポップなサウンドを届けたのち、山内はSaucy Dogへの感謝を「リスペクトを持ってライブをやってくださって、ありがとうございます」と述べ、「“VS精神”ではなく“フレンド精神”に満ちたイベントです。最後までよろしくお願いします」とこの対バン企画に込めた思いを明かした。

山内総一郎(Vo, G)(撮影:森好弘)

山内総一郎(Vo, G)(撮影:森好弘)[拡大]

「夜明けのBEAT」「カンヌの休日」でスリリングなビートを鳴らしたあとは「楽園」で会場の空気をガラリと変える。そして山内は「Saucy Dogにも同名の曲があるんですが」と話し、「ブルー」の演奏へと入った。アウトロでは山内と金澤ダイスケ(Key)、加藤慎一(B)、サポートメンバーの伊藤大地(Dr)が長尺のインプロビゼーションを繰り広げ、フロアを圧倒していく。息を呑んで見守った観客を和ませるように、続くMCでは金澤が「さっきSaucy Dogのライブを観ていて、本当にいいライブだなと」と笑顔で振り返り、山内も3人の魅力を「バンドの姿がそのままカッコいいのがSaucy Dogですね」と語る。一方、“不思議な話”を語るトークライブを主催している加藤は「石原くんも不思議な話を知っていると聞きまして。このあとその話を聞けたらと思って、すごくワクワクしています(笑)」と、ライブとは異なる方向性の期待を明かして双方のファンを笑わせていた。

ライブ後半、「Feverman」では加藤の音頭に合わせてオーディエンスが同じ振付を踊り、場内の一体感はますます高まっていく。「電光石火」の軽快なアンサンブルを披露したあと、最後に山内は「またこうやって皆さんと笑顔で会えることを祈って」と呼びかけ、「破顔」を丁寧に歌い上げた。

アンコールでは先に金澤と加藤が登場して自由闊達なトークを展開。遅れて現れた山内は「楽屋で石原くんと喋っていたら、2人が先に出ていって……(笑)」と苦笑しつつ、「フジフレンドパーク」恒例のゲストとのセッションがコロナ禍により途絶えていたことを振り返る。そして「今年からは、やれる人とは一緒にやれたらと」とセッションの復活を告げ、石原をステージに呼び込んだ。大きな拍手に迎えられて登場した石原は、加藤の発言を受けて「じゃあ怖い話しますか!」ととぼけてみせ、山内から「ここでするの!?(笑)」とツッコまれていた。

山内総一郎(Vo, G / フジファブリック)と石原慎也(Vo, G / Saucy Dog)。(撮影:森好弘)

山内総一郎(Vo, G / フジファブリック)と石原慎也(Vo, G / Saucy Dog)。(撮影:森好弘)[拡大]

ここでフジファブリックと石原が披露したのは「若者のすべて」。石原の情感豊かな歌声と山内の張りのある歌声が、この日限りの感動的なハーモニーを生み出していった。歌い終えた石原は山内と固い握手を交わし、何度も頭を下げてステージを去る。後輩を見送った山内は「思いがこもってて素晴らしい歌でした」と絶賛。この日のラストナンバーとして「徒然モノクローム」を披露し、ライブを締めくくった。

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「フジフレンドパーク2022」2022年9月29日 Zepp DiverCity(TOKYO)セットリスト

Saucy Dog

01. シーグラス
02. 煙
03. メトロノウム
04. BLUE
05. 雀ノ欠伸
06. ナイトクロージング
07. 雷に打たれて
08. Be yourself
09. いつか
10. 優しさに溢れた世界で

フジファブリック

01. LIFE
02. Sugar!!
03. 夜明けのBEAT
04. カンヌの休日
05. 楽園
06. ブルー
07. SUPER!!
08. Feverman
09. 電光石火
10. 破顔
<アンコール>
11. 若者のすべて
12. 徒然モノクローム

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